あなたのサイトの順位がじわじわ落ちているのに、社内も外注も「コンテンツは悪くないですね」「内部対策は問題なさそうです」で話が止まっていないか。もしそうなら、原因はほぼ間違いなく外部シグナルの設計ミスだが、多くのレポートでは一切触れられない領域だ。
いまの検索エンジンは、「被リンクの本数」だけで評価していない。リンク元の質、サイテーションの一貫性、指名検索、SNSシェア、そしてコアアップデート時の変化パターンまで含めて、外部からの評価を総合的に見ている。ここを誤ると、順位だけでなく、築いてきたドメインの信頼と将来の集客余地まで削られる。それがSEO外部対策を後回しにする本当のコストだ。
一方で、いまだに「リンクを買えば早く上がる」「とりあえず相互リンクページは残しておく」といった施策が、現場では普通に続いている。Search Consoleの「手動による対策」が付いていないからと安心し、否認ツールをまとめ打ちして逆に評価の高い自然リンクまで巻き込むケースも珍しくない。外部対策は、知らないままでも表面上は回ってしまう分、気付いたときには手遅れになりやすい分野だ。
このガイドでは、一般的な「被リンクの増やし方」ではなく、次の3点に絞って実務レベルまで分解する。
- いまのGoogleが本当に見ている外部シグナルの構造(リンク、サイテーション、指名検索、SNS)
- サイトを吹き飛ばす「やってはいけない施策」と、その止め方・整え方
- 半年から1年で順位と資産を同時に守るための、外部対策ロードマップ
さらに、Search ConsoleやAhrefsなどのツールを「数字の羅列」で終わらせず、何を見て、どの順番で意思決定するかまで踏み込む。リンク獲得チャネルも、プレスリリース、寄稿、インタビュー、共催セミナー、行政サイト掲載といった現場で実際に使われている経路に限定して整理した。
この記事を読み進めれば、「外部対策は怖いから触らない」状態から、「どこを止め、何を増やせばいいかが一枚のマップで見える」状態に変わる。無意識のうちに順位とブランドを削っている外部要因を、一度ここで棚卸ししてほしい。
| セクション | 読者が手にする具体的な武器(実利) | 解決される本質的な課題 |
|---|---|---|
| 構成の前半(外部シグナルの理解、NG施策、オワコン論、トラブル事例、ツール指標) | 外部評価の全体像、ペナルティを避ける判断基準、Search Consoleや外部ツールで見るべき指標セット | なぜ順位が落ちているのか分からない、どこまでが安全なSEO外部対策なのか判断できない状態 |
| 構成の後半(ナチュラルリンク設計、業種別の勝ちパターン、現場のやり取り、ロードマップ) | 自社に合ったリンク獲得チャネル、半年〜1年分の具体的な外部施策計画、上司への説明フレーム | 「結局何をやればいいか」で止まる状況から、実行可能な施策と社内合意まで一気に進められない問題 |
- 「SEO外部対策=リンクを買う」はもう古い? 今のGoogleが本当に見ている“外部シグナル”とは
- まずは「やってはいけない外部対策」から止める:ペナルティを呼ぶ典型パターンと回避策
- 「外部対策はオワコン」論のどこがズレているのか:業界人が見ている3つの指標
- 実際に起きているトラブルから学ぶ:外部対策でサイトが“吹き飛ぶ”ときのシナリオ
- ツールを“数字の羅列”で終わらせない:Search ConsoleとAhrefs等で見るべき外部対策の指標
- ナチュラルリンクを生む“仕掛け”設計:コンテンツ・PR・パートナーシップの優先順位
- ローカル・BtoB・オウンドメディア、それぞれの外部対策“勝ちパターン”を読み解く
- 読者とプロの“リアルなやり取り”から見る、外部対策の勘違いと矯正プロセス
- これから半年〜1年の「外部対策ロードマップ」:防御→整地→攻めをステップで設計する
- 執筆者紹介
「SEO外部対策=リンクを買う」はもう古い? 今のGoogleが本当に見ている“外部シグナル”とは
「順位が落ちたのに、誰も“外部”の話をしてくれない。」
今のSEO外部対策は、この違和感を言語化できるかどうかで成否が決まります。リンク購入の時代は終わり、「どこから・どう言及され・その後ユーザーがどう動いたか」が勝敗を分けています。
外部対策の基本構造を分解する:リンク・サイテーション・指名検索・SNSシェアの関係
外部シグナルは「被リンクだけ」ではありません。少なくとも、次の4要素のセットで見る必要があります。
| 外部シグナル | ざっくり意味 | 検索エンジンが見ているポイント | 典型的な獲得源 |
|---|---|---|---|
| 被リンク | 他サイトからのリンク | ドメインの信頼・文脈・アンカーテキスト | 記事引用、PR、事例掲載 |
| サイテーション | URL/社名/ブランド名の非リンク言及 | 名称の一貫性、周辺文脈 | 地名+店名投稿、メディア紹介 |
| 指名検索 | ブランド名・サイト名での検索 | 認知度・好意度の高さ | 口コミ、オフライン広告、SNS |
| SNSシェア | XやFacebook等での拡散 | 話題性→間接的にリンクやサイテーションへ波及 | バズ投稿、インフルエンサー紹介 |
ここで重要なのは、「単発の太い被リンク1本」より、「複数チャネルからじわっと増えるサイテーションと指名検索」の方が、安定して検索順位に効きやすいことです。
業界のカンファレンスでも、PR経由で獲得した1本の強いリンクが「被リンク数」ではなく獲得ドメイン数とブランド検索を同時に押し上げた事例が繰り返し共有されています。
PageRank時代の常識vs現在の評価方法:なぜ「リンク過多」がリスクになるのか
PageRank中心の時代は「リンクは多いほど正義」という空気感がありました。今はむしろ、“増え方”がおかしい瞬間がリスクです。
| 旧来の発想 | 現在の実務での見方 |
|---|---|
| リンク数=パワー | 「どのドメインから」「どのペースで」「どの文脈で」増えたかを重視 |
| アンカーテキストを狙って最適化 | 商標+指名キーワード中心で、過度なSEOワード連打は避ける |
| コアアップデート後にリンク追加で補強 | コアアップデート直後は静観フェーズ。ここで“盛る”ほど後から吹き飛びやすい |
現場でよく見るのが、被リンクを増やした瞬間に成果が出始めた途端、さらにリンクを足してしまうパターンです。
そのときは上がるものの、数カ月後のコアアップデートでまとめて落ちているケースが複数報告されています。増加ペースが自然な「口コミ曲線」から外れると、アルゴリズム側から“作為的”に見えやすくなるためです。
検索エンジンが“コンテンツ外の情報”をどう組み合わせてランキングを決めているか
今のGoogleは、ざっくり次の3レイヤーで外部シグナルを組み合わせています。
-
レイヤー1:リンクプロファイルの健全性
- 獲得ドメイン数、アンカーテキストの偏り、リンク元の品質
- 相互リンク集・登録サイト・自動投稿ツール由来のパターン検知
-
レイヤー2:ブランド・実在性シグナル
- サイテーションの一貫性(NAP:名称・住所・電話番号)
- Googleビジネスプロフィールや各種プロフィールページとの整合
- ローカルでの口コミ、レビュー数・傾向
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レイヤー3:ユーザー行動と外部評価の掛け合わせ
- Search Consoleのデータで見えるクリック率・滞在時間
- そのユーザーがどのリンク元から来ているか
- コアアップデート後、「行動ログ×リンク元の質」を見ずにリンクレポートと手動対策だけ見て安心してしまい、復旧が1年以上遅れたケースも報告されています。
私の視点で言いますと、「SEO外部対策」は“評価を上げる作業”ではなく、“評価されるに足る証拠をネット上に揃えていく作業”に近いです。
リンクもサイテーションも指名検索も、すべて「このサイトは本当にここまで信頼していいか?」を測るための外部証拠として束ねられます。
この最初の章では、「リンクを増やす」から「外部シグナルの設計」に頭を切り替えられるかどうかが鍵です。次章以降で、ペナルティを呼ぶ地雷と、止めるべき施策を具体的に分解していきます。
まずは「やってはいけない外部対策」から止める:ペナルティを呼ぶ典型パターンと回避策
外部対策は「アクセルを踏む前に、まずブレーキを踏めるか」で9割決まります。順位が落ちたサイトほど、過去の“地雷リンク”が静かに効き続けているケースが多いです。
まだ残っている? 相互リンク集・登録サイト・自動投稿ツールが招く手動ペナルティ
相互リンク集やディレクトリ登録、自動投稿ツール由来のリンクは、コアアップデートのたびに“時限爆弾”になります。
よくある危険パターンを整理します。
| 施策タイプ | 典型的な特徴 | どこが危険か | まず取るべき対策 |
|---|---|---|---|
| 相互リンク集 | 「リンク集」「お友達サイト」ページ | テーマ無関係な雑多リンク | ページ非公開+新規申請停止 |
| 登録サイト | SEO対策ディレクトリ、被リンク販売寄り | 同一IP/同一テンプレ多数 | 新規登録中止、古いものは精査 |
| 自動投稿ツール | ブログ量産、海外フォーラム投稿 | アンカーが同一・短期に急増 | 使用停止、リンク元一覧を取得 |
特に相互リンク依頼フォームを「ナビゲーションに残したまま放置」しているサイトは要注意です。リンク目的の低品質サイトから、一括で登録され続け、後でまとめて否認する羽目になっているケースがかなり多く見られます。
外注ライティングで勝手に貼られる不自然なアンカーテキスト:どこからがNGリンクになるのか
外注ライターが、他案件のクセで「SEO 外部対策」「格安 SEO 対策」のような完全一致キーワードアンカーを量産してしまう例も典型です。
NGになりやすいパターンを境界線ごとに分けると、次のようになります。
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かなり危険
- 商材キーワードの完全一致+毎回同じ文言
- 文章の流れを無視して、無理やりキーワードをねじ込むリンク
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グレー
- 「SEO対策の詳細はこちら」のような半一致が、短期間に集中
- 1人のライターが複数サイトで同じアンカーを頻発
-
安全寄り
- 「こちら」「この記事」「詳しい解説」といった文脈ベース
- 商品名・サービス名などブランド中心のアンカー
外注ガイドラインに「アンカーは文章として自然な範囲のみ」「指名がない限り、完全一致キーワードは使わない」と明記しておくだけで、後からの“リンク火消し作業”をかなり減らせます。
スパムリンク否認ツールの“使い方を間違えた”逆効果事例と、Search Consoleでの確認ポイント
否認ツールは「外科手術用メス」です。便利ですが、振り回すと健康な組織まで切ります。
実際に、一括否認でナチュラルリンクまで巻き込み、長期的なダメージになった事例が複数のSEO会社で共有されています。ありがちな失敗は次の通りです。
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ドメイン否認で、古くからある自然な口コミサイトまでまとめて切断
-
特定の国/TLDを“怪しいから”という理由だけで一括否認
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コアアップデート直後に、原因分析より先に大量否認を実行
Search Consoleでまず見るべきは、単なる「リンク数」ではありません。最低限、次のセットで確認します。
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「リンク」レポート
- どのページに不自然な集中があるか
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「検索パフォーマンス」
- 不自然リンクが多いページのCTR・平均掲載順位・クリック数の推移
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アナリティクスや行動ログ
- そのリンク経由セッションの直帰率・滞在時間
コアアップデート直後に、Search Consoleの「リンク」「手動による対策」だけを見て安心してしまい、「行動ログ×リンク元の質」を見ずに復旧が1年以上遅れたケースもあります。否認は“最後の一手”として、ページ単位から慎重にが原則です。
コアアップデート直後に絶対やってはいけない「リンクブースト」の動き方
順位が落ちた瞬間ほど、「被リンクを足せば戻るのでは」と考えがちですが、ここでアクセルを踏むと崖に突っ込みます。業界では、被リンクを増やした直後はむしろ静観が必要というのが暗黙の共通認識です。
私の視点で言いますと、アップデート直後に「リンク購入+大量寄稿」で一時的に戻したサイトほど、数ヶ月後のコアアップデートで一気に沈むパターンを何度も見てきました。
避けるべき動きは明確です。
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アップデート後1〜2週間以内に、被リンク数を一気に増やす
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アンカーを「SEO 外部対策」など完全一致で統一して投下
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既存のPR・サイテーション設計を変えず、“リンクだけ”足す
やるべきは、防御と整地の徹底です。
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過去1年のリンク獲得パターンをAhrefs等で再確認
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相互リンク集・登録サイト・自動投稿の残骸を棚卸し
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ログから「ユーザーが本当に価値を感じているページ」を洗い出す
その上で、PRやプレスリリース、共催セミナーなどでナチュラルなサイテーションとブランド検索を増やす設計に切り替えていくことが、次のアップデートで「落ちない体」を作る近道になります。
「外部対策はオワコン」論のどこがズレているのか:業界人が見ている3つの指標
「外部対策はオワコン」ではなく、「雑な外部対策がオワコン」というのが現場の肌感です。業界側が本当に見ているのは、次の3つの指標だけです。
-
獲得ドメイン数(どれだけ多様なサイトから言及されているか)
-
ブランド・指名検索量(サイト名や会社名で検索されているか)
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サイテーションの一貫性(NAP: 名前・住所・電話番号・URLの整合性)
この3つの数字が、内部対策とコンテンツの「最後の一押し」をしてくれます。
内部対策とコンテンツが整った後にだけ見えてくる“外部の差”という現実
中小〜中堅企業のWeb担当がハマりがちなのが、「コンテンツは作ったのに検索順位が頭打ち」の状態です。ここから先は、外部シグナルの差がそのままランキング差になります。
外部対策が“効き始める”前提条件を整理すると、次の通りです。
-
サイト構造が整理されている(内部リンク・テクニカルSEOが最低限クリア)
-
主要キーワードで20〜50位あたりに顔を出している記事が複数ある
-
コンテンツの滞在時間や直帰率が、同業他社と比べて極端に悪くない
この状態で外部対策を一切触らないサイトと、計画的に施策を打つサイトでは、1年後に「指名検索」と「獲得ドメイン数」の差がはっきり開きます。
外部シグナルの有無で何が変わるかを、ざっくり整理すると次のイメージです。
| サイト状態 | 外部対策レベル | 起こりやすい現象 |
|---|---|---|
| 内部・コンテンツ不十分 | 外部シグナル強い | 一時的に上がるがアップデートで落下しやすい |
| 内部・コンテンツ十分 | 外部シグナル弱い | 20〜30位で停滞しがち |
| 内部・コンテンツ十分 | 外部シグナル強い | コアアップデート後も10位以内で粘りやすい |
業界内では、コアアップデート直後にSearch Consoleの「リンク」レポートだけ見て安心し、行動ログ×リンク元の質を見落として復旧が1年以上遅れたケースが何度も共有されています。内部を整えた後に、どれだけ安全に「外部の差」を作れるかが勝負どころです。
同じ記事でも、被リンクゼロのサイトとサイテーションだらけのサイトで何が変わるか
同じレベルの記事でも、「誰からもリンクされていないサイト」と「他メディアやSNSで言及されまくっているサイト」では、検索エンジンから見える“信頼の厚み”が違います。
代表的な差分を、検索エンジンの視点で整理するとこうなります。
| 観点 | 被リンク・サイテーションゼロ寄り | サイテーションだらけ |
|---|---|---|
| 評価の軸 | ページ単体の内容ほぼ一本勝負 | ドメイン全体の権威も加点 |
| クエリ反応 | ニッチワードのみ上位表示 | ミドル〜ビッグワードにも食い込む |
| コアアップデート | 変動の振れ幅が大きい | 下がっても戻りやすい |
| ブランド検索 | ほぼ発生しない | 自社名×テーマでの検索が増える |
ここで重要なのが、「リンクだけ」ではなく「サイテーション+ブランド検索」まで含めた外部シグナルの設計です。
-
PRやプレスリリースからの1本の強いリンクが
- 検索エンジン上の獲得ドメイン数
- SNSやニュースサイト経由のブランド検索増加
を同時に押し上げた事例は、ツールベンダーのカンファレンスでも繰り返し共有されています。
-
ローカルビジネスでは、Googleビジネスプロフィールやポータルサイトで住所表記のブレがサイテーション評価を下げるノイズになっていることが、現場の相談で頻出しています。
私の視点で言いますと、「サイテーションだらけのサイト」は、Search Console上のリンク数より、指名検索クエリ数の右肩上がりが先にグラフに出ることが多いです。ここを追えているかどうかが、外部対策の“設計力”の差になります。
「コンテンツマーケティングだけで勝てる」ケースと、リンク戦略が必須なBtoB・ニッチ領域の違い
「コンテンツマーケティングさえやっていれば外部対策不要」という主張が成り立つのは、条件がかなり限られます。ざっくり分けると次のような感覚です。
| タイプ | コンテンツだけで勝ちやすい | リンク戦略がほぼ必須 |
|---|---|---|
| 市場 | 競合メディアが少なく、検索ニーズが広いテーマ | BtoB・ニッチ技術・高単価サービス |
| 流入源 | SNSでバズりやすい領域 | 検索エンジンからのリード獲得が主戦場 |
| 勝ちパターン | 記事量×SNSシェアでトラフィックを確保 | 小数精鋭記事×高品質被リンクで検索順位を死守 |
| 必要な外部対策 | 自然発生するリンクの“邪魔をしない”設計 | PR・共催セミナー・技術ブログから計画的にリンク獲得 |
BtoBやニッチ領域では、そもそも「ユーザーがSNSでシェアしない」ため、自力でナチュラルリンクが増えにくい構造を持っています。そのため、次のような施策が外部対策の主戦場になります。
-
技術ブログや事例記事を、業界メディアに寄稿してリンクとサイテーションをセットで獲得
-
行政・大学・業界団体のサイトでのインタビュー掲載や事例紹介を取りに行く
-
ウェビナー・共催イベントを、ニュースリリース+他社ブログでの掲載まで含めて設計する
コンテンツマーケティングで「読む理由」を作り、外部対策で「信頼される理由」を追加する。この二段構えを意識した瞬間、「外部対策はオワコン」という言葉の方が、現場感覚からズレて見えてきます。
実際に起きているトラブルから学ぶ:外部対策でサイトが“吹き飛ぶ”ときのシナリオ
「順位もCVも順調だったのに、ある日まとめて崩落」——外部対策が絡むとき、サイトは静かに、そして一気に落ちます。ここでは、現場で何度も見てきた“吹き飛びパターン”を、チェックリストレベルまで分解します。
一度は上位表示したのに、アップデートで圏外へ:外部要因で転落したサイトの共通点
一番多いのが「短期でリンクを増やして、その直後は上がる→数ヶ月後のコアアップデートでまとめて沈む」パターンです。
共通点を整理すると、だいたいこの3つが揃っています。
-
短期間で同じアンカーの被リンクが急増
-
被リンク増加直後に、さらに「リンクブースト」をかけている
-
Search Consoleでは「リンク数」と「手動による対策」しか見ていない
私の視点で言いますと、コアアップデート直後にSaaS系やBtoBメディアで吹き飛んだサイトほど、「行動ログ×リンク元の質」をまったく見ていませんでした。
上位だったのに復旧に1年以上かかったケースで、実際に見落とされていた指標は次の組み合わせです。
外部要因で落ちたサイトが見逃しがちなポイント
| 視点 | よく見る数字 | 本当は見るべき数字 |
|---|---|---|
| Search Console | 被リンク数、手動ペナルティ有無 | 直帰率、滞在時間、リンク元別の行動ログ |
| リンク分析ツール | 総被リンク数 | 獲得ドメイン数、リンク元のテーマ一致度 |
| 施策判断 | 「増えたからOK」 | 「増えた後のユーザー行動は健全か」 |
チェックしてほしいのは「リンクが増えた月」と「行動指標の悪化」が重なっていないかです。ここが噛み合って悪化していると、次のアップデートで一気に刈られやすくなります。
リンク元サイトの“品質劣化”が、自社に波及したケーススタディ
もう1つ見落とされがちなのが、「昔は優良サイトだったリンク元が、途中から劣化して自社を巻き込む」パターンです。
よくある流れはこうです。
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3年前に良質な業界ブログから自然リンクを獲得
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そのブログ運営者が変わり、アフィリエイト色が急激に強くなる
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記事量産+広告だらけで、そのブログ自体の評価が下がる
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そのタイミングで、自社サイトの該当クエリもじわじわ順位ダウン
「リンク元の品質劣化」が怪しいときのサイン
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以前は情報系だったのに、今は広告・PR表記のページばかり
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記事の更新ペースが不自然に増え、内容が薄くなっている
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そのドメイン全体のトラフィックがツール上で右肩下がり
このときにやりがちなのが、「否認ツールでそのドメイン丸ごと切り捨て」ですが、実務では慎重さが必要です。強い自然リンクまで一括否認してしまい、長期的にマイナスになった相談は複数のSEO会社で共有されています。
現場でのおすすめは次の順番です。
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Ahrefs等で、そのリンク元の現在のトラフィック推移と外部リンクの質を把握
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明らかにスパム化している場合のみ、URL単位→ドメイン単位の順で段階的に否認
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否認後3〜6ヶ月は、対象クエリの順位と行動ログを継続ウォッチ
ローカルビジネスで多発する「住所・電話番号の表記ゆれ」によるサイテーション評価低下
店舗系・MEOでは、「リンクよりサイテーション」でつまずいているケースが圧倒的に多いです。特に目立つのが、住所・電話番号(NAP)の表記ゆれです。
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Googleビジネスプロフィール: 「東京都墨田区押上3-30-10 2F」
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自社サイト: 「東京都墨田区押上3丁目30番10号2階」
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ポータルサイト: 「墨田区押上3-30-10」
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SNSプロフィール: 電話番号のハイフン有無がバラバラ
検索エンジンは、このサイテーション情報を「同じ店舗かどうか」の証拠として照合しています。ここがバラけていると、「同じ店舗」だと確信できず、評価が分散してしまうイメージです。
ローカルビジネスでやるべきNAPチェックリスト
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Googleビジネスプロフィールに記載した住所・電話番号・店舗名を「マスターデータ」と決める
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自社サイト、主要ポータル、SNS、求人サイトを洗い出し、1文字単位でマスターと完全一致させる
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移転・電話番号変更時は、「プロフィール更新→主要ポータル→その他口コミサイト」の順に一気に反映
特にローカルビジネスでは、被リンクだけをいじるよりも、このNAP整備と口コミの質向上のほうが検索順位に直結するケースがかなり多く、「リンク対策をしているのにMEOで上がらない」相談のかなりの割合が、この表記ゆれに行き着きます。
外部対策で怖いのは、「施策をした瞬間」ではなく、「数ヶ月〜1年後のアップデートでまとめて精算されること」です。防御の視点で、ここまでの3パターンだけは必ず押さえておいてください。
ツールを“数字の羅列”で終わらせない:Search ConsoleとAhrefs等で見るべき外部対策の指標
「被リンクは増えているのに、検索順位は下がっている」。この違和感を放置すると、半年後には“リンク由来のゆっくりした事故”になります。外部対策は、数字を眺める作業から異常検知と意思決定の作業に切り替えた瞬間から強くなります。
私の視点で言いますと、コアアップデート後に復旧が長引くサイトほど、「Search Consoleだけ見て安心していた」パターンが本当に多いです。
Search Console「リンク」レポートの正しい読み方と、Consoleだけでは見えない盲点
Search Consoleのリンクレポートは、最低限の健康診断だと割り切った方が判断しやすくなります。
主に見るべきポイントは次の4つです。
-
「上位のリンク元サイト」…明らかにディレクトリ・相互リンク集が紛れていないか
-
「上位のリンクされているページ」…狙っていない下層ページに急にリンクが集中していないか
-
「上位のアンカーテキスト」…商標キーワードに不自然な偏りがないか
-
「手動による対策」…外部施策を触る前に必ず確認しておく
一方で、Search Consoleだけに頼ると落とし穴にはまります。
| 項目 | Search Consoleで見えること | 盲点になりやすいポイント |
|---|---|---|
| リンク数 | 大まかなリンク数 | スパム比率・質の分布はわからない |
| ドメイン | 代表的なリンク元一覧 | 弱小ディレクトリの“面”での攻撃を拾いにくい |
| 手動ペナルティ | 明示的な通知 | アルゴリズム調整による「実質ペナルティ」は見えない |
特にコアアップデート直後、「手動ペナルティが無い=外部要因は関係ない」と判断してしまい、行動ログ(直帰率・滞在時間)とリンク元の質の組み合わせを見落として、回復が一年以上遅れたケースが複数報告されています。
Ahrefs / Majestic / Link Explorerで“獲得ドメイン数”とリンク元の傾向を読む
有料ツールは、「リンク数」ではなく「獲得ドメイン数」と“質の傾向”を見るためのレーダーとして使うと外部対策の設計精度が一気に上がります。
特にチェックしたいのは、この3点です。
-
獲得ドメイン数の推移
数ではなく「どのタイミングでどんなサイトから増えたか」を見る。PR・プレスリリース後に緩やかな山ができていれば健全なパターン。
-
リンク元サイトの“カテゴリ分布”
業界メディア、ブログ、企業サイト、ニュースサイト、フォーラム…偏りが強すぎるとアルゴリズム更新時に巻き込まれやすい。
-
急増したリンクバースト
数週間で同じテンプレ文章・同じアンカーのリンクが一気に増えていないか。自動投稿ツール系の典型パターンと重なる。
PR経由の1本の強いリンクが、被リンク数よりもブランド検索数と獲得ドメイン数を同時に押し上げ、結果としてサイト全体の評価が底上げされた事例は、ツールベンダーのカンファレンスでも繰り返し共有されています。
Web担当者が月1でチェックすべき「外部対策ミニ指標セット」
中小〜中堅企業のWeb担当が、限られた時間で“致命傷だけは避ける”ためのチェックリストをまとめると、次のようになります。
【月1のミニ指標セット】
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Search Console
- リンクレポート:上位リンク元の顔ぶれに怪しい登録サイトが増えていないか
- 手動による対策:新しい警告が来ていないか
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Ahrefs / Majestic / Link Explorer
- 獲得ドメイン数:前月比で不自然な急増・急減がないか
- トップリンクページ:特定の下層ページだけが急にリンクを集めていないか
- アンカーテキスト分布:商標・ビッグワードへの依存度が上がっていないか
-
ログ・アナリティクス側
- 外部からの流入直後の直帰率:特定のリンク元からだけ異常に高くなっていないか
この「ミニ指標セット」を回し始めると、外部対策は“怖いブラックボックス”ではなく、変化が見えるダッシュボードに変わります。そこから先に、「どのPR・コンテンツ・パートナーシップに投資するか」という攻めの議論がやっとスタートできます。
ナチュラルリンクを生む“仕掛け”設計:コンテンツ・PR・パートナーシップの優先順位
「リンクが自然に増えるサイト」と「一生声がかからないサイト」の差は、センスではなく設計図の有無です。外部対策を“お願い営業”から“仕掛けマーケティング”に変えていきます。
「被リンクを獲得しやすいページ」と「そうでないページ」の構造の違い
被リンクが集まりやすいページには、現場で見ると共通の型があります。
| 項目 | 被リンクを獲得しやすいページ | 獲得しにくいページ |
|---|---|---|
| 目的 | 参照・引用されるための情報提供 | 自社サービスの説明中心 |
| コンテンツ構造 | データ、比較表、テンプレ、チェックリスト | 抽象論、ポエム、会社紹介 |
| 更新性 | 定期的にアップデート | 公開したまま放置 |
| 使われ方 | 他社記事・社内資料からの引用 | ランディングページとしてのみ使用 |
| 拡散トリガー | 調査レポート、実験結果、ノウハウの一次情報 | 一般論の焼き直し |
特に「他社の仕事を楽にするページ」は強いです。例えば:
-
数字入りの調査データ・ユーザー行動データ
-
同業他社も使えるチェックリストやテンプレート
-
コアアップデート後の具体的な崩れ方をまとめたケーススタディ
これらは他メディアから引用・サイテーションされやすく、リンクの獲得に直結します。
プレスリリース・寄稿・インタビュー記事が強いリンク元を連れてくる仕組み
「広報ネタ=ニュース」「リンク=SEO」と分けて考えると損をします。
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プレスリリース
1本のリリースから、ニュースサイト・業界メディア・まとめ記事に波及し、少数だが強いドメインからのリンクが生まれます。
実務のカンファレンスでも、プレス経由の1本が「被リンク数」より獲得ドメイン数+ブランド検索を押し上げた事例が繰り返し共有されています。 -
寄稿記事
自社ドメインでは書けない視点(失敗談、裏側の工程など)を出すと、編集部側も積極的に自社サイトへリンクを張ります。
「単なるプロフィールリンク」ではなく、本文中で具体的な記事を参照リンクにしてもらうことがポイントです。 -
インタビュー記事
取材される側になると、ほぼ自動的にブランド名+サイトリンクが付きます。
アンカーテキストが自然なブランド名になりやすく、過剰最適化のリスクも低い形で評価を積み上げられます。
PR活動・共催セミナー・イベント開催を、リンク獲得チャネルとして設計する考え方
「イベントをやったらついでにリンクがついた」ではなく、最初から外部シグナル設計に組み込むと成果が変わります。
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共催セミナーで意識したいポイント
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共催先の申込みページに「詳細はこちら」として自社オウンドメディアの記事をリンク
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資料ダウンロードページを自社ドメイン内に置き、案内文からリンクしてもらう
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開催レポート記事を両社で公開し、相互に自然な形で言及・リンク
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オフラインイベントのSEO的メリット
-
参加者のSNS投稿から、ブランド名+イベント名でのサイテーションが増える
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参加企業のブログやニュースでの紹介リンクが発生する
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後日、録画アーカイブ記事を「まとめコンテンツ」として被リンク獲得の母艦にできる
共催先を選ぶときは、「リードが取れそうか」だけでなく、自社と並んで紹介されるWebメディア・ドメインの質もチェック対象にしておくと外部対策としても噛み合います。
SNSシェアから始まるサイテーション連鎖:どのメディアで何を発信すべきか
SNSは「直接のリンク」よりサイテーションと伝播スピードが武器です。外部対策目線では、SNSごとに役割を分けた方が成果が読みやすくなります。
-
X(旧Twitter)
・速報性の高いアルゴリズム解説やコアアップデートの所感
・SEO担当者や編集者に拾われ、後日の解説記事で引用されやすい -
LinkedIn
・BtoBの事例、技術記事、ホワイトペーパー公開の告知
・海外ツールベンダーやSaaS企業のブログからのリンクにつながるケースが出やすい -
Facebook / note
・コミュニティ内での共有、イベントレポート
・指名検索とブランド認知を底上げする役割が強い
被リンクとサイテーションを同時に伸ばしたいなら、「SNSでバズらせる」のではなく「SNSから拾われる“参照元ページ”を用意する」発想が重要です。外部対策に取り組んでいる私の視点で言いますと、コアアップデート直後ほど余計なリンクブーストではなく、こうした“拾われやすい一次情報ページ”を静かに積み増したチームの方が、1年後に安定して上位を維持している印象があります。
ローカル・BtoB・オウンドメディア、それぞれの外部対策“勝ちパターン”を読み解く
「全部同じ“被リンク対策”でしょ?」とまとめた瞬間に負けが始まります。業態ごとに、Googleが強く見る外部シグナルがまるで違うからです。
店舗・MEO・マップ系ビジネスで効くサイテーションと口コミの作り方
ローカルは「リンク数」より名前・住所・電話(NAP)と口コミの一貫性ゲーです。業界では、住所表記ゆれだけでMEOがじわじわ落ちるケースが何度も共有されています。
まずはNAPを全媒体で完全統一し、次に口コミの“質”を整えます。
| 注力する外部要素 | 優先度 | ポイント |
|---|---|---|
| NAPの完全一致 | 特A | 番地・全角半角・ビル名まで統一 |
| Google口コミ | A | 星の平均より「最新10件の内容」 |
| 地域ポータルの掲載 | B | 商工会議所・自治体サイトなど |
| SNSでの店名言及 | B | 店名+駅名のセットを増やす |
実務では次のような順番が安全です。
-
Googleビジネスプロフィールと自社サイトの住所を基準に「正解表記」を決める
-
食べログ、ホットペッパー、地域ポータルをその表記に揃える
-
来店後48時間以内にSMSやカードで、口コミ依頼ページに自然誘導する
スパムレビューを量産するより、「メニュー名や担当者名まで具体的なレビュー」がサイテーションとして効きます。
BtoB企業のリード獲得に効く「事例記事」「技術ブログ」「行政・政府系サイトからの掲載」
BtoBは1本の強いリンク+ブランド検索のセットで世界が変わります。業界カンファレンスでも、PR経由の1本が「獲得ドメイン数」と指名検索を同時に押し上げた事例が繰り返し報告されています。
| 施策 | ねらう外部シグナル | 具体イメージ |
|---|---|---|
| 導入事例記事 | 被リンク+指名検索 | 「〇〇 導入事例」で検索誘発 |
| 技術ブログ(深い記事) | 業界メディアからの引用リンク | カンファレンスの参考資料扱い |
| 行政・公的機関の掲載 | ドメイン信頼+サイテーション | 補助金採択企業一覧など |
私の視点で言いますと、BtoBでは「広告資料PDF」より“技術的に語れるブログ記事”にリンクが集まることが多いです。
おすすめの流れは次の通りです。
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自社の強み領域で、検索ボリュームは小さいがニッチな技術キーワードの記事を作る
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その記事を根拠に、業界メディアへ寄稿・インタビューを持ちかける
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プレスリリースは“機能追加”より「業界全体の課題+データ」を軸に配信する
行政サイトへの掲載は、補助金・実証事業・共催セミナーへの参加が入口になりやすいです。
オウンドメディア運営で狙うべき「クラスター構造」と外部リンクの取り方
オウンドメディアはトピックの“クラスター”を作り、そこを外部からまとめて評価してもらう設計が肝です。
| クラスター設計 | 外部対策の打ち方 |
|---|---|
| 1テーマに親1+子10記事 | 親記事にだけ外部からリンクを集める |
| 子記事は内部リンクで網目状 | 専門性の深さは子記事で示し、拡散は親で受ける |
外部リンクの取り方も「記事単位」ではなく「クラスター単位」で考えます。
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業界団体・ツールベンダーとタイアップし、クラスター全体を資料化して共催ウェビナーで配布
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その資料ページを“ハブ”として、パートナーサイトから1本ずつナチュラルリンクを獲得
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SNSでは、親記事だけを継続してシェアし、サイテーションを集中させる
コアアップデート後に安定しているメディアほど、「クラスターごとに外部評価が固まっている」傾向があります。単発バズではなく、テーマ単位で信頼を積み上げる設計に切り替えると、外部対策のリスクとブレが一気に減ります。
読者とプロの“リアルなやり取り”から見る、外部対策の勘違いと矯正プロセス
「リンクを増やせば上がるんでしょ?」という一言から、サイトが数年単位で沈むか、じわじわ資産になるかが分かれます。現場で本当に飛び交っている質問ベースで、誤解を“検索順位が上がる思考”に組み替えていきます。
「リンクを買えば早く上がりますか?」という問い合わせメールにどう答えるべきか
この質問が来た時点で、担当者の頭の中は「投資=広告と同じノリ」です。まずそこを壊します。
よくある会話構造
| 担当者の認識 | プロが見るポイント |
|---|---|
| 有料リンク=近道 | コアアップデート時に一斉に炙り出される“地雷” |
| 本数が多いほど強い | ドメイン単位の信頼とサイテーションが本体 |
| 失敗しても否認すればいい | 否認のやり過ぎで自然リンクまで殺すリスク |
私の視点で言いますと、「リンクを買う=検索エンジンに“私は操作しています”と自白する行為」です。業界内でも、買った瞬間は上がるが、コアアップデートでまとめて落ちるパターンが繰り返し共有されています。
メールで返すなら、次の3点をセットで伝えると腹落ちしやすくなります。
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有料リンクはガイドライン違反で、手動ペナルティ対象であること
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Search Consoleで“手動による対策”が0でも、アルゴリズム評価で静かに減点されること
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「1本の強いPRリンク+ブランド検索増」の方が、短期的なリンク購入より検索順位・リードともにリターンが大きい事例が多いこと
ここまで伝えると、「では、どう獲得すればいいのか」という建設的な相談に移行できます。
「相互リンク依頼ページを残しても大丈夫ですか?」というLINE相談の分岐点
相互リンクページは、今や“スパムの磁石”になっているケースが目立ちます。特に古いCMSで、ナビゲーションにひっそり残っているパターンが危険です。
チェックすべきポイントは3つです。
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すでに登録されているサイトの品質(低品質ディレクトリ・自動生成ブログが多いか)
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直近で不自然な一括登録(同じテンプレ文の依頼・同じIP帯のサイト)が来ていないか
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そのページ経由のトラフィック・コンバージョンが“ゼロに近い”か
多くの場合、ビジネス価値ゼロ+ペナルティリスク大なので、
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ページをnoindexにする
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新規登録フォームを閉じる
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過去の登録から明らかなスパムリンクは削除or否認
まで一気にやるのが安全です。否認ツールを使う際は、まとめてドメイン否認しつつ、自然に貼られた良質なリンクを巻き込まないよう、リンク元を1件ずつ確認する手間が後々の保険になります。
「外部対策の費用対効果を、上司にどう説明するか」という現場の悩み解剖
外部対策は「請求書には載らない資産」なので、広告費と同じロジックで説明すると必ず詰まります。上司が知りたいのはテクニカルなPageRankではなく、「いくらかけて、いつから売上に効くのか」です。
説明の軸を、次の3レイヤーに分けると通りやすくなります。
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守りの費用対効果
- スパムリンクの棚卸しと否認で、ペナルティリスクを下げる
- コアアップデート後に“1年以上の順位低迷”を防ぐ保険コストとして提示
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土台づくりの費用対効果
- Search ConsoleとAhrefs等で、獲得ドメイン数・リンク元品質をモニタリング
- 「今の外部評価が業界平均よりどれだけ弱いか」を可視化し、現状維持なら失う見込み流入を推計する
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攻めの費用対効果
- プレスリリース・インタビュー・共催ウェビナーなど、PR施策とリンク獲得を一体設計
- 1本の掲載から「指名検索増+リード獲得+被リンク」という複数のリターンが出ることを事例ベースで示す
ここまで整理して提示すると、「外部対策=怪しいリンク購入」から、「事業の信頼を検索エンジンに翻訳する施策」へと、社内の理解が一段上がります。
これから半年〜1年の「外部対策ロードマップ」:防御→整地→攻めをステップで設計する
「外部対策は思いつきで触るほど危険な領域はない」。半年〜1年をかけて、防御→整地→攻めの順で組み立てると、ペナルティを踏まずに検索順位を底上げしやすくなる。
フェーズ1:NG施策の棚卸しと否認・削除の優先順位づけ
最初の3カ月は「攻め禁止」。まずは爆発物の除去から。
見るべきチェックポイントは次の通り。
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相互リンク集・登録サイト・自動投稿ツール由来のリンク有無
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アンカーテキストが商標+完全一致キーワードに偏っていないか
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Search Console「手動による対策」タブに通知がないか
優先度は下記を参考にする。
| 優先度 | 対策内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 高 | リンク削除依頼 → 否認 | 相互リンク集、明らかなスパムサイト |
| 中 | 否認のみ | 海外低品質ディレクトリ |
| 低 | 経過観察 | 旧提携先メディアからのグレーリンク |
スパムリンク否認ツールは一括アップロード禁止。評価の高い自然リンクを巻き込むと、半年〜1年以上順位が戻らないケースが業界で共有されている。
フェーズ2:既存リンクプロファイルの整地と、基本指標の平常値設定
次の3カ月は「土台づくり」。ここでようやく数字を見る。
私の視点で言いますと、失敗するWeb担当者は「被リンク数」だけを追い、リンク元の質と行動ログを無視していることが多い。
月次で見るべき指標を整理する。
| 指標カテゴリ | 具体指標 | 使用ツール |
|---|---|---|
| 外部 | 獲得ドメイン数、ドメインの権威性、サイテーション数 | Ahrefs、Majestic |
| 行動 | 直帰率、滞在時間、コンバージョン率 | アナリティクス系ツール |
| 安全性 | 手動ペナルティ有無、スパム疑いリンク | Search Console |
このフェーズで「平常値」を決める。例えば「月あたり新規獲得ドメイン3〜5件」「ブランド名検索の微増」といったラインを決めておくと、コアアップデート後に何が異常なのかを素早く判断できる。
フェーズ3:PR・コンテンツ・パートナーシップを組み合わせた“攻めの外部施策”設計
最後の6カ月で、ようやく攻めの外部施策に入る。
強いリンクとサイテーションを同時に増やせる打ち手を、チャネル別に整理すると次のようになる。
| チャネル | 目的 | 外部シグナル |
|---|---|---|
| プレスリリース | 新サービス告知 | ニュースメディアからのリンク+指名検索増加 |
| 共催セミナー / ウェビナー | リード獲得 | 企業サイト・イベントページからの掲載リンク |
| 寄稿・インタビュー | 専門性訴求 | 権威あるドメインからの引用・SNSシェア |
実務では、「被リンクを獲得しやすいコンテンツ」だけを狙い撃ちする。調査レポート、事例記事、技術ブログのように、他社が引用しやすいページを設計し、PRと連動させると効率が一気に上がる。
ここまでやれば致命傷は避けられる、外部対策の「下限ライン」と「上限ライン」
半年〜1年のゴールを、最低限守るべき下限ラインと、攻めすぎないための上限ラインで定義しておく。
| 種類 | ライン | 中小〜中堅サイトの目安 |
|---|---|---|
| 下限 | NG施策ゼロ、手動ペナルティゼロ、サイテーションの住所表記統一 | 相互リンク集廃止、否認の適正運用 |
| 上限 | 月の新規リンク獲得ペースを自然流入の成長を大きく超えさせない | 獲得ドメイン数が急増した月は追加施策を止めて静観 |
コアアップデート直後にリンク施策を「足す」のではなく、一度立ち止まり、Search Consoleと外部ツールで行動ログ×リンク元の質を確かめる習慣を入れておくと、サイトが吹き飛ぶリスクを大きく減らせる。
執筆者紹介
主要領域はテクノロジーとWebメディア運営。株式会社アクスワンが運営する「Digital Port」で、スマホ・Apple製品・Webサービスの使い方や設定を、生活・仕事の具体的なシーンと結びつけて解説してきた執筆者です。検索から読者を迎え入れるメディア運営者として、自らも避けて通れないテーマであるSEO外部対策を、「安全に長期運用するための実務ガイド」という視点から整理しています。


