CMSの機能で現場が破綻しない本当に役立つ選び方と運用徹底ガイド

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あなたの会社のWebサイトは、「CMSを入れたのに、思ったほど成果が出ない」「更新はできているのに、問い合わせも売上も増えない」という状態になっていないか。もし心当たりがあるなら、原因はツール選びそのものではなく、CMS機能の見方と運用設計にある。

多くの企業は、CMS導入やリニューアルのときに、次の3つで判断している。

  • 有名な製品かどうか(WordPressなどのオープンソースか、国産クラウドか)
  • デザインの自由度と初期費用
  • 更新画面が「なんとなく使いやすそう」か

この基準だけで決めると、必ずと言っていいほど次のような損失が発生する。

  • 権限を全員にフル開放して、半年後にはサイト構造がカオス化
  • 問い合わせフォームが特定のブラウザで送信できず、静かにリードを取りこぼす
  • 多言語・複数サイト・会員制コンテンツが必要になった途端、CMSの限界にぶつかり高額な作り直し

つまり「CMS=ページを簡単に更新できるツール」という理解のまま導入すると、DXもマーケティングもブランディングも中途半端なまま止まり、見えない機会損失が積み上がる

本記事は、単なるCMSの機能一覧や製品紹介ではない。中小〜中堅企業のWeb担当・マーケティング担当が、現場で実際に困っている

  • サイト運用の属人化
  • SEO・SNS・広告・CRM・MAとの連携不全
  • セキュリティと保守コストの読み違い

といった課題を、CMS機能×運用フローという視点から分解する「実務ガイド」だ。

ここで扱うのは、次のような具体的な論点である。

  • CMSを「コンテンツ管理システム」ではなく「マーケティング管理システム」として設計する方法
  • カタログに載らない必須機能(権限管理、承認フロー、ログ、バックアップ、多言語・複数サイト対応など)
  • SEO・OGP・構造化データ・UTM・LPテンプレート・ABテストを、現場で回せるCMS要件
  • オープンソースCMS、商用パッケージ、フルスクラッチのどれが自社の規模・体制・目的に合うか
  • デモ画面で必ず試すべき操作チェックリスト(作成〜公開〜修正〜ロールバック、フォーム送信、マルチデバイス表示、ログ確認)
  • セキュリティ・アップデート・サポート体制を「月額費用」ではなく「リスクと作業量」で比較する視点

この記事を読み終える頃には、「なんとなく有名だからWordPress」「国産クラウドCMSだから安心」といった判断から卒業し、自社に必要なCMS機能だけを的確に抽出し、ベンダーや制作会社と対等に話ができるようになる。

この記事全体で得られる実利は、次の通り整理できる。

セクション 読者が手にする具体的な武器(実利) 解決される本質的な課題
前半(CMSの役割整理〜トラブル事例〜必須機能〜マーケティング連携) 自社サイトに本当に必要なCMS機能と運用フローを言語化できる 「何となく有名なCMS」と「機能一覧の多さ」で選んで失敗する構造
後半(CMS種類の比較〜デモ検証〜セキュリティ・保守〜ケーススタディ〜選び方3ステップ) 具体的な選定基準とチェックリストを持ち、次のリニューアルで後悔しない 導入後に発覚するコスト・リスク・制約に振り回される状態

CMSは一度入れると、数年単位で事業の土台になるインフラだ。機能の理解と選び方を間違えると、その期間ずっと、集客もCVR改善もLTV向上もブレーキがかかったままになる。ここから先で、そのブレーキを外すための具体的な判断軸と実務ロジックを、順番に解説していく。

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  1. 「CMS機能=更新しやすいだけ」は危ない?現場で本当に求められている役割とは
    1. CMSの意味と“いまの時代”の役割を、中小企業のWeb運用から逆算する
    2. 「コンテンツ管理システム」ではなく「マーケティング管理システム」として見る視点
    3. DX・ブランディング・集客…バラバラな目的をCMSでどう1本に束ねるか
  2. ほとんどの会社がつまずく“CMS導入あるあるトラブル”を分解する
    1. リニューアル直後は好評なのに、半年でカオス化するサイト構造の共通点
    2. 問い合わせフォームが“静かに止まる”ときに裏で起きていること
    3. 「誰がどのページを管理しているか分からない」状態を生み出す運用フローの穴
  3. カタログに載らない“必須CMS機能”チェックリスト:現場で効くのはここ
    1. コンテンツ作成・編集機能で見るべきポイントは「楽さ」ではなく「ブレにくさ」
    2. テンプレート・デザイン・カテゴリー設計で、更新スピードとCVRを両立させるコツ
    3. アカウント・権限管理/公開承認フローでトラブルを未然に封じる
  4. マーケティング成果につながるCMS機能:SEO・SNS・広告・CRMとの連携のリアル
    1. SEOとCMS:メタ情報・OGP・構造化データを“運用で回せるか”が勝負になる
    2. SNS・広告からの流入を前提にしたCMS活用術(UTM・LPテンプレ・ABテスト)
    3. CRM/MA/CDPとCMSの連携で、顧客データからLTVとエンゲージメントを伸ばす
  5. 「WordPressなら安心」は一部のケースだけ?オープンソース vs 商用パッケージ vs フルスクラッチ
    1. オープンソースCMS(WordPress等)の“自由度の高さ”が裏目に出る場面
    2. 商用パッケージ/クラウドCMSが向いている組織・向いていない組織
    3. フルスクラッチ構築がハマるのはどんな案件か:中小規模ではどこまで現実的か
  6. デモ画面では分からない“運用の重さ”を見抜く:選定時に必ず試したい操作
    1. 実際のニュース記事を1本「作成〜公開〜修正〜ロールバック」してみる
    2. 画像・テキスト・カテゴリー・タグを組み合わせた編集作業を、非エンジニア目線で検証する
    3. マルチデバイス表示・フォーム送信・ログ確認までを「平日1時間」でチェックする方法
  7. セキュリティと保守の落とし穴:中小企業が“後から”高くつきがちなポイント
    1. 管理システムのアカウント棚卸しとログ・バックアップ機能の実態を見直す
    2. セキュリティリスクとアップデート運用:自社でどこまで守り、どこから外部に任せるか
    3. 月額費用だけ見て失敗する“保守・サポートの充実度”の見極め方
  8. ケーススタディで学ぶ、CMS導入の成功事例とやってはいけない判断
    1. 「更新代行から自社更新」へシフトして成功した企業がやっていた分業とルール作り
    2. 多言語・複数サイト運用を見据えずに失敗した中小企業のリアルな後悔ポイント
    3. SNS・EC・アプリとCMSをつなげてビジネスを加速させた活用例の共通パターン
  9. 今日からできる“CMS選び方”3ステップ:自社サイトに本当に必要な機能だけを抽出する
    1. 自社サイトの目的・規模・運用体制を「CMS要件」に翻訳するシンプルなフレーム
    2. 代表的なCMS種類を、自社の現場に当てはめて比較するチェックポイント
    3. ベンダー・制作会社に投げるべき“5つの質問”で、将来の失敗リスクを減らす
  10. 執筆者紹介

「CMS機能=更新しやすいだけ」は危ない?現場で本当に求められている役割とは

CMSの意味と“いまの時代”の役割を、中小企業のWeb運用から逆算する

「更新しやすくなりました!」だけでCMS導入を終わらせると、多くの会社が半年後からじわじわ地獄を見ます。
理由はシンプルで、CMSを「ページ編集ツール」としか見ていないからです。

いま中小企業のWeb担当に実際に求められているのは、

  • 営業資料の代わりになるWebサイト

  • 広告・SNS・メール配信と連携したリード獲得導線

  • アクセス解析と紐づいた改善サイクル

1つの管理システムで回すことです。
つまりCMSの本当の役割は、ページ更新よりも「社内の情報発信とマーケティング運用を仕組み化すること」にあります。

中小〜中堅企業の現場で、CMS導入後に失敗するパターンはほぼ決まっています。

  • 権限を全員「管理者」で発行し、誰でも何でも触れる

  • 入力項目設計をせず、ページごとに書き方がバラバラ

  • 承認フローがなく、ミス公開・誤字がブランドリスクになる

これらはCMS機能不足ではなく「機能の使い方設計不足」です。
だからこそ、「どんな機能があるか」より「その機能でどんな運用ルールを実現できるか」を先に考える必要があります。

「コンテンツ管理システム」ではなく「マーケティング管理システム」として見る視点

CMSを導入しても、営業から「この資料どこ?」「このキャンペーンの説明は誰が直すの?」と毎回チャットが飛んでくるなら、マーケティング管理システムとして機能していないサインです。

マーケ視点でCMSを見る時のチェックポイントを整理します。

視点 従来のCMSの見方 いま必要なCMSの見方
役割 会社案内サイトの更新ツール 施策を一元管理するマーケ基盤
指標 何ページ更新したか 何件リード・商談が生まれたか
機能選定 編集が楽か、デザイン自由度 連携・権限・ログで施策を回せるか
担当 Web担当だけ Web+営業+カスタマーサクセス

特に中小企業では、専任のデジタルマーケティングチームがないケースが多く、「1人マーケ担当+現場の兼務メンバー」で回すことが前提になります。
この体制で成果を出すには、

  • フォームからCRMやMAツールへデータを自動連携

  • LPテンプレートを使って広告用ページを短時間で量産

  • ブログ・お知らせをカテゴリで整理し、SEOとSNS発信を両立

といったマーケティングツールとしてのCMS機能が必須になります。

DX・ブランディング・集客…バラバラな目的をCMSでどう1本に束ねるか

「DX」「採用強化」「新規顧客獲得」「既存顧客フォロー」…。
経営層から飛んでくるキーワードは多いのに、Webサイトは1つ。ここでCMSが担うべきは、目的の違うコンテンツを整理して束ねる「情報インフラ」になることです。

目的別に、CMSで必ず設計しておきたいポイントを挙げます。

  • DX・業務効率化

    • マニュアル・社内向けページを会員限定エリアで一元管理
    • 更新ログ・バックアップで「誰が・いつ・何を変えたか」を可視化
  • ブランディング

    • 事例・インタビュー・コラムなどのテンプレート化でトーンを統一
    • OGP・メタ情報を自動生成し、SNS上の見え方をコントロール
  • 集客・マーケティング

    • UTM付きURLの管理、LPテンプレ、ABテスト対応
    • SEO設定(タイトル、ディスクリプション、構造化データ)を担当者レベルで運用可能にする

この「目的別に必要なCMS機能」を先に洗い出してから製品比較をしないと、初期費用とデザインだけで選んで数年後にやり直しというパターンに入りがちです。
CMSは単なるサイト制作の付属品ではなく、「自社のデジタル戦略を乗せるプラットフォーム」だと捉え直すところから、導入の成功が始まります。

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ほとんどの会社がつまずく“CMS導入あるあるトラブル”を分解する

「CMSを入れたのに、むしろ仕事が増えた気がする」――現場でよく聞くこの嘆きは、多くの場合「機能不足」ではなく「運用設計×CMS機能のミスマッチ」が原因です。この章では、特に中小〜中堅企業で“じわじわ効いてくる”3大トラブルを、現場視点で分解します。

リニューアル直後は好評なのに、半年でカオス化するサイト構造の共通点

見た目はキレイなのに、気づけば「どこに何があるか分からない」状態になるサイトには、共通するパターンがあります。

代表的な崩壊パターンは次の通りです。

  • ページ種別ごとのテンプレートが無く、担当者ごとにレイアウトがバラバラ

  • カテゴリー設計が曖昧で、「お知らせ」「ブログ」「コラム」が混在

  • ページ作成画面で、入力必須項目が最低限しか決まっていない

現場で見ると、CMSの画面構成からして崩壊の芽が見えます。

項目 カオス化するCMSの特徴 安定運用できるCMSの特徴
テンプレート 汎用1種類のみ ニュース/製品情報/事例など用途別に複数
入力項目 タイトルと本文だけ CTA、カテゴリ、担当部署、公開期限など必須化
一覧ページの並び 手動並び替えのみ 日付/カテゴリ/タグ/優先度で自動制御

CMS機能として重要なのは「簡単にページを作れるか」ではなく、「誰が更新しても情報設計がブレないか」です。設計段階でテンプレートとカテゴリーを詰めておかないと、半年後に“社内しか読めない迷路サイト”が完成します。

問い合わせフォームが“静かに止まる”ときに裏で起きていること

フォームは売上に直結するのに、CMS導入時に一番軽く扱われがちな機能です。現場で本当に起きている典型パターンを挙げます。

  • ブラウザアップデートやOS更新で、一部環境から送信できなくなる

  • スパム対策の追加で、正規の問い合わせまで弾いてしまう

  • メール送信エラーが出ても、管理画面にログもアラートも無い

静かにフォームが止まり、3カ月後に「そういえば最近問い合わせ少なくない?」と気づくケースは珍しくありません。

チェックすべきCMS機能は次の通りです。

  • 送信テストログ: いつ・どのIP/ブラウザから送信されたか確認できるか

  • エラーログ: メール送信に失敗した履歴が残るか

  • 通知先の多重化: メールだけでなく、管理画面一覧やSlack連携など複数経路があるか

  • マルチデバイス検証のしやすさ: スマホ/タブレット/主要ブラウザでテストしやすいUIか

フォームは「作れればOK」ではなく、「止まったら即気づけるか」が生命線です。

「誰がどのページを管理しているか分からない」状態を生み出す運用フローの穴

CMS導入後、1〜2年経つと必ず出てくるのが「このページ、誰が担当?」「勝手に書き換えられている」という混乱です。これは権限機能の有無よりも、その使い方を決めていないことが問題になります。

現場で見かける危険な運用と、望ましい運用を比較するとイメージしやすくなります。

観点 失敗パターン 良いパターン
アカウント設計 全員「管理者権限」で発行 部署/役割ごとにロールを分け、編集範囲を制限
承認フロー 直接公開のみ 下書き→レビュー→公開のワークフローをCMS上で定義
ページ責任者情報 口頭共有 各ページに「担当部署/更新担当」をメタ情報で紐付け
更新履歴 ほぼ見ない 誰が/いつ/何を変更したかを定期的に棚卸し

CMS機能として重要なのは、単なる「ユーザー管理」ではなく、

  • ページ単位での更新履歴(ロールバック含む)

  • 担当部署・担当者を紐付けるカスタムフィールド

  • ワークフロー機能と通知(メール/チャット)連携

といった「運用フローをシステム側に埋め込めるかどうか」です。

この3つのトラブルは、どれも導入時には表面化しません。デモ画面では見えない“運用のクセ”を想像しながら、CMS機能をチェックしておくことが、中長期のマーケティング成果と担当者の健康を守る近道になります。

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カタログに載らない“必須CMS機能”チェックリスト:現場で効くのはここ

「CMSの機能一覧は完璧なのに、運用が始まった途端ぐちゃぐちゃになる」――現場でよく聞くこの悲鳴は、足りない機能ではなく“見ていなかった機能”が原因になっていることが多いです。
ここではカタログにはほぼ載らない、しかしWeb担当者の財布(=成果と工数)を守るために外せないCMS機能を、現場目線で絞り込みます。

コンテンツ作成・編集機能で見るべきポイントは「楽さ」ではなく「ブレにくさ」

「誰でも簡単に更新できます」という甘い言葉だけで選ぶと、3カ月後にはページごとに別サイトのようなバラバラ感が出ます。チェックすべきは編集画面の“作り方のガイド”になっているかどうかです。

最低限チェックしたい編集まわりのCMS機能

  • 入力フォームが「タイトル」「本文」だけでなく、

    「導入文」「見出し」「CTAボタン文言」「問い合わせ先」などの項目設計が細かくできるか

  • 見出しレベル(H2/H3)がボタン一発で統一できるか

  • メタ情報(title/description), OGPタグ, alt属性を非エンジニアがミスなく入力できるUIか

  • 変更履歴(バージョン管理)からワンクリックでロールバックできるか

“楽さ”と“ブレにくさ”の違い

観点 「楽さ」重視CMS 「ブレにくさ」重視CMS
画面 1つの大きな本文エリアだけ 項目ごとに入力欄が分かれている
デザイン 自由に色・サイズ変更可 ルール外の装飾は制限
文章構成 担当者のセンス次第 テンプレートが構成をガイド
SEO要素 入力欄が分かりにくい 必須項目としてガイド表示

運用が進むほど、“ブレにくい”編集機能はそのままSEOとCVRの土台になります。自由度を削ることが「マーケティングの自由度」を高める矛盾を、CMS選定時に意識しておきたいところです。

テンプレート・デザイン・カテゴリー設計で、更新スピードとCVRを両立させるコツ

CVR(コンバージョン率)を上げたいなら、デザインのかっこよさよりテンプレートの粒度とカテゴリー設計が勝負どころになります。

テンプレートで見るべきポイント

  • 「ニュース」「ブログ」「事例」「LP」など、用途ごとのテンプレートが分かれているか

  • フォームへの導線(ボタン・バナー)の位置をテンプレート側で固定できるか

  • スマホ表示時にCTAが必ずファーストビューに入る設計にできるか

カテゴリー・タグ設計の落とし穴と対策

  • カテゴリー名を担当者が自由入力できると、

    「導入事例」「事例紹介」「お客様の声」など似たカテゴリが乱立する

  • CMS側でカテゴリーをマスタ管理し、追加は管理者のみ許可できるかが重要

  • タグはSEOというよりナビゲーションと社内検索用と割り切れる運用か

設計が良いサイトほど“量産が怖くない”

設計レベル よくある症状 望ましいCMS機能
新しい施策ごとにLPをゼロからデザイン LPテンプレートを複製して文言だけ差し替え
カテゴリーが年度ごとに増殖 アーカイブ機能+カテゴリーの上限・命名ルール
広告/SEO/SNS用ページが整理されている テンプレート単位でUTM・OGPの初期値を設定

「更新スピードを上げたい」は、裏を返すと「迷う時間を削りたい」ということです。CMSが“迷わせないデザインと分類”を仕込めるかどうかが、マーケティングの実行速度を決めます。

アカウント・権限管理/公開承認フローでトラブルを未然に封じる

現場で一番「やってしまった…」となるのが、権限を全員フル開放した結果の事故です。ここを甘く見ると、フォーム停止や誤公開といった売上直結の事故が起こります。

権限設計で必ずチェックしたい機能

  • ページ単位・コンテンツ種別単位で編集権限を分けられるか

  • フォーム設定やメルマガ配信は管理者のみに制限できるか

  • 退職者のアカウント削除やパスワードポリシーをログ付きで管理できるか

承認フローで見ておきたいポイント

  • 「作成者 → チェック担当 → 承認者」という多段階承認を組めるか

  • 更新内容ごとに誰がいつ承認したかログが残るか

  • 緊急時(お詫び掲載など)だけ承認フローをスキップする例外設定ができるか

“なんとなく運用”と“設計された運用”の違い

項目 なんとなく運用 設計された運用
アカウント 担当が変わるたびに追加だけ 半年ごとにアカウント棚卸し
権限 ほぼ全員管理者 ロール(役割)ベースで付与
承認 口頭やチャットで「OKです」 CMS上で承認履歴を一元管理

実務では、問い合わせフォームが特定ブラウザだけ送信できず数カ月気づかないケースもあります。
こうした事故を防ぐには、CMSがログ・権限・承認フローを備えていることに加え、「誰がどこまで触れるか」を導入時に決めておくことが必須です。

機能カタログでは1行で済まされる項目ほど、運用フェーズでは売上と信頼を左右する急所になります。ここを見抜いて選べるかどうかが、CMS導入を「単なるリニューアル」で終わらせない分かれ目です。

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マーケティング成果につながるCMS機能:SEO・SNS・広告・CRMとの連携のリアル

「更新しやすいCMS」止まりだと、アクセスは増えず“おしゃれな名刺サイト”で終わります。
ここからは、売上やリード獲得に直結するCMS機能だけに絞って、現場目線で整理します。


SEOとCMS:メタ情報・OGP・構造化データを“運用で回せるか”が勝負になる

SEOは「知識」よりも「運用の作業負荷」で失敗するケースが圧倒的に多いです。
中小企業サイトで成果が出ているCMSは、例外なく次の3点を“毎回ミスなく入力できる設計”になっています。

  • メタ情報(title・description)の必須入力と文字数ガイド

  • OGP(SNS用タイトル・画像)の項目分離

  • 構造化データ(記事・製品・FAQなど)のテンプレ化

チェックすべきCMS機能を整理すると、選定時の目が一気にクリアになります。

【SEOまわりで見ておきたいCMS機能】

観点 欲しい機能 現場でよく起きる事故
メタ情報 入力必須・文字数カウンタ 担当交代後に全ページdescription空白
OGP ページ単位のOGP設定 SNSだけタイトルが古いまま出続ける
構造化データ テンプレ自動埋め込み リッチリザルトが出ない・警告だらけ
URL設計 スラッグ編集・リダイレクト リニューアル後に404大量発生

デモ画面では、実際に1記事作成して「メタ・OGP・構造化データ」がどこまで自動&どこから手入力なのかを必ず確認しておくと、運用の重さを見誤りません。


SNS・広告からの流入を前提にしたCMS活用術(UTM・LPテンプレ・ABテスト)

今の流入の多くは「検索→トップページ」ではなく、SNS投稿や広告からいきなりLP直行です。
ここが設計されていないCMSほど、広告費だけが溶けていきます。

見るべきポイントは3つに絞れます。

  • UTMパラメータを自動付与・管理できるか

  • LP専用テンプレートがあり、ノーコードで量産できるか

  • ABテストやCV計測用タグをページ単位で安全に埋め込めるか

【SNS・広告運用向きかを判断するチェックリスト】

  • UTM付きURLを、CMS上で「キャンペーン名から自動生成」できる

  • LPテンプレートに「ファーストビュー・CTA・FAQ・実績」など、CVRに効くブロックが最初から用意されている

  • ボタン文言やヘッダ画像だけを変えたバリエーションページを、コピー機能で即作れる

  • 計測タグ(Googleタグ・広告コンバージョンタグ)を、開発に依頼せず管理画面から設置できる

中小企業でよくあるのが、毎回ランディングページ制作を外注し、出稿のたびに数週間待たされるパターン
運用が回っているチームは、CMSのLPテンプレートを使い「担当者が半日で1本LPを立ち上げる」ことを標準にしています。


CRM/MA/CDPとCMSの連携で、顧客データからLTVとエンゲージメントを伸ばす

問い合わせや資料請求を「メール通知だけで終わらせる」か、「顧客データに積み上げる」かで、数年後の売上が分かれます。
マーケティング視点で見るべきは、CMS単体ではなくCRM・MA・CDPとの連携前提の設計です。

【顧客データ連携で確認したい項目】

項目 押さえるポイント
フォーム機能 CRM項目と1対1でマッピングできるか
連携方式 API連携・Webhook・CSVエクスポートの有無
トラッキング 会員IDやクッキーIDとページ閲覧を紐付け可能か
配信連携 MAやメール配信ツールに「セグメント条件」として渡せるか

実務で効いてくる使い方はシンプルです。

  • CMSのフォームで取得した属性(会社規模・業種・課題)をCRMに自動連携

  • 閲覧ページ履歴をMAに送り、「製品ページを3回見た人だけにナーチャリングメール」

  • 会員サイト型CMSなら、「閲覧コンテンツに応じてレコメンド記事や事例を出し分け」

ここまでできると、サイトは単なる「会社案内」から、営業とカスタマーサクセスを同時に支援する“デジタル営業マン”に変わります。
CMS機能を眺める時は、「この機能は、将来CRMやMAとどうつながるか?」をセットで想像しておくと、数年後に作り直しにならずに済みます。

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「WordPressなら安心」は一部のケースだけ?オープンソース vs 商用パッケージ vs フルスクラッチ

「とりあえずWordPressで」は、リニューアル直後だけ甘く香る“錯覚ワード”になりつつあります。
本当に見るべきは「CMSの種類」ではなく、「自社の運用体制×リスク許容度×拡張シナリオ」です。

まず全体像を整理します。

種類 向いているケース 向いていないケース
オープンソースCMS 内製・社内にITリテラシーあり/細かくカスタマイズしたい 情報システム部不在/属人運用を避けたい
商用パッケージ・クラウドCMS 中長期で安定運用したい/法務・セキュリティレビューが厳しい 超特殊な要件をゴリゴリ実装したい
フルスクラッチ 事業そのものがWebサービス型/競合と決定的に差別化したい 一般的なコーポレート・採用サイト中心

オープンソースCMS(WordPress等)の“自由度の高さ”が裏目に出る場面

WordPressは「できないことを探す方が難しい」レベルですが、現場では次のような崩れ方をよく見ます。

  • プラグイン依存で誰も全体構成を把握していない

  • テーマ・ブロック・カスタムフィールドが増殖しページごとに入力項目がバラバラ

  • メジャーアップデートのたびに「本番でだけフォームが送れない」といった事故が発生

特に中小企業では「制作会社に丸投げ→数年後に担当者交代→仕様書なし」という流れが定番化しやすく、保守できない自由度が最大のリスクになります。

現場でチェックすべきポイントは3つです。

  • 誰がプラグイン選定・アップデート方針を握るのか

  • カスタム投稿・カスタムフィールドの設計ドキュメントが残るか

  • 権限ロールで「触ってはいけない設定」にガードをかけられるか

これらが曖昧なまま「無料だから」という理由で選ぶと、3年後のリニューアルで移行コストが膨れ上がるパターンが頻発します。

商用パッケージ/クラウドCMSが向いている組織・向いていない組織

商用パッケージ・クラウドCMSは、“自由度”を“安全性と再現性”に置き換えた選択肢です。

向いているのは、次のような組織です。

  • Web担当は非エンジニアで、「壊れないこと」が最優先

  • コンプライアンスや個人情報保護の観点で、ベンダー責任の範囲を明確にしたい

  • 多拠点・複数部署でサイトを運用し、ワークフローや承認フローを厳格に回したい

一方で、次のようなケースでは窮屈になることがあります。

  • 自社開発チームがいて、細かいUIや業務フローまで作り込みたい

  • 独自会員機能やEC基盤など、一般的なCMSの想定外の要件が多い

判断の実務的な軸は、この3つです。

  • ログ・バックアップ・権限管理・ワークフローが標準機能でどこまで賄えるか

  • SEO・MA・CRM連携用のAPIや標準連携がどの程度整っているか

  • 制作会社ではなくベンダーがどこまで一次サポートしてくれるか

初期費用よりも、「問い合わせフォーム障害時に誰がどこまで責任を持つか」を契約書で確認しておくと、運用フェーズのストレスが激減します。

フルスクラッチ構築がハマるのはどんな案件か:中小規模ではどこまで現実的か

フルスクラッチは、「CMSを選ぶ」というより「自社専用のWebプラットフォームを開発する」発想です。
採用すべきなのは、主に次のような案件です。

  • 会員制サービス・SaaS・ECなど、サイト自体がプロダクトの中核になっている

  • マーケティングオートメーションやCDPと、高度なリアルタイム連携が必須

  • コンテンツ構造やワークフローが業界特有で、既存CMSの枠に収まりきらない

一方、一般的なコーポレートサイトや採用サイト中心の中小企業で、安易にフルスクラッチを選ぶとこうなります。

  • 担当者変更のたびに仕様の口伝いリレーが発生

  • 開発会社に依存し、軽微な改修でも見積・発注が必須

  • 「CMS機能を作るコスト」で2回リニューアルできた、というレベルの過剰投資

中小〜中堅企業では、「フルスクラッチ級の自由度が本当に必要な要件」を書き出してみると、多くが「実はパッケージ+拡張で足りる」ことに気づきます。

フルスクラッチを検討するときは、次の3ステップで棚卸しを。

  • 5年先までに想定される機能追加リストを書き出す

  • そのうち何割が「既存CMSのプラグイン・アドオン・API」で実現できるかを整理

  • 残りの“本当にCMS外の開発が必要な部分”だけを、別システムとして切り出す案も検討

「全部自前で作る」か「賢く組み合わせる」かで、総コストも障害リスクも大きく変わります。
CMS選定のゴールは“有名ツールの導入”ではなく、自社の運用チームが5年後も迷わず回せる仕組みを作ることです。

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デモ画面では分からない“運用の重さ”を見抜く:選定時に必ず試したい操作

「触ったのは商談の30分だけ。そのCMSで、3年毎日戦えますか?」
運用フェーズで泣かないためには、デモを“プレゼン”ではなく“現場シミュレーション”に変える必要があります。

CMS選定時は、以下の3セットを必ずテストしたいところです。

  • ニュース記事1本のライフサイクル

  • 画像・テキスト・分類情報を絡めた編集

  • マルチデバイス・フォーム・ログ確認の一気通貫チェック

実際のニュース記事を1本「作成〜公開〜修正〜ロールバック」してみる

営業情報やお知らせ記事1本を、実際にゼロから扱ってみると運用の摩擦コストが一気に見えてきます。

テストシナリオ例(担当者自身の手で操作):

  1. タイトル・本文・アイキャッチ画像を入力して下書き保存
  2. 上長アカウントで内容を確認し、コメント・修正
  3. 指定日時で予約公開
  4. 公開後に誤字を発見し、軽微修正
  5. 間違った内容だったと判明し、1つ前の版へロールバック

ここでチェックしたいポイントは、次のような「地味だけど、毎日効いてくる」機能です。

  • 版数管理:どこまで自動で履歴保存されるか

  • 承認フロー:メール通知や差し戻しコメントのわかりやすさ

  • 予約公開:タイムゾーンや再予約のしやすさ

  • ロールバック:1クリックで戻せるか、どこまで戻せるか

見るべき観点 良い状態の例 要注意サイン
承認フロー 申請・承認が3クリック以内で完結 コメントがメールだけでCMSに残らない
バージョン管理 差分が画面で比較できる Excelで原稿管理を要求される
予約公開 一覧で予約状況を確認できる 1ページずつ開かないと分からない

「記事を1本出すのに、何分・何クリックかかるか」を体感しておくと、年間の運用コスト(=担当者の残業時間)がだいたい見えます。

画像・テキスト・カテゴリー・タグを組み合わせた編集作業を、非エンジニア目線で検証する

デモでは、テキストだけを打ち込むケースが多いですが、実運用では次がワンセットです。

  • 画像のリサイズ・トリミング

  • 見出し・箇条書き・表組みの装飾

  • カテゴリー・タグ・関連ページの紐づけ

ここを非エンジニアの担当者が自力でどこまでできるかが勝負どころです。

チェックしたい操作例:

  • 画像をそのままアップした時、自動でWeb向けに圧縮・リサイズされるか

  • 見出しレベル(H2/H3)が、スタイルボタンで直感的に選べるか

  • カテゴリーの選択ルールがUI上で分かるか(説明文・ツールチップの有無)

  • 関連記事の設定が、手動だけでなく自動(条件指定)も選べるか

機能領域 重視ポイント 現場でよく起きる失敗
画像管理 自動圧縮・トリミング 1ページだけ5MB超で表示が激重になる
テキスト編集 デザインを崩さないテンプレ化 担当者ごとにフォントやサイズがバラバラ
カテゴリー設計 選択肢のガイド表示 担当ごとにバラバラで、一覧性が崩壊

ここで「難しいから制作会社に任せよう」となるCMSは、中小企業のWeb担当にとって長期的に“運用負債”になりやすいです。

マルチデバイス表示・フォーム送信・ログ確認までを「平日1時間」でチェックする方法

CMSの不具合で一番怖いのは、誰にも気づかれないまま機会損失が積み上がるパターンです。
とくに問い合わせフォーム停止は、Webマーケティング全体のLTVに直結します。

デモ環境で、平日1時間あれば次を一気に確認できます。

  1. PC・スマホでプレビュー表示

    • 対応ブラウザを変えて、レイアウト崩れがないか
    • OGP(SNSシェア時のタイトル・画像)が自動で設定されるか
  2. 問い合わせフォームの送信テスト

    • 必須項目エラー表示の分かりやすさ
    • スマホで入力しやすいか(入力補完・キーボード種別)
    • 送信後のサンクスページと、担当者宛メールの内容を確認
  3. ログ・バックアップ・アラートの確認

    • 「誰がいつ何を更新したか」が一覧で追えるか
    • フォーム送信エラー時のログが残るか
    • バックアップ取得と復元手順がUIで確認できるか
1時間チェックの優先度 テスト項目 見逃すと起きがちなリスク
フォーム送信〜メール受信 問い合わせ0件の期間が続いても気づかない
スマホ表示・OGP SNS・広告流入のCVRが不自然に低い
更新ログ確認 「誰が触ったか分からない」事故対応の長期化

この1時間をデモ時に投資しておくと、「導入後半年で運用が破綻するCMS」をかなりの確率で避けられます。
CMSの機能表よりも、この“運用の重さ”をどこまで可視化できるかが、選定の分かれ目になります。

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セキュリティと保守の落とし穴:中小企業が“後から”高くつきがちなポイント

「デザインもCMS機能も満足。なのに、ある日“見えないところ”から会社の信用が削られていく。」
中小企業のWeb担当が一番コスパ軽視しがちなのが、このセキュリティと保守エリアです。

管理システムのアカウント棚卸しとログ・バックアップ機能の実態を見直す

攻撃より怖いのは「誰が何をしたか分からない」状態です。
まず見るべきは、CMS管理システムのアカウント管理とログ・バックアップの3点セット

チェックするポイントを整理します。

  • アカウント単位で権限ロールを設定できるか

  • 退職者・異動者のIDを月次で棚卸しできる仕組みがあるか

  • ページ単位で更新履歴(ログ)が残るか

  • 自動バックアップの頻度と復元テストをベンダーが実施しているか

ログとバックアップを「最後の保険」ではなく「運用ルールの一部」として設計しておくと、ヒューマンエラーもサイバー攻撃も一気に扱いやすくなります。

セキュリティリスクとアップデート運用:自社でどこまで守り、どこから外部に任せるか

WordPressなどのオープンソースCMSを選ぶ企業ほど、アップデート運用が属人化しがちです。
一方、商用パッケージやクラウド型CMSは、ベンダー側でOS・ミドルウェア・アプリをまとめて更新するケースが多いものの、「どこまでやってくれるか」の線引きは製品によってバラバラです。

代表的な役割分担イメージを整理します。

項目 自社がやる想定 ベンダーがやる想定
CMSプラグイン更新 オープンソース中心 商用パッケージで自動適用
脆弱性情報の収集 情報システム・担当者 セキュリティ情報を配信
WAF/IPS設定 社内インフラ担当 クラウドCMS側で提供
脆弱性診断 必要に応じて外部委託 オプションサービス

ポイントは、「誰が・どのレイヤーを・どの頻度で守るか」を文章にしてしまうこと
ここを曖昧にしたままDXやマーケティング施策を積み上げると、後から「どこまでが保守契約内か」で揉めます。

月額費用だけ見て失敗する“保守・サポートの充実度”の見極め方

月額1万円と5万円のCMS保守、金額だけ見ると1万円が魅力的に見えます。
ただ、現場で差が出るのは「そのお金で何分・誰の時間を買っているか」です。

比較するときは、次の観点で分解してください。

  • 問い合わせ対応

    • 受付チャネルはメールのみか、電話・チャットもあるか
    • 1次回答のSLA(何時間以内に返信か)が決まっているか
  • 障害対応

    • 深夜・休日のインシデントにどこまで対応するか
    • 復旧作業費が月額に含まれているか、都度請求か
  • 改修・相談

    • 軽微な設定変更やテンプレート修正を、月○時間まで含むか
    • SEOやマーケティング相談を受けてくれるか
見積での文言 担当者が必ず聞くべき中身
「メールサポートあり」 何時間以内に返信か、回数制限はあるか
「バックアップ実施」 保管期間・復元テストの有無
「保守・運用込み」 具体的な作業メニューと月の上限時間

CMS導入時はどうしても制作費やデザインに目が行きがちです。
ただ、毎日の“安心”を買うのは月額の保守費用です。見積の1行1行を「自社のWeb担当の負担がどれだけ減るか」に翻訳してから判断すると、後悔しにくくなります。

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ケーススタディで学ぶ、CMS導入の成功事例とやってはいけない判断

「CMSを入れたのに、忙しさは減らないどころか増えた」か、「気づいたら売上グラフだけは右肩上がり」か。分かれ目は機能そのものではなく、使い方を決めた“最初の3カ月”にあります。

ここでは、現場で実際に起きがちなパターンを3ケースに圧縮して解説します。

「更新代行から自社更新」へシフトして成功した企業がやっていた分業とルール作り

外部制作会社にページ制作を丸投げしていたBtoB企業が、CMS導入を機に「自社更新」へ切り替えたケースでは、次の3つを決めたかどうかで成否が分かれました。

  • 誰がどこまで触ってよいか(役割分担)

  • どの画面から何を更新するか(更新フロー)

  • どこまでやったら“公開してよいか”(品質基準)

成功している現場の分業パターンは、だいたい下のように落ち着きます。

役割 担当者像 CMS権限・主な機能利用
コンテンツ企画 マーケ担当・営業 下書き作成、タグ付け
校閲・承認 マーケ責任者・広報 承認フロー、公開予約
技術管理 情シス・制作会社・外部パートナー テンプレ設計、権限設定、バックアップ

失敗パターンは真逆で、「全員管理者」「承認フローなし」「入力ルールなし」。半年で以下の症状が出ます。

  • ページごとにレイアウト・表記がバラバラ

  • メタ情報が入ったり入らなかったりでSEOが不安定

  • 間違った原稿が即公開され、炎上リスクが常に高い

ポイントは「CMS機能=作業を“分ける”ためのレール」として見ること。
権限管理・承認フロー・入力項目の必須設定を組み合わせると、「勝手に壊れないサイト運用」がようやくスタートラインに立ちます。

多言語・複数サイト運用を見据えずに失敗した中小企業のリアルな後悔ポイント

国内向けだけを想定してCMSを選び、数年後に海外展開や採用ブランドサイトを追加しようとして詰まるケースも定番です。

よくある後悔はこの3つです。

  • 日本語版と英語版が別インストールで、更新の二度手間

  • ブランドサイト・採用サイト・キャンペーンLPが別CMSで、ログやCVデータがバラバラ

  • URL構造・デザインガイドラインが揃わず、ブランディングが薄まる

ここで効いてくるのが、「多言語・複数サイト対応」のCMS機能です。

  • 1つの管理画面で複数サイト・複数ドメインを管理できるか

  • ページ単位で言語切替ができ、翻訳ステータスが分かるか

  • 共通ヘッダー・フッター・パーツを一括更新できるか

導入時に「今は日本語だけだし…」と後回しにすると、3〜5年後のリニューアルでデザインもコンテンツも“ほぼ作り直し”になるケースが多く見られます。
逆に、最初から「サイト群を一元管理する構造」をCMS側で持っておけば、海外向けLP追加も“テンプレ選んで翻訳を入れるだけ”で済みます。

SNS・EC・アプリとCMSをつなげてビジネスを加速させた活用例の共通パターン

成果を出している企業は、CMSを単なる「Web更新ツール」ではなく、SNS・広告・EC・アプリとデータでつながる“配信ハブ”として扱っています。

売上が伸びている現場に共通するのは、以下のような設計です。

  • UTM付きURLをCMS側で自動生成し、キャンペーン単位でLPを量産

  • SNS用OGP画像・タイトルをCMS項目として用意し、担当者が迷わず入力

  • ECや会員システムと連携し、「閲覧履歴→メール配信→再来訪LP」までを1本のシナリオに

典型的な成功パターンは次の流れです。

  1. CMSでキャンペーンLPテンプレートを用意(CTA・フォーム・構造化データ込み)
  2. マーケ担当が広告ごとにLPを複製・編集(コード不要)
  3. UTMパラメータで流入元を自動識別し、アクセス解析・CRMに連携
  4. 成果の良いLPだけを残し、テンプレ側に学びを反映(ABテストの結果を設計に戻す)

このとき重要なのは、「連携できます」というカタログの一文ではなく、実際にどのデータ項目をどちらのシステムが“主”として持つかまで決めておくことです。
顧客データはCRM、行動データはCMS+解析ツール、配信はMAという役割をはっきりさせると、システム間の責任範囲が整理され、運用トラブルが激減します。

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今日からできる“CMS選び方”3ステップ:自社サイトに本当に必要な機能だけを抽出する

自社サイトの目的・規模・運用体制を「CMS要件」に翻訳するシンプルなフレーム

CMS選びは「機能一覧を見る前に8割決まる」と考えた方が安全です。まず、次の3項目を紙に書き出してください。

  • 目的:このサイトで“お金”と“信頼”をどう増やしたいか

  • 規模:ページ数・更新頻度・今後3年の拡張予定

  • 体制:誰が・週何時間・どこまで自社で運用するか

それを、そのままCMS要件に翻訳します。

観点 典型パターン 必要になるCMS機能例
目的 資料請求・問い合わせ増加 フォームABテスト、CV計測、LPテンプレ
規模 年間100ページ追加 一括カテゴリ管理、検索・一覧自動生成
体制 非エンジニア3名で運用 権限分離、承認ワークフロー、更新ガイド

ポイントは「更新の楽さ」ではなく、運用ルールを守らせる仕組みに落とし込めるかどうかです。権限・入力項目・承認フローをここでラフに決めておくと、後のCMS比較が一気にクリアになります。

代表的なCMS種類を、自社の現場に当てはめて比較するチェックポイント

CMSは「WordPress一択」ではなく、現場の弱点を補えるかで選ぶと失敗しません。オープンソース、商用パッケージ/クラウド、フルスクラッチを“現場目線”で並べるとこう変わります。

種類 向く現場 要注意ポイント
オープンソース(WordPress等) 社内にITリテラシー高めの担当がいる中小企業 プラグイン依存でフォーム停止・脆弱性が増えやすい
商用パッケージ/クラウドCMS 非エンジニア中心・多拠点・承認フローが複雑な組織 月額費用の中に「サポート範囲」「アップデート」がどこまで含まれるか要確認
フルスクラッチ 独自会員制や特殊ワークフローなど要件が尖っているケース 初期は快適でも、追加要件ごとに開発費とリードタイムが膨らむ

チェックのコツは、次の3つを自社に当てはめてみることです。

  • 権限・承認:営業や人事など「部署別に公開範囲を分けたい」か

  • 多言語・複数サイト:3年以内に海外・採用・ブランド別サイトが増えそうか

  • 連携:CRM・MA・広告タグを“現場だけで安全に触れるか”が必要か

ここで「将来やりたいこと」を正直に洗い出しておかないと、2〜3年後に“CMS総とっかえ”という高い授業料を払うことになります。

ベンダー・制作会社に投げるべき“5つの質問”で、将来の失敗リスクを減らす

最後は、ベンダー側の“言いなり導入”を防ぐフェーズです。機能カタログではなく、運用トラブルが起きた瞬間の動き方を確認します。打ち合わせで、次の5問は必ずぶつけてください。

  1. 「権限」と「承認フロー」は、後からどこまで変更できますか?費用は?」
    →組織変更のたびに改修費が発生するCMSは、長期運用で確実に重荷になります。

  2. 「フォームが送信されなくなった場合、どこまで自動検知・ログ確認ができますか?」
    →問い合わせゼロが“好調ではなく障害”だったケースは現場で頻発しています。ログと通知の仕組みを具体的に聞き出してください。

  3. 「誰がいつどのページを更新したか、履歴とロールバックはどこまで残りますか?」
    →担当交代後に“元デザイン不明”となるサイトは、履歴機能が貧弱なCMSで起きがちです。

  4. 「SEO・SNS・広告・CRM連携の設定は、非エンジニアがどの画面で操作できますか?」
    →UTM付与、OGP設定、フォームとCRMの連携が“制作会社に依頼前提”だと、マーケ施策のスピードが致命的に落ちます。

  5. 「アップデート方針とサポート範囲を、障害時のシナリオで説明してください」
    →例:脆弱性発覚、サーバ障害、アクセス急増。どこまでベンダーが責任を持ち、どこから自社の守備範囲かを具体的に線引きしてもらいます。

この5問に対して、画面キャプチャや運用マニュアルを見せながら答えられるベンダーは、実際に多くの現場トラブルをくぐり抜けています。逆に、カタログの話しかしない相手なら、その時点で“未来の炎上候補”として赤信号です。

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執筆者紹介

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そのため、ここでは実際の事実を埋め込んで使える“型”のみ提示します。必要箇所を、あなたの実データに差し替えてご利用ください。


主要領域は「中小〜中堅企業のWeb/マーケティング支援」。これまで【◯◯社以上・◯◯件以上】のサイトリニューアル/CMS導入に関わり、要件定義〜運用設計まで一貫して担当してきました。現場の更新担当者が回せる「権限設計・承認フロー・ログ運用」を軸に、SEO・SNS・広告・CRM連携までを事業成果に結びつけることを専門としています。

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