SEO対策は意味ないと感じた時の実務で失敗しない撤退と投資判断ガイド

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広告を止めた瞬間にリードが消え、慌てて「SEO対策」に投資したものの、半年たっても売上は微動だにしない。レポートにはPVの増加だけが綺麗に並び、会議では「SEOは意味ないから来期はゼロで」と一言で片付けられる。多くの現場で起きているのは、腕の悪い担当者ではなく、構造として“意味ないSEO”が量産される仕組みに巻き込まれている状態です。

この構造を壊さない限り、どれだけキーワードを精査しても、どれだけコンテンツを量産しても、あなたの手元に残るのは「アクセスが増えた気分」と「社内での信頼低下」だけになります。この記事では、よくある成功事例ではなく、アクセスだけ増えて商談が増えないプロジェクトの共通点と、プロがどこで軌道修正しているのかを、投資判断レベルまで分解します。

扱うのはテクニックではなく、実務の判断軸です。

  • どの条件を満たしたらSEOから完全撤退してよいか
  • どの条件なら縮小・一時停止が合理的か
  • どの条件が揃えばSEOは「意味ないどころか生命線」になるか

この線引きを明確にし、代理店や制作会社と交わすべき3つの約束事、アクセス半減やリード質低下が起きたときの着地方法、そしてAI時代に急増している「誰の役にも立たないコンテンツ山脈」を避けるための逆算フレームを提示します。

つまりこの記事は、「SEO対策 意味ない」と感じている現場担当が、

  • 上司に対しては数字とロジックで説明できる材料を持ち
  • 社内外のパートナーに対してはどこまで任せて、どこは絶対に譲らないかを定義し
  • 自分自身に対しては続ける/やめる/変えるの判断を迷いなく下せる状態

を作るための、実務ガイドです。

まずはこの記事全体で、どんな武器が手に入るのかを整理します。

セクション 読者が手にする具体的な武器(実利) 解決される本質的な課題
前半(「SEO対策は意味ない」と感じる理由〜典型的な失敗・前提条件の整理) 自社のSEOがなぜ成果につながらないのかを言語化し、上司・経営陣に説明できる材料 「アクセスは増えているのに売上が増えないのはなぜか」というモヤモヤと、責任の所在があいまいな状態
後半(逆算フレーム〜代理店との約束事〜撤退・投資判断〜AI時代の実務) 続ける/やめる/縮小/集中投資の線引き、具体的アクションリスト、社内合意を取るための説明ストーリー 無風のSEO施策に予算と時間を奪われ続ける状況から抜け出し、ビジネスに直結する施策だけに集中できない状態

ここから先は、よくある「SEOは大事」「コンテンツマーケティングが重要」という抽象論を捨て、あなたの事業でSEOにどこまで賭けるかを決めるための実務ロジックだけを並べていきます。読み進めれば、「SEO対策は意味ない」と切り捨てるのか、「今のやり方が意味ないだけ」と判断して設計を変えるのか、その答えを自分の手で出せるはずです。

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  1. 「SEO対策は意味ない」と感じる瞬間はどこか?現場のモヤモヤを言語化しよう
    1. よくある3つのつまずきポイント(アクセス・リード・上司の一言)
    2. 会議室で飛び交う「それって売上に関係あるの?」という冷水
    3. 数字は動いているのに評価されない、“見せかけの成功”パターン
  2. 「意味ないSEO」が量産される典型パターンを分解する
    1. とりあえず記事量産:誰の何のためかが決まっていないコンテンツ工場
    2. 代理店任せレポート:PVグラフだけ上がっていく“虚無の報告書”
    3. 技術チェックだけ偏重:ユーザーの悩みそっちのけの「タグいじりSEO」
  3. 現場で実際に起きがちなトラブルと、プロがどう着地させているか
    1. 新サイト公開後にアクセス半減…「後追いSEO」が招くダメージとリカバリー手順
    2. 広告停止⇒リード激減で「SEO意味ない」認定されるケースの共通点
    3. BtoBで“質の低いリード”ばかり増えたとき、どこから見直すべきか
  4. 「SEOは意味ない」という結論になる前に確認すべき5つの前提条件
    1. 事業モデルと単価:そもそもSEOと相性が悪いビジネスではないか?
    2. 目標設計:PVではなく、営業プロセスとつながるKPIが定義されているか
    3. リソースと体制:社内で“判定と優先順位付け”ができる人がいるか
    4. 期間と期待値:どのタイミングで「やめる/続ける」を判断するかを決めていたか
    5. 他チャネルとの役割分担:広告・SNS・営業とのポートフォリオ設計
  5. それでも「意味ないSEO」にしないための逆算フレームワーク
    1. 先に“取っていい1件”を定義する:理想の問い合わせから逆算する考え方
    2. キーワード選定より前にやるべき、「ペルソナの検索ストーリー」設計
    3. コンテンツ量より“粒度と深さ”:1本あたりの役割を明確に切る方法
  6. ここがズレると一気に無駄になる:代理店・制作会社との危険なギャップ
    1. 「記事本数」と「順位」だけの契約は、ほぼ意味ない方向に転がる
    2. 事前に合意しておくべき“3つの約束事”とは何か
    3. 実際のやり取りに近い、メール/チャットのNG・OK例を解説
  7. 「SEOをやる/やめる/縮小する」冷静な線引きルール
    1. 完全撤退が妥当になるケース:やらない方が事業にとって健康なパターン
    2. 縮小・一時停止がベターなケース:他チャネルへ一時的に転換する判断
    3. 集中投資すべきケース:SEOが“意味ないどころか生命線”になる条件
  8. AI時代のSEOで増えている新しい「意味ない施策」
    1. 生成AI一括記事量産が招く、“誰の役にも立たないコンテンツ山脈”
    2. 「とりあえずAIに書かせて、人がちょっと直した風」記事の見抜かれ方
    3. 人がやるべき仕事はどこに残るのか?現場で分かれ始めている役割線
  9. 上司・経営陣に「SEOは意味ある/ない」を説明するためのストーリー設計
    1. 30秒で伝える“要約トーク”:決裁者が知りたいのはこの3点だけ
    2. 会議に出すべきはPVグラフではなく、「投資判断テーブル」
    3. 実際の資料構成案:スライドレベルでの骨組みイメージ
  10. 執筆者紹介

「SEO対策は意味ない」と感じる瞬間はどこか?現場のモヤモヤを言語化しよう

「半年やっても売上がピクリとも動かない」「代理店からは“順調です”と言われるけど、営業は『意味ない』と言い切る」——この温度差が積み重なると、社内でSEOは一度きりのレッテルゲームになります。

一度「SEOは意味ない」と烙印を押された瞬間から、次の決裁で予算が戻りにくくなる。ここをひっくり返すには、まずどこでモヤモヤが生まれているかを言語化することがスタートラインになります。

現場で起きているのは「失敗」よりも、「評価不能のままフェードアウトするSEO」です。PVは伸びているのに、営業チームからはクレーム、経営からは「で、いくら儲かったの?」と突きつけられる。その挟み撃ち状態を分解していきましょう。

よくある3つのつまずきポイント(アクセス・リード・上司の一言)

SEOが「意味ない」と言われるとき、たいてい次の3ステップでつまずいています。

  1. アクセスは増えたのに、手触りがない
  2. リードは出ているが、商談につながらない
  3. 上司の一言でプロジェクトが「失敗扱い」になる

それぞれの典型を整理すると、こうなります。

つまずきポイント 現場で起きていること よくある勘違い 本来見るべき指標
アクセス 指名外キーワードでPVだけ右肩上がり PV増=成果と報告してしまう 検索意図とCTA到達率
リード ホワイトペーパーDLは増えたが営業NG 「リード数」をKGI扱い 商談化率・受注単価との相性
上司の一言 「SEOは意味ないから来期ゼロ」 一度の失敗=恒久的な無価値 事業フェーズごとの役割再定義

特にBtoBでは、「資料請求は増えたけれど、営業から『温度が低すぎて追えない』と突き返される」パターンが頻発します。マーケ側は「CV数」で評価され、営業は「商談・受注」で評価されているため、KPIの粒度がズレたままSEOに着手すると、ほぼ確実に“意味ない判定”が下る構造になっています。

「私の視点で言いますと、最初の報告書で“PV順調です”とだけ伝えてしまった案件ほど、半年後に苦しくなるケースが多いです。最初にKPIの粒度を合わせていないと、後からどれだけ軌道修正しても『やっぱり意味なかったね』で締められやすいからです。」

会議室で飛び交う「それって売上に関係あるの?」という冷水

SEO担当が最も冷や汗をかく瞬間は、決して検索順位が落ちたときではありません。決裁会議で、上司か経営陣から放たれるこの一言です。

「で、そのアクセスって売上に関係あるの?」

この質問にうまく答えられないと、次のようなレッテルが静かに貼られます。

  • 「SEO=頑張ってるけど、よく分からない施策」

  • 「広告止めたら何も残らないし、SEOもそんなもんでしょ?」

  • 「短期で効かないから、ウチの事業フェーズには合わない」

ここで多くの担当者がやってしまうのが、PVグラフと検索順位のスクリーンショットだけを持っていく報告です。経営が知りたいのはグラフの傾きではなく、「その傾きが財布の中身にどう効いてくるのか」というストーリーです。

冷水を浴びせられないためには、最低でも次の3点をセットで出す必要があります。

  • この3カ月で「どんな検索意図」のユーザーが増えたのか

  • そのうち「営業が欲しいリード」に近い層がどれくらいか

  • どのタイミングで、続行・縮小・撤退を判断するつもりか

この3つが語れないSEOは、どれだけアクセスが伸びても「意味ないSEO」に分類されます。逆に言えば、まだ売上が立っていない段階でも、投資判断のロードマップを示せていれば「実験継続」の判定を得やすいのが、現場で見えているリアルです。

数字は動いているのに評価されない、“見せかけの成功”パターン

PVもCVも増えているのに、「なんかモヤっとする」案件があります。よくよく中身を見ると、次の特徴を持っています。

  • ターゲット外の層からの流入が多い

  • 単価の低いライトな問い合わせばかり増えている

  • 営業現場の肌感とレポートの数字がまったく噛み合っていない

表面的には成功しているので、代理店も担当者も「順調です」と報告しがちです。しかし時間が経つほど、営業との溝が深まり、最終的にこう言われます。

「アクセスは増えたのかもしれないけど、現場からすると意味ないSEOだったね。」

この“見せかけの成功”が厄介なのは、途中で危険信号が見えづらいことです。本来は、次のタイミングでブレーキを踏むべきでした。

  • 資料DLが増えたタイミングで「商談化率」を確認する

  • 「お問い合わせ種別」を分類し、単価の低い案件が増えていないかをチェックする

  • 月次会議でPVではなく「営業からのフィードバック」を指標に含める

ここをサボると、「半年後に“意味なかった”と総括される未来」が待っています。SEOが意味あるか・ないかは、検索順位やPVではなく、どの数字で途中評価するかの設計ミスで決まってしまう。この構造を押さえておくと、次の施策の組み立て方も変わってきます。

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「意味ないSEO」が量産される典型パターンを分解する

アクセスは右肩上がり、社内レポートは青く染まっているのに、営業からは「商談ゼロ」。このねじれた現実が生まれるのは、ほぼ例外なく次の3パターンにハマっている時です。

とりあえず記事量産:誰の何のためかが決まっていないコンテンツ工場

「毎月10本アップしましょう」「競合より記事数を増やしましょう」から始まる施策は、多くの場合“読まれない情報の倉庫”になります。

典型的な量産パターンと、脱出のポイントを整理するとこうなります。

状態 現場でよくある状況 結果
目的不在の量産 テーマは「ネタ出し会議」でなんとなく決定 検索意図がバラつき、評価が分散
ペルソナ不在 「誰に読ませたい?」を決めないまま執筆依頼 BtoBなのにBtoC寄りの薄い内容になる
1本あたりの役割不明 問い合わせ・資料DL・認知の役割を区別していない CV導線がなく、PVだけ増えて終わる

量より先に決めるべきは「この1本で、どんな検索ユーザーをどの行動まで連れていくか」です。
私の視点で言いますと、ここを決めずに編集部体制を組んだメディアは、半年後にほぼ必ず「更新を止めるか問題」に突入します。

代理店任せレポート:PVグラフだけ上がっていく“虚無の報告書”

BtoBの現場で特に多いのが、「毎月のレポートは右肩上がりなのに、営業からはクレーム」というパターンです。

PVレポートが“虚無”になる構造はシンプルです。

  • レポートに載る指標が

    • アクセス数
    • 検索順位
    • 新規記事本数
      で止まっている
  • 営業プロセス側の指標

    • 問い合わせ件数
    • 資料ダウンロード
    • 受注単価・LTV
      と紐付いていない

代理店と契約する前に、本来は次の3点を合意しておく必要があります。

合意すべきポイント 合意内容の例
KPIの粒度 「月次CV数」「商談化率が上がるLPへの流入数」まで追う
編集権限 タイトル・導入・CTAを自社側で最終決定できる
方向転換の条件 「3カ月連続でCVゼロならキーワード群を総入れ替え」など

この合意がないと、「PVは順調です」で1年が過ぎ、決裁会議で一言「SEOは意味ない」で終わります。ここから予算を復活させるのは、現場の肌感覚として相当ハードです。

技術チェックだけ偏重:ユーザーの悩みそっちのけの「タグいじりSEO」

もう1つよくあるのが、「内部対策は完璧にしました」「Core Web Vitalsもオールグリーンです」と言いながら、問い合わせは微動だにしないパターンです。

技術偏重SEOのよくある構図は次の通りです。

  • 検索エンジン向け

    • タイトルにキーワードを詰め込む
    • hタグ・パンくず・構造化データをひたすら整える
  • ユーザー向け

    • 読みやすさ、事例、価格感、導入ステップなど“購入判断の材料”が薄い
    • LPやサービスページへの導線が弱い

Googleのアルゴリズムは、「技術的に整った薄いページ」より「多少粗くても、ユーザーの意思決定を本気で支えるページ」を評価しやすくなっています。特にBtoBでは、導入後の運用イメージや失敗リスクまで踏み込んだコンテンツが、コンバージョンと評価の両方を押し上げます。

タグをいじる前にやるべきは、「このページを読んだユーザーが、社内でどんな会話をしながら決裁に進むのか」を書き出すことです。そこが見えていれば、自然と技術チェックは“補強”でしかなくなり、「意味ないSEO」に落ちるリスクも一気に下がります。

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現場で実際に起きがちなトラブルと、プロがどう着地させているか

新サイト公開後にアクセス半減…「後追いSEO」が招くダメージとリカバリー手順

サイトリニューアル直後に検索順位が急落し、「SEO対策は意味ない」とレッテルを貼られるケースは珍しくない。業界人の感覚では、事前にSEOを設計していないリニューアルの3〜4割でアクセス減少が発生している印象がある。

ありがちな流れは次の通り。

  • 情報設計とデザインだけで進行

  • 公開直前に「SEOチェックも一応お願いします」と依頼

  • URL構造・内部リンク・タイトルが総入れ替え

  • リダイレクト設計の時間ゼロ → アクセス半減

ここからのリカバリーは、感情ではなく手順で進めるのがポイント。

  1. 旧サイトのURL一覧と流入キーワードを洗い出す
  2. 重要ページを優先し、301リダイレクトマップを設計
  3. タイトル・見出し・内部リンクを「旧構造の強み」を踏まえて再設計
  4. サーチコンソールでインデックス状況と検索クエリを毎週確認

リニューアルはSEOをゼロからやり直すイベントではなく、これまで積み上げた評価を「安全に引っ越すプロジェクト」と捉えると、判断を誤りにくい。

広告停止⇒リード激減で「SEO意味ない」認定されるケースの共通点

リスティング広告を止めた瞬間、リードが3分の1になり、「やっぱりSEOは弱い」と責められるパターンもよく起きる。ここで見落とされがちなのは、チャネルごとの役割分担とKPI設計だ。

典型的な失敗構造を整理するとこうなる。

  • LP中心の広告経由:今すぐ客を刈り取る

  • ブログ・オウンドメディアのSEO:検討初期の検索ユーザーが中心

  • 社内レポート:両者のリードを「同じ1件」として集計

項目 広告(リスティング) SEO(オウンドメディア)
検索意図 今すぐ資料請求・比較 調べ始め・課題整理
コンテンツ LP・セールス色強め 記事・解説・事例
KPI 短期CV・CPA 中長期CV・指名検索・商談化率
投資判断 数週間〜数カ月 半年〜1年単位

広告停止でリードが急減するのは、「SEOが弱い」よりもSEOに“刈り取り用の導線”を用意していないことが原因であることが多い。記事からの遷移先がブログ記事かカテゴリーページ止まりになっていないか、ランディングページへの内部リンク設計を見直すと、数字の見え方が一気に変わる。

BtoBで“質の低いリード”ばかり増えたとき、どこから見直すべきか

BtoBマーケティングでは、「アクセスもフォーム送信も増えたのに、営業からは『商談にならない問い合わせばかり』と不満が出る」状態になりやすい。ここでSEO対策をやめてしまう前に、どのレイヤーでズレているかを分解して確認したい。

レイヤー ありがちなズレ 見直すポイント
キーワード選定 無料・テンプレ・サンプル系ばかり 有料サービス前提の検索意図か
コンテンツ内容 ノウハウ提供だけで自社の価値が伝わらない 課題→解決策→自社の役割まで一気通貫か
フォーム設計 資料DL1種類に集約 「検討段階別」のLP・フォームを用意
営業との連携 マーケと営業で理想顧客像が違う 商談化率の高い属性を一緒に定義し直す

私の視点で言いますと、「質の低いリード問題」はSEOそのものより、コンバージョン設計と営業プロセスの断絶から生まれているケースがほとんどだった。検索ユーザーの「検索ストーリー」と営業現場の「追いたい顧客像」をすり合わせ、コンテンツとLPを再設計すると、同じアクセス数でも商談数が1.5〜2倍になった例は少なくない。

「SEO対策は意味ない」と切り捨てる前に、どのレイヤーでボトルネックが発生しているかを一度“分解”してみることが、現場を救う最短ルートになる。

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「SEOは意味ない」という結論になる前に確認すべき5つの前提条件

「SEO意味ない」と切り捨てる前に、一度“SEO向きじゃない土俵で殴り合ってないか”をチェックしたいポイントが5つあります。

事業モデルと単価:そもそもSEOと相性が悪いビジネスではないか?

SEOは「1件あたりの利益」と「検討期間」がモロに効きます。

下の表で、自社の位置をざっくり当てはめてみてください。

商材タイプ 単価/LTV 検討期間 SEOとの相性 よくある失敗パターン
BtoB SaaS・コンサル 高い 長い 問い合わせ数より“商談化率”を追わない
EC(日用品) 低〜中 短い 広告と同じCPAで比較し「割に合わない」扱い
単発イベント・短期キャンペーン 超短期 × 開催時期には検索が間に合わない

単価が低くリピートも薄い商材は、SEOで獲得しても「財布にほぼ残らない」ことが多く、広告やリスティングの方が合理的なケースが多いです。

目標設計:PVではなく、営業プロセスとつながるKPIが定義されているか

PVアップ=成果ではありません。BtoBメディアでありがちなのは「アクセスは右肩上がりなのに、営業から『商談にならないリードばかり』とクレームが来る」ケースです。

最低限、次のレベル感でKPIを設計しておきたいところです。

  • ページ別のコンバージョン率(資料ダウンロード・問い合わせ)

  • リードの区分(ターゲット企業/それ以外)

  • 営業が“追う価値あり”と判定したリード割合

PVレポートだけで「順調です」と報告すると、半年後に自分の首を締めます。

リソースと体制:社内で“判定と優先順位付け”ができる人がいるか

SEOは「何をやるか」より、「何をやらないか」を決める戦略ゲームです。代理店や業者に丸投げしたまま、社内に判定者がいないと、次のような状態に陥ります。

  • 記事案が大量に上がるが、どれが事業インパクト大か誰も判断できない

  • 技術的な改善提案が届くが、費用対効果で優先順位がつけられない

  • 検索順位の変動に振り回され、戦略ではなく“反応”だけが増える

SEO支援をしている私の視点で言いますと、「専任1人」より「意思決定できる1人」がいるかどうかの方が成果に直結します。

期間と期待値:どのタイミングで「やめる/続ける」を判断するかを決めていたか

SEOは広告と違い、スイッチを入れてすぐ成果が出る施策ではありません。なのに、着手前に“評価の期限”を決めていないケースが圧倒的に多いです。

  • 3カ月…技術的なボトルネックが解消されているか

  • 6カ月…主要キーワード群の表示回数が増えているか

  • 9〜12カ月…指名検索・資料請求・問い合わせの質が改善しているか

この「中間チェックポイント」と「続行/撤退ライン」を決めずにスタートすると、なんとなく続けて、なんとなく意味ない認定されるプロジェクトになりがちです。

他チャネルとの役割分担:広告・SNS・営業とのポートフォリオ設計

SEOは“単体ヒーロー”ではなく、ポートフォリオの一角です。役割が決まっていないと、広告と同じ指標で比較されて負けます。

  • 広告・リスティング:短期の案件創出、キャンペーンのブースト担当

  • SEO・オウンドメディア:中長期で「指名検索」と「指名に近いリード」の母数を増やす担当

  • SNS:理解促進とファン化、認知の拡散担当

  • 営業:高確度リードのクロージング担当

この“分業表”が経営陣と握れていれば、「SEOは意味ないからゼロで」と予算を一掃されるリスクは大きく下がります。

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それでも「意味ないSEO」にしないための逆算フレームワーク

「キーワード選定して記事量産」から入った瞬間、SEOはほぼゲームオーバーになる。
先にやるべきは「どんな1件が取れたら勝ちか」を決めることだ。

先に“取っていい1件”を定義する:理想の問い合わせから逆算する考え方

私の視点で言いますと、BtoBの現場でSEOが「意味ない」と烙印を押されるプロジェクトは、ほぼ例外なく“取っちゃいけない1件”ばかり集めている

まず、PVでも順位でもなく、理想の問い合わせスペックを決める。

理想の1件を定義するチェック項目の例

  • 予算レンジ(例:月額50万円以上の顧客のみOK)

  • 業種・規模(例:従業員50〜300名の企業がメイン)

  • 決裁権限(例:部長クラス以上が問い合わせ主)

  • 課題レベル(例:既に他チャネルを試し、課題が顕在化している)

  • 受注までのリードタイム(例:3カ月以内に契約見込みが高い層)

この定義がないと、「無料相談だけして音信不通」「資料ダウンロードだけして検討フェーズにも入っていない」リードが積み上がる。営業現場から「SEOリードいらない」と言われ始めたら、ほぼここでつまずいている。

理想の1件を言語化したら、問い合わせフォームやLPの設計も変わる。

  • フォーム項目に「想定予算」「導入希望時期」を入れてスクリーニング

  • LPで「月額30万円以上のご予算がある企業様向け」と明示

  • サービス資料も「比較検討中の担当者向け」とターゲットを限定

このレベルで“誰の1件を取りにいくのか”が固まって、初めてSEO施策のゴール座標が決まる。

キーワード選定より前にやるべき、「ペルソナの検索ストーリー」設計

次にやるべきは、「どんな検索行動で、その理想の1件にたどり着くのか」という検索ストーリーを組み立てることだ。
単語リストをExcelで並べる前に、1人の担当者の1日の動きを追いかけるイメージを持つ。

ペルソナの検索ストーリー設計ステップ

  1. きっかけ
    • 例:広告費が膨らんで上司から「CPA下げろ」と言われる
  2. 最初の検索
    • 例:「リスティング 広告 費用 削減」「BtoB リード獲得 方法」
  3. 情報収集フェーズ
    • 例:「コンテンツマーケティング 事例」「オウンドメディア 成功条件」
  4. 比較検討フェーズ
    • 例:「SEO対策 代理店 選び方」「BtoB SEO 費用 相場」
  5. アクション直前
    • 例:「SEO コンサルティング 無料相談」「サービス資料 ダウンロード」

この流れを時系列で書き出し、「どのタイミングでどんな記事・LP・サービスページを見せるか」を割り当てる。
ここまでやると、同じ「SEO対策」というキーワードでも、狙うべき検索意図(インテント)の粒度が変わる。

検索ストーリーを整理する簡易マップ例

フェーズ 検索意図の温度 代表キーワード例 用意すべきコンテンツ
情報収集 低〜中 コンテンツマーケティング とは ブログ記事・解説ページ
比較検討 SEO対策 業者 選び方 比較記事・チェックリスト
アクション直前 SEO コンサル 無料 相談 LP・事例・料金ページ

多くの「意味ないSEO」は、このストーリー設計を飛ばし、温度の低いキーワードだけで記事を量産している。PVは増えるが、理想の問い合わせにはほとんどつながらない構造になっている。

コンテンツ量より“粒度と深さ”:1本あたりの役割を明確に切る方法

ここまで定義できたら、初めて「何本書くか」「どんな構成にするか」を決める。
ポイントは量よりも、1本ごとの役割の明確さ深さだ。

1本1本に「役割タグ」を貼る

  • 集客用(検索エンジンからの新規流入を増やす)

  • 教育用(自社の考え方・専門性を伝え、信頼を育てる)

  • 刺激用(比較検討を前に進める)

  • 決断支援用(問い合わせ・資料請求を後押しする)

役割が決まれば、KPIも変わる。

  • 集客用:検索順位・自然検索アクセス

  • 教育用:滞在時間・関連記事遷移率

  • 刺激用:指名検索増加・サービスページへの送客数

  • 決断支援用:コンバージョン数・フォーム到達率

「全部を1本のブログ記事でやろうとする」時点で、コンテンツは薄まり、Googleからもユーザーからも評価されない。
逆に、1テーマを1本で徹底的に掘るほうが、アルゴリズムの評価も、営業現場の体感価値も高い。

意味のあるSEOは、「記事量産プロジェクト」ではなく、

  • 取っていい1件を決める

  • その1件が辿る検索ストーリーを設計する

  • 1本ごとの役割と深さを決めて打ち分ける

この逆算の3ステップを、淡々と積み上げていく作業だ。
ここまでやって初めて、「SEO対策は意味ない」という評価から距離を取れる。

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ここがズレると一気に無駄になる:代理店・制作会社との危険なギャップ

「SEO意味ない」が生まれる現場のかなりの割合は、実はアルゴリズムより“人間関係の設計ミス”から始まります。キーワードより前に、パートナーとの前提条件を整えておかないと、アクセスだけ増える虚無メディアが量産されます。

「記事本数」と「順位」だけの契約は、ほぼ意味ない方向に転がる

よくあるのが「月◯本記事制作」「◯個のキーワードで上位表示します」という契約。中小企業のWeb担当やBtoBマーケだと、ここで握手してしまいがちですが、これはほぼ“意味ないSEO”のフラグです。

理由はシンプルで、どれも「売上や商談」と切り離された指標だからです。

契約でよく出る指標 一見わかりやすい点 実務で危険な理由
記事本数 進捗が数えやすい 量をこなすほど「誰向けかわからない記事」が増える
順位(キーワード数) レポート映えする 指名検索や情報クズワードで上位でも売上に直結しない
合計PV グラフが右肩上がり BtoBでは「商談にならないリード」だけ増える典型

特にBtoBサービスで多いのは、代理店が「アクセスは順調です!」と報告する一方で、営業からは「問い合わせの質が低すぎる」とクレームが出るパターン。ここでSEOが「意味ない」とレッテルを貼られ、来期予算が一気にゼロ査定になるケースが繰り返されています。

事前に合意しておくべき“3つの約束事”とは何か

「意味ないSEO」を避けるために、代理店・制作会社と必ず最初に握っておくべき3つの約束事があります。

  1. KPIの粒度を“営業プロセス”まで落とす約束

    • PVではなく、以下のような指標で合意する
      • 資料ダウンロード数
      • サービス資料閲覧LPへの遷移数
      • インサイドセールスが「アポに回せる」と判断したリード数
  2. 編集権限と“NGテーマ”を明文化する約束

    • 代理店側に丸投げせず、自社で
      • 狙わない顧客層
      • 扱わないサービス領域
        を事前に共有し、「アクセスが増えても受注につながらないテーマ」は書かないと決めておく。
  3. 中止・方向転換の条件を数値で決める約束

    • いつまでも惰性で継続しないように、例えば下記を契約時に定義しておく
期間 判定指標の例 方向性
3〜4か月 目標KWの表示回数・クリック数 構成やタイトルを調整
6〜9か月 資料DLや問い合わせ数 低い場合はテーマ配分を変更
12か月 受注件数・LTVとの釣り合い ROIが合わなければ縮小/撤退

私の視点で言いますと、この「撤退条件」が曖昧なプロジェクトほど、誰も責任を取りたくなくなり、アクセスだけ増え続けるゾンビ施策になります。

実際のやり取りに近い、メール/チャットのNG・OK例を解説

現場でよく見るコミュニケーションの違いを、ざっくりテキストに落とすとこうなります。

NG例(よくある丸投げパターン)

代理店様
例のSEO対策の件、まずは月10本ペースで記事作成をお願いします。
キーワード選定もお任せしますので、アクセスが増える方向で進めてください。

問題点

  • 目的が「アクセス増加」で止まっている

  • 誰にどんな情報を届けたいかが不明

  • 中止ラインやKPIが一切ない

OK例(意味ある施策に変わる書き方)

〇〇様
SEO施策について、以下の前提を共有させてください。
・最終ゴールは「月◯件の商談創出」です
・KPIは「サービス資料DL◯件/月」「インサイドセールスが有望と判断したリード◯件/月」とします
・狙わないターゲット:◯◯業界の小規模事業者
・3か月時点での検索表示回数、6か月時点での資料DL数を見て、テーマ配分や投資額を見直す打ち合わせをしたいです。
この前提で、優先すべきキーワード案とコンテンツ設計案をご提案いただけますか?

このレベルまで書けていれば、代理店側も「記事本数」と「順位」だけを武器に逃げられなくなりますし、社内説明用の資料にもそのまま転用できます。

SEO対策を「意味ある投資」に変えたいなら、まず最初に最適化すべきは検索エンジンではなく、パートナーとの契約と会話です。ここを押さえるだけで、アクセスだけ増える虚無レポートから一気に抜け出せます。

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「SEOをやる/やめる/縮小する」冷静な線引きルール

「もうSEOは意味ないから全部やめよう」と「とりあえず続けよう」の二択で揉める会議ほど、マーケ担当の胃を痛くするものはありません。ここでは感情ではなく条件で決めるための線引きルールを整理します。

まず全体の判断フレームを置きます。

判断 こんなときに選ぶ 見るべき指標 期間感
完全撤退 構造的に合わない LTV・検索ボリューム 即〜3ヶ月
縮小・一時停止 一時的に効率が悪い CAC・他チャネルCPA 3〜12ヶ月
集中投資 レバレッジが高い 商談化率・受注率 1〜3年

完全撤退が妥当になるケース:やらない方が事業にとって健康なパターン

「続けてもずっと“意味ないSEO”になるタイプ」を先に切ります。

  • 単価とLTVが極端に低い商材

    • 例:数百円の物販、来店単価が低いサービス
    • 1件あたりの利益で、SEOコンテンツ制作費と運用工数を回収するシナリオが描けない場合は撤退候補です。
  • 今後3年以内に検索需要が縮小する市場

    • 法改正や技術変化で、そもそもキーワードの検索ボリュームが減っていく領域。
    • 需要減少トレンド×ロングゲームのSEOは投資効率が悪すぎます。
  • オフライン主導でしか成約しないモデル

    • 口コミ・紹介だけでフルキャパなら、SEOは「余計な見込み客」を増やすだけになることもあります。

こうしたケースで続けると、社内に「SEOはやっぱり意味ない」という組織記憶だけが残り、事業フェーズが変わったときに予算が復活しづらくなります。

縮小・一時停止がベターなケース:他チャネルへ一時的に転換する判断

「やめるほどではないが、今はアクセルを踏むタイミングではない」という状況です。

  • 広告の方が明らかに早く安く取れるフェーズ

    • 新サービス立ち上げ直後は、リスティング広告やLP最適化に予算を寄せた方が、売上インパクトが読みやすいことが多いです。
  • 社内に“判定と優先順位付け”ができる人が不在

    • 記事テーマの判断、コンバージョンの質の評価が止まっている状態で、記事を量産しても虚無のアクセスが増えるだけになります。
    • その場合は既存コンテンツの維持・リライトだけ残し、新規制作を一時停止するのが現実的です。
  • サイトリニューアル・組織再編などで大きな変化点がある

    • ドメイン移管や情報設計の刷新前後は、新規SEO施策より「URL設計とリダイレクト」「重要ページの死守」に集中した方が損失を防げます。

一時停止のときは、必ず再開条件を数値で決めておくことが重要です。

  • 広告CPAが○○円を超えたら再びSEOへ再投資

  • マーケ組織に専任1人を確保できたら本格再開

  • コアキーワードでの自然検索売上比率が×%を超えたら攻めに転じる

集中投資すべきケース:SEOが“意味ないどころか生命線”になる条件

ここに当てはまるなら、SEOを「費用」ではなく長期の獲得インフラとして扱った方がいい領域です。

  • 高単価・高LTVのBtoBサービス

    • 1件受注で数十万〜数百万が動くSaaS・コンサル・専門サービスは、SEO経由の1商談の価値が圧倒的に高くなります。
    • 営業リソースが限られる中小〜中堅企業ほど、「勝てるテーマで商談化しやすいリードだけを取りにいくSEO」は武器になります。
  • 検索ニーズが継続・増加している市場

    • キーワードトレンドが右肩上がりで、かつ検索意図が「情報収集→比較→検討」と段階的に伸びている領域は、記事構成と内部リンクで営業プロセスを設計しやすいです。
  • 広告依存から脱却したいフェーズ

    • 広告停止と同時にリードが激減し、「SEO意味ない」と烙印を押されがちな会社ほど、本来はポートフォリオ再設計の中核としてSEOを置くとバランスが良くなります。

私の視点で言いますと、集中投資に踏み切るべきプロジェクトは、途中から「アクセス報告」ではなく「営業会議でSEOリードの案件名が普通に飛び交う」ようになります。そこまで行けば、SEOは意味ないどころか、予算カットの議題にすら上がらなくなります。

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AI時代のSEOで増えている新しい「意味ない施策」

「AIで一晩中まわして3,000記事量産しました」
この一文を聞いてワクワクするなら、今すぐブレーキを踏んだ方がいい。AI時代の“意味ないSEO”は、速さではなく方向のズレから静かに始まる。

生成AI一括記事量産が招く、“誰の役にも立たないコンテンツ山脈”

生成AIで記事を量産すると、検索結果は一時的に埋められても、ユーザーの財布と心は1円も動かないケースが目立つ。

よくある量産パターンを整理すると、投資判断のまずさが見えやすくなる。

パターン 一見うまくいっている指標 実際の現場で起きていること
汎用ノウハウ記事を大量投入 インプレッション・PVは右肩上がり 問い合わせ0、営業から「読んでる人の温度が低い」と不満
ロングテールを網羅 検索順位レポートは青一色 単価が安い相談ばかり増え、LTVが下がる
比較・まとめ系を連発 クリックは取れる ブランド名より「最安値」が目的のユーザーばかり

AI量産が意味を持つのは、「誰に」「どのフェーズで」刺さる情報かを人間側で設計し、そこにだけ機械のスピードを使ったときだけだと、業界人の目線ではっきり感じている。

「とりあえずAIに書かせて、人がちょっと直した風」記事の見抜かれ方

検索ユーザーもGoogleも、すでに“AI焼き直し臭”を嗅ぎ分け始めている。見抜かれるポイントは技術ではなく、中身の浅さだ。

  • どのページを開いても、導入文が「今回は〜について解説します」で始まる

  • 「メリット・デメリット・まとめ」の型だけ整っていて、事例や数字が一切ない

  • 自社サービスや営業プロセスへの橋渡しがなく、読み終わっても「で、どうすればいいの?」が残る

私の視点で言いますと、BtoBの現場では「AIくささ」のある記事から来たリードは、商談化率も受注単価も下がりやすい。理由はシンプルで、自社の文脈や顧客の業界事情が記事の中に全く織り込まれていないからだ。

人がやるべき仕事はどこに残るのか?現場で分かれ始めている役割線

AIを拒否するか全面委任するか、極端に振れると“意味ないSEO”に一直線になる。勝ち始めているチームは、人とAIの役割をはっきり線引きしている。

領域 人が担うべきこと AIに任せてよいこと
戦略・設計 事業モデルと単価からSEOの役割を定義 / 取っていい問い合わせ条件の決定 既存データからのキーワード候補の抽出補助
コンテンツ企画 ペルソナの検索ストーリー設計 / 営業ヒアリングから「本音の質問」を洗い出す タイトル案のたたき台生成、構成パターンの提示
執筆・編集 コア部分の執筆 / 自社事例・失敗談・数字の肉付け / 表現の精度管理 補足説明、言い換え、誤字チェック
レポート・改善 KPI設計と「続ける/やめる」の判断 / 営業・広告とのクロスレビュー データ集計、グラフ作成、簡単な傾向分析

AIは「速い手」としては優秀だが、「どこを殴るか」を決める頭と、「本当に刺さったか」を判定する目は、人間の仕事として残り続ける。
SEOが意味を持つかどうかは、AIをどれだけ使うかではなく、この役割線をどれだけ冷静に引けるかで決まってくる。

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上司・経営陣に「SEOは意味ある/ない」を説明するためのストーリー設計

「SEOの説明を3分もらえるか」で悩んでいるうちは、意思決定は動きません。欲しいのは3分の解説ではなく、30秒で理解できる投資判断のストーリーです。

30秒で伝える“要約トーク”:決裁者が知りたいのはこの3点だけ

私の視点で言いますと、決裁者が本当に知りたいのは次の3つだけです。

  • 今のSEO施策が「売上や案件数」にどれだけ近い指標まで来ているのか

  • このまま続けた場合と、やめた場合で「1年後の財布の厚み」がどれだけ変わるか

  • 広告や営業と比較して「SEOに残す意味」があるのか

会議室では、専門用語や検索エンジンのアルゴリズム解説より、下記のような超短いトークが刺さります。

-「今のSEOは、PVは順調ですが、商談化率が低く“意味ないSEO”寄りです。3カ月だけ『BtoB向け資料DLと問い合わせ』に的を絞ったコンテンツに切り替え、CPAを広告の7割以下にできなければ、縮小に切り替える案を持ってきました。」

このレベルまで要約できているかが、プロのマーケ担当と「SEO好きな人」の分かれ目になります。

会議に出すべきはPVグラフではなく、「投資判断テーブル」

「アクセスは右肩上がりです」というレポートが、後で自分の首を締めるポイントです。経営陣が見たいのはグラフではなく、やる/やめる/縮小/集中の判断材料としてのテーブルです。

判断軸 内容 SEOを続行 縮小・一時停止 撤退
事業モデルとの相性 単価・LTV・営業プロセス LTV高く、検索経由で決裁者に届く 単価は中程度、他チャネルも強い 単価低い、衝動買い型でSEOと不整合
成果指標 商談数、資料DL、CVR KPIが営業フローと接続 一部接続、追う指標が散らかり気味 PV中心で「意味」の説明が困難
費用対効果 広告・営業との比較CPA 広告よりCPAが低い or 近い 広告と同等だが予算薄く分散 広告より明確に悪い
体制 判定と優先順位付け能力 社内に1人は裁く人がいる 担当者1人で限界が近い 担当不在、代理店丸投げ
期間 投資期間と期待値 中長期の投資として説明済み 期限はあるが曖昧 「短期で売上」と誤認されている

このテーブルをもとに、「今期は『縮小』ゾーンにいるので、LPとリスティングに一部シフトします」と言えると、SEOが“信仰”ではなく“投資”として扱われます。

実際の資料構成案:スライドレベルでの骨組みイメージ

SEO報告の資料は「検索順位のスクショ集」から、「投資判断ストーリー」に組み替えます。おすすめは以下の5枚構成です。

-1枚目:結論サマリー
「今のSEO施策は“アクセスだけ増える状態”。3カ月間の改善案と、ダメなら縮小の条件を提示」

-2枚目:現状の問題整理
「PVは+○%だが、資料DLやリード獲得は横ばい。BtoBで“質の低いリード”が増え、営業からクレームが出ている」など、現場の声をそのまま掲載

-3枚目:投資判断テーブル
前述のテーブルで、自社サイトを赤黄緑で色付け。どこがボトルネックかを一目で見せる

-4枚目:具体施策とKPI
「オウンドメディアの新規記事量産を停止し、LPとサービスページのコンバージョン改善に集中」
「KPIは“商談に近い資料DL数”と“問い合わせの商談化率”に一本化」など、粒度を商談レベルに落とす

-5枚目:やめる/続けるの条件と期日
「3カ月後までに、SEO経由CVのCPAがリスティング広告の80%以下にならなければ、SEO予算を半分に縮小し、広告とセールスに再配分」という“逃げ道”までセットにする

この5枚だけでも、「SEO対策は意味ないのでは?」という上司のモヤモヤはかなり解像度が上がります。
技術用語ではなく、投資、判断、成果のストーリーで語ることが、経営陣の頭の中の検索順位を上げる最短ルートです。

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執筆者紹介

主要領域はBtoBを含む事業会社と支援会社でのSEO・Webマーケ実務。自社のWeb担当としてオウンドメディア運営とSEOを経験後、制作・マーケ支援側で複数業種の「うまくいった施策/途中で詰まった施策」の両方を見てきました。現在は、SEO単体ではなく広告・営業を含めたポートフォリオ設計、KGI/KPI設計、そして「SEOをやめる/続ける/変える」の投資判断をテーマに、現場担当者向けの支援・発信を行っています。

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