展示会と既存顧客からの紹介に頼った営業を続けていると、気づかないうちに「検索で比較検討に入る見込み客」のほとんどを競合に明け渡してしまいます。多くの製造業サイトは、図面PDFとスペック表、技術用語だらけのページ構成のまま、指名検索だけで耐えている状態です。この構造を放置したまま「とりあえずSEO対策」「とりあえずコンテンツ制作」を行っても、アクセスだけ増えて問い合わせゼロという結果になりやすいのが実情です。
本記事では、製造業のSEO対策に特化し、技術名と用途と課題を掛け合わせたキーワード戦略、事例や技術コラムなどのコンテンツ設計、内部対策の最低限のHTML設計、そして自作自演リンクなど「やってはいけないSEO対策」の線引きまで、実務レベルで整理します。さらに、展示会やリスティング広告との費用対効果の比較、月々いくら投資すべきか、製造業に強いSEO会社の見極め方、社内に残すべきノウハウ、DXやオフィスインフラとの連動までを一気通貫で解説します。
この記事を読み進めれば、単なるアクセス向上ではなく、BtoBの商談獲得と手元に残る利益を基準に「自社にとって本当に意味のある製造業SEO対策」がどこまでで、何から着手すべきかを具体的に判断できるようになります。
- 製造業のSEO対策は本当に必要か?展示会頼みの営業が行き詰まる理由
- 多くの製造業のSEO対策で起きている「SEO以前のつまずき」とは
- 製造業のSEO対策におけるキーワード戦略で技術名と用途と課題の掛け算で考える
- コンテンツSEOで何を書くか 製造業のSEO対策ならではのコンテンツ設計と成功パターン
- 「アクセスは増えたのに問い合わせゼロ」の製造業のSEO対策で起きがちな落とし穴
- やってはいけない製造業のSEO対策 外部施策とコンテンツのNG例をプロ視点で洗い出す
- SEO対策は月々いくらかけるべきか 製造業の投資判断と広告との比較思考
- 製造業のSEO対策に強い会社の選び方と、社内に残すべきノウハウとは
- SEO対策だけで終わらせない DXとオフィスインフラまで繋げる製造業のウェブ戦略
- この記事を書いた理由
製造業のSEO対策は本当に必要か?展示会頼みの営業が行き詰まる理由
営業が「次の展示会までネタがない」と息切れしているタイミングこそ、検索からの問い合わせに本気で舵を切るべき局面です。図面と名刺と紹介だけに頼る営業は、静かに限界を迎えつつあります。
私の視点で言いますと、展示会で名刺を300枚集めるのと、検索から毎月20件の問い合わせを積み上げるのとでは、1年後のパイプラインの厚みがまったく違います。
製造業のSEO対策で見込み客はどこから情報収集しているのかという現実
設計者や購買担当は、まず検索で「用途×材質×加工方法」レベルのワードを叩き込みます。ここで候補にならない会社は、検討テーブルにすら乗りません。
代表的な情報収集の流れを整理すると、次のようになります。
| フェーズ | 行動の例 | 使われやすい検索ワード |
|---|---|---|
| 課題の自覚 | 歪み 防止 アルミ板 | 困りごと・トラブル |
| 解決策の探索 | アルミ 曲げ加工 精度 | 用途×加工 |
| 比較検討 | アルミ 曲げ加工 事例 | 事例・実績系 |
| 発注候補の絞り込み | アルミ 曲げ 東京 | エリア・条件 |
ここに「図面PDFと会社概要だけのサイト」が入り込む余地はほとんどありません。技術解説や事例コンテンツがない状態は、展示会にカタログを持たずに立っているのと同じです。
製造業のSEO対策で指名検索だけでは限界が来る「既存顧客依存」の構造
社名検索や製品型番でのアクセスは、すでに接点のある企業からの再訪が中心です。これは「名刺交換済みの相手が住所を調べている」レベルの話で、新規開拓には直結しません。
問題は、次のような比率になっているサイトが非常に多いことです。
| 指標 | よくある状態 | 理想に近い状態 |
|---|---|---|
| 指名キーワード比率 | 70〜80% | 20〜30% |
| 一般キーワード比率 | 20〜30% | 70〜80% |
| 新規問い合わせの質 | 価格だけ聞いて消えるケース多め | 困りごとが明確な相談が多い |
一般キーワードが少ないサイトは、展示会と紹介に依存した営業構造から抜け出せません。社内でどれだけDXやマーケティングを語っても、「見込み客の検索画面」に自社が現れなければ机上の空論になってしまいます。
製造業のSEO対策で展示会の出展費と投資額を比較すると見えてくること
展示会1回の出展を、冷静に数字で分解してみます。
| 項目 | 内容の例 |
|---|---|
| 直接費 | ブース代・装飾・輸送・人件費 |
| 期間 | 実質3〜4日+準備期間 |
| リードの寿命 | フォローが止まると1〜2カ月で鮮度低下 |
一方、同程度の費用を半年から1年のコンテンツ制作とサイト改善に振り向けると、次のような違いが生まれます。
-
検索経由の流入は24時間365日、展示会の「開催終了」がない
-
用途や課題で流入したユーザーは、そもそも温度感が高く、商談化率も上がりやすい
-
一度作った技術記事や事例ページは、営業資料としても二次利用できる
特に、BtoB製造業は1件あたりの受注単価が大きくなりやすいため、「展示会1回分の予算で、1年間検索経由の新規リードを取り続ける」構造に変えると、営業の手残りが目に見えて変わります。
展示会はゼロにするのではなく、「検索で興味を持った人に実物を見せる場」へ役割を変える。その起点となるのが、自社サイトを見込み客の検索画面にしっかり表示させるための戦略なのです。
多くの製造業のSEO対策で起きている「SEO以前のつまずき」とは
気合いを入れてホームページをリニューアルしたのに、半年たっても問い合わせが増えない。アクセス解析を見ると、社員と既存顧客のアクセスばかり。こうした状態は、ほとんどが「SEOの前段階」でつまずいています。対策のテクニックではなく、そもそもの情報設計とHTMLの作り方で外しているケースが圧倒的です。
私の視点で言いますと、ここを直さない限り、どれだけキーワードやコンテンツを増やしても“空振りホームラン”になりやすいと感じます。
製造業のSEO対策で図面PDFとスペック表だけでは検索エンジンに伝わらない理由
多くの製造業サイトは、図面PDFとスペック表を「情報のすべて」として扱っています。しかし検索エンジンは、PDF内の細かい表よりも、周辺テキストからページの意味を判断します。
図面だけのページと、検索に強いページの違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | 図面PDFだけのページ | 検索に強いページ |
|---|---|---|
| ページタイトル | 製品名のみ | 製品名+用途+課題 |
| 本文 | ほぼ無し | 特長・用途・導入例を文章で説明 |
| PDFファイル名 | 型番のみ | 型番+用途を含む名前 |
| 周辺導線 | ダウンロードボタンだけ | 関連事例・問い合わせ導線を配置 |
| キーワード | 技術名1語に偏る | 用途・業界名・課題も含める |
特にBtoBでは、購買担当や設計者が「材質名」や「加工精度」だけでなく、用途や業界名とセットで検索する傾向が強いです。にもかかわらず、その言葉が1行も書かれていないページは、検索エンジンから見ても「誰に向けた何の情報か」が判別しづらく、順位が上がりにくくなります。
製造業のSEO対策における技術用語だらけのページが問い合わせに繋がらない“残念なパターン”
現場の技術者からすると当たり前の言葉も、検索ユーザーから見ると「専門家にしか分からない暗号」になりがちです。よくあるのは次のパターンです。
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専門用語が連続し、用途やメリットの説明が一切ない
-
競合との違いが「高精度」「短納期」など抽象的な表現だけ
-
図や写真はあるが、キャプションに検索される言葉が入っていない
この状態だと、アクセスしてきたユーザーは「自分の案件で使えるのか」が判断できません。問い合わせフォームまでたどり着く前に離脱してしまい、結果としてアクセスは少しあるのに商談ゼロという状況に陥ります。
改善のポイントは、技術解説の前に、次の3点を必ず置くことです。
-
この加工や製品が使われる代表的な用途
-
どんな課題を解決するために選ばれているか
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他の方法と比べた時の具体的なメリット(コスト・精度・工数など)
技術の深さを削る必要はありませんが、「技術の入口」を分かりやすく広げるだけで、問い合わせ率が大きく変わるケースが多いです。
製造業のSEO対策でありがちな内部対策の勘違いと、最低限押さえるべきHTML設計
内部対策という言葉が先行し、「メタタグをいじれば上がる」「サイトマップを送れば十分」という誤解もよく見かけます。ところが実際にコードを見ると、次のような“惜しい状態”になっていることが多いです。
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すべてのページのタイトルが「製品紹介|会社名」のようにほぼ同じ
-
見出しタグh1〜h3がデザイン目的で乱用され、論理構造と一致していない
-
画像が「image01.jpg」のようなファイル名で、alt属性も空欄
最低限押さえたいHTML設計のポイントは次の通りです。
-
タイトルタグには「製品名+用途+一言の強み」を入れる
例)「アルミ切削加工で試作から量産まで一貫対応」
-
1ページ1つのh1を設定し、h2・h3で用途・特長・事例を階層的に整理
-
図面や製品画像には、ファイル名とalt属性で
「材質+加工種別+用途」を含める
このレベルの内部対策は、専門ツールよりも現場を知っている社内メンバーの言葉選びがものを言います。HTMLは制作会社に任せつつも、「何を見出しにし、何を画像の説明にするか」は、自社で主導して設計することが、製造業ならではの強みを検索結果に反映させる近道になります。
製造業のSEO対策におけるキーワード戦略で技術名と用途と課題の掛け算で考える
加工技術に自信があっても、検索結果で埋もれていては「存在しない」のと同じです。図面とスペック表だけを並べる時代から、キーワード設計で指名されない顧客を取りにいく時代へ、一段ギアを上げていきます。
製造業のSEO対策は「技術名」だけを追いかけると失敗する理由と検索意図のズレ
多くの企業が「5軸加工」「アルマイト処理」のような技術名だけをメインキーワードにして失速しています。現場ではその呼び方でも、検索ユーザーは次のように調べているケースが目立ちます。
-
アルミ 部品 軽量化 方法
-
自動車 内装 部品 小ロット 成形
-
医療機器 金属 部品 バリ対策
ここで決定的なのは、ユーザーの頭の中にあるのは技術ではなく「用途と課題」という点です。検索エンジンはこの意図に合わせて結果を並べるため、技術名だけを前面に出したページは、そもそも土俵に立てません。
私の視点で言いますと、問い合わせが来ないサイトは例外なく「技術カタログ化」しており、顧客の業界名や困りごとがページタイトルにも見出しにも出ていません。SEOというより、マーケティングの設計で負けている状態です。
製造業のSEO対策で用途や業界や課題で拾うロングテールキーワードの設計手順
狙うべきは、技術名に用途と課題を掛け合わせたロングテールキーワードです。手順を整理すると、次の3ステップになります。
-
技術軸の洗い出し
自社の加工、素材、検査、設計支援を棚卸しする -
用途・業界軸の洗い出し
自動車、医療、半導体、建築など、実際に取引のある業界を列挙する -
課題軸の洗い出し
軽量化、コストダウン、リードタイム短縮、品質安定、試作スピードなどを整理する
この3つを掛け合わせると、コンテンツのテーマとキーワード案が一気に立ち上がります。
| 軸 | 例 | ページテーマ例 |
|---|---|---|
| 技術 | 精密切削、アルミ押出、板金試作 | 精密切削で医療機器の小型化を実現する方法 |
| 用途・業界 | 自動車内装、半導体製造装置、医療機器 | 半導体装置向けアルミフレームのコストダウン事例 |
| 課題 | 軽量化、短納期、小ロット、品質安定 | 小ロット板金試作で量産前の設計リスクを減らすポイント |
この表の「ページテーマ」をそのまま記事タイトル案にしていくと、検索意図とのズレが一気に減り、アクセスだけでなく引き合いに直結するキーワード群が見えてきます。
製造業のSEO対策で一般クエリ比率を高めるためのキーワード選定チェック項目
BtoBのサイトで成果が出ない理由のひとつが、「会社名や製品名での指名検索に偏りすぎている」状態です。新規開拓を増やすには、一般クエリ比率を意識したキーワード選定が欠かせません。チェックすべきポイントを整理します。
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ページタイトルに「業界名」「用途」「課題」のいずれかが入っているか
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検索ボリュームが少なくても、受注単価と粗利に見合うテーマか
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競合サイトの上位ページが技術カタログ化しており、課題視点の記事が不足していないか
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技術コラムや成功事例で、同じキーワードを繰り返し強化できているか
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図面ダウンロードや資料請求の導線と、キーワードの意図がつながっているか
これらを満たしたキーワードは、検索順位だけでなく問い合わせ率の高いトラフィックを連れてきます。アクセス解析で「自社名を含まない流入ワードがどれだけあるか」を定点観測し、毎月少しずつ一般クエリ比率が上がっていれば、ウェブ営業の土台は着実に育っていると判断できます。
コンテンツSEOで何を書くか 製造業のSEO対策ならではのコンテンツ設計と成功パターン
展示会ブースの前を「理想の見込み客」だけが次々と通ってくれる状況を、Web上に作るのがコンテンツ戦略です。製造業では、技術の深さがそのまま強みになる一方で、書き方を間違えると検索ユーザーに一切届きません。ポイントは、技術ではなく「用途・課題・導入後の変化」を主役に据えることです。
製造業のSEO対策で事例ページの作り方 業種と課題と導入効果をどう見せるか
事例ページは「営業資料のコピー」ではなく、「検索されるストーリー」に組み替えます。最低限、次の骨組みをそろえます。
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業種と規模(例:精密部品メーカー、従業員○名)
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導入前の課題(歩留まり悪化、リードタイム長期化など)
-
選定理由(競合との違い・決め手)
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導入効果(数値+現場の変化)
| 要素 | よくある書き方 | 反応が取れる書き方 |
|---|---|---|
| 見出し | 製品Aの導入事例 | 自動車部品メーカーの不良率を30%下げた加工ソリューション |
| 課題の説明 | 品質向上を目的に導入 | 月100件発生していた寸法不良で残業が常態化していた |
| 効果の説明 | 品質向上・コスト削減に貢献 | 測定工数が半減し、残業時間が月80時間削減された |
業種名と課題ワードを見出しに入れることで、検索エンジンにもユーザーにも「誰向けの事例か」を明確に伝えられます。
製造業のSEO対策の技術コラムとノウハウ記事で「検索ユーザーの問い」に答える方法
技術コラムは「自分が話したい技術解説」ではなく、「相手が悩んで検索する問い」に合わせて構成します。私の視点で言いますと、テーマ決めは次の3ステップが最も現場で回しやすいです。
- 営業がよく受ける質問を10個書き出す
- その質問に含まれる用途・業界・課題を洗い出す
- 1記事につき1テーマだけを深掘りする
コラム構成の型は次の通りです。
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冒頭で「誰の・どんな悩み」に答える記事かを宣言
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図や写真を使って工程や仕組みを簡潔に説明
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他方式との比較(メリット/デメリットを正直に)
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選定チェックリストと次のアクション(相談・資料ダウンロード)
これにより、アクセスだけでなく、検討段階が進んだBtoBリードを獲得しやすくなります。
製造業のSEO対策における図面やCADデータの周辺に置くべきテキスト情報とポイント
図面PDFやCADデータは、検索エンジンからは「中身が読めないファイル」として扱われがちです。そこで、ダウンロードリンクの周りに次の情報をテキキストで必ず配置します。
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対応材質・サイズレンジ・表面粗さなどの仕様要約
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主な用途(例:FA機器のガイド部品向け)
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対応可能なロット・リードタイムの目安
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よくある設計ミスと注意点
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ファイル名にも用途や型番を入れる(example_din_rail_35mm.pdf など)
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図面だけでなく「使い方の説明図」も別ページで用意する
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ダウンロード前に簡単な選定チャートを置き、ミスマッチ問い合わせを減らす
こうした情報は、検索順位だけでなく、設計者が社内で資料を転送するときの説得材料にもなり、商談スピードの向上に直結します。
製造業のSEO対策で採用コンテンツが問い合わせ増加に繋がる“副次効果”の活かし方
採用ページは、人材獲得だけでなく、見込み顧客への「技術ブランドのプレゼン」にもなります。特に効果が出やすいのは次のようなコンテンツです。
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若手技術者の1日を追ったストーリー記事
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現場改善や新技術開発のプロジェクト紹介
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社内勉強会や資格取得支援のレポート
これらは、求職者だけでなく、発注側の技術者が「任せられる会社か」を判断する材料になります。採用ページ経由でWebサイト全体の滞在時間や回遊が伸びると、検索エンジンからの評価もじわじわと向上し、結果的に製品ページや事例ページの露出増加に繋がります。
コンテンツ制作の軸を「検索ユーザーの問い」に固定しつつ、事例・技術コラム・図面ページ・採用ページを連動させることで、展示会1回分の費用と同等の投資から、継続的な問い合わせというリターンを取りにいける状態が作れます。
「アクセスは増えたのに問い合わせゼロ」の製造業のSEO対策で起きがちな落とし穴
営業から「PVは伸びているのに案件が来ない」と言われた瞬間こそ、サイトを“展示会ブース”として本気で設計し直すタイミングです。華やかな装飾なのに名刺が1枚も集まらないブースと同じ状態が、Web上で静かに起きています。
製造業のSEO対策でなぜPVだけ増えても商談にならないのかという構造的な理由
まず押さえたいのは、アクセス増加と商談増加の間には3つのフィルターがあることです。
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検索ニーズとページ内容のズレ
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ページ内の導線不足
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問い合わせ前に必要な安心材料の欠落
製造業のサイトでは、次のような構造ミスが目立ちます。
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加工技術名ばかりを押し出し、「用途」「業界」「課題」の説明が薄い
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図面PDFや仕様表が並ぶだけで、「どんな相談ができるのか」が書かれていない
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問い合わせ前に確認したいリードタイムや最小ロットが、ページを回遊しないと分からない
結果として、ユーザーは「この会社に頼めそうだが、条件が分からない」「失敗したくないから別の会社も見ておこう」と離脱し、アクセスはあるのに案件にならない構造が生まれます。
よくある状態を整理すると次の通りです。
| 状態 | よくあるページ構成 | 商談につながらない理由 |
|---|---|---|
| アクセスだけ増えている | 技術解説は詳細だが用途・事例が少ない | 自社に当てはまるか判断できない |
| 滞在時間は長いが問い合わせゼロ | 図面やCADだけで文字情報がほぼない | 検索エンジンもユーザーも「何ができるか」不明 |
| 指名キーワードだけ強い | 会社概要と設備紹介中心 | 新規の比較検討層に刺さらない |
製造業のSEO対策でフォームの項目と導線設計でBtoBのコンバージョン率が激変する話
BtoBの問い合わせフォームは、実は営業フローそのものの写し鏡です。ここが重いと、せっかくの見込み顧客が「今はいいか」とブラウザを閉じます。
典型的に改善余地が大きいポイントは次の3つです。
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項目が多すぎて、初回相談のハードルが高い
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「見積依頼」と「技術相談」が同じフォームで扱われている
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フォームへの導線がページ下部に1カ所だけ
私の視点で言いますと、項目数を絞り、「まずは技術相談」用のボタンを増設しただけで、同じアクセス数でも問い合わせ数が倍以上になった例は珍しくありません。
フォーム改善のチェックポイントをまとめます。
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初回時点で本当に必要な項目かを1つずつ吟味する
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見積と相談でフォームを分け、相談側は会社名・氏名・メール程度に抑える
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製品ページ・技術コラム・事例ページの中段と末尾に、複数の導線を置く
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フォーム直前に「相談できる内容」「対応エリア」「目安リードタイム」を明記し、不安を潰す
特に製造業では、「図面がまだ固まっていなくても相談していいのか」という心理的ブレーキが強く働きます。そのブレーキを言語化して外してあげるだけで、コンバージョン率は大きく変わります。
製造業のSEO対策で途中で失速した施策を立て直すための検証ステップ
途中で記事更新が止まり、「結局効果が分からないまま終わった」というプロジェクトも多く見てきました。立て直しには、感覚論ではなく段階的な検証フローが欠かせません。
おすすめのステップは次の通りです。
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アクセスログの分解
- 技術名キーワードと用途・課題系キーワードの比率を確認する
- 一般的な検索クエリからの流入が少なければ、コンテンツ軸を再設計する
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ランディングページの棚卸し
- 問い合わせに関係しそうなページを洗い出し、「用途説明」「事例」「相談導線」の有無をチェックする
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フォーム前の離脱分析
- 製品ページやコラムからフォームにどれだけ遷移しているかを確認し、フォームへのリンク位置と文言をテストする
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営業現場とのすり合わせ
- 実際に受注につながった案件の“検索前後の動き”を聞き取り、必要なコンテンツを逆算する
この流れで検証すると、「SEOだけの問題」なのか「コンテンツの設計」なのか「営業プロセスとの連携」なのかが切り分けやすくなります。単に記事本数を増やすのではなく、商談までの導線を一本の線として描き直すことが、失速から再加速へ切り替える鍵になります。
やってはいけない製造業のSEO対策 外部施策とコンテンツのNG例をプロ視点で洗い出す
展示会1回分の費用をデジタルに振り替えたのに、知らないうちに検索エンジンと技術ブランドの両方を傷つけているケースが少なくありません。ここを外すと、アクセスどころか取引先からの信頼も削れてしまいます。
製造業のSEO対策における自作自演リンクや過剰な比較コンテンツが招くリスクとペナルティ
BtoBの製造業サイトでいまだに多いのが、「被リンクを増やせば順位が上がる」という誤解です。実態としては次のような外部施策が危険ゾーンです。
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意味のない相互リンク集への登録
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実体のないまとめブログからの大量リンク購入
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同じIPレンジの自社グループサイトから不自然に貼りまくるリンク
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競合製品を一方的に貶す比較記事への誘導リンク
検索エンジンは、リンク元の業界関連性と内容をかなり細かく見ています。技術解説でも事例紹介でもない薄いページから一気にリンクが増えると、「操作された人気」と判断されやすく、検索順位低下やインデックス削除のリスクが高まります。
さらに過剰な比較コンテンツは、購買担当や設計者の目には「公正さを欠く会社」として映りがちです。比較を行うなら、下記の観点を軸に中立性を担保することが重要です。
| 比較の切り口 | 安全な見せ方のポイント |
|---|---|
| 性能 | 測定条件を明記し、自社に有利な条件だけにしない |
| コスト | 導入費とランニングコストを分けて提示する |
| 用途 | 向いているケースと向いていないケースを両方書く |
「勝ち負け」を誇張するより、「どの条件なら自社の加工や製品が最適か」を淡々と示した方が、商談の質も上がります。
製造業のSEO対策でキーワード詰め込みや釣りタイトルで「技術ブランド」を傷つける危険性
技術者が読んだ瞬間に離脱するのが、キーワードを詰め込んだだけの不自然な文章です。
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同じ語句をタイトルと見出しと本文に連打
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実際には触れていない用途や業界名を羅列
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「自動車業界が絶対に選ぶ理由」など誇張タイトル
検索エンジンは、文脈の自然さとユーザー行動を組み合わせて評価しています。タイトルで期待させておきながら、本文が薄かったり論点がズレていたりすると、直帰率の高さそのものがマイナスシグナルになります。
製造業の場合は、ダメージがもう一段深刻です。誇張した表現や曖昧なスペック記載は、「安全マージンを削る会社ではないか」という技術ブランドへの疑念につながります。
キーワードの扱いは、次のような感覚が安全です。
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1ページ1テーマで、狙う語句は「主軸1つ+関連語2〜3個」
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タイトルは「誰の・どんな課題を・どの技術で解決するか」が一文で伝わるもの
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検索される言葉は、用途や課題の説明文の中に自然に含める
私の視点で言いますと、図面PDFと技術資料を少し書き換えるだけでも、技術者に違和感のない範囲で検索ニーズを拾うことは十分可能です。
製造業のSEO対策でありがちな格安SEOサービスの提案書をどう見抜くか
最後に危険度が高いのが、「月額数万円で上位表示」「短期間でアクセス〇倍」などをうたう格安サービスです。提案書でチェックすべきポイントを整理します。
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費用内訳が「被リンク○本」「ディレクトリ登録」といった外部施策に偏っていないか
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想定キーワードが、技術名だけのビッグワードに偏っていないか
-
製造プロセスや業界構造への理解を示す質問が一切出てこないか
-
レポートサンプルが、アクセスグラフと順位一覧だけで終わっていないか
特にBtoBでは、問い合わせ数や商談化率、どのページからフォームに進んだかといった指標まで追えて初めて「効果」と言えます。見極めの目安として、次の表の上段に近い会社ほど信頼しやすいと考えてよいでしょう。
| 観点 | 信頼しやすい会社 | 危険信号が強い会社 |
|---|---|---|
| 施策内容 | サイト構造とコンテンツ設計が中心 | 外部リンクとツール操作が中心 |
| ヒアリング | 営業プロセスや成功事例まで聞く | 「狙うキーワードは何ですか」だけ |
| 成果指標 | 問い合わせ・受注見込みまで追う | アクセス数と順位だけを強調 |
提案書を読むときは、「検索順位を上げる会社」ではなく「営業と連動したマーケティングを組み立てるパートナーか」という目で見ることが、展示会頼みから脱却する近道になります。
SEO対策は月々いくらかけるべきか 製造業の投資判断と広告との比較思考
「展示会1回分の費用で、毎月見込み客が自動で増える営業ラインを作る」と聞くと、現場目線でも少しワクワクしませんか。どこまで投資すれば“赤字にならないデジタル営業”になるのかを、ここで数字ベースで整理していきます。
製造業のSEO対策で展示会とリスティング広告と施策をリード単価で比較する
まずは、よくある3つの集客手段をリード単価で並べます。
| 手段 | かかる主な費用 | 想定リード数のイメージ | 1件あたりリード単価の傾向 |
|---|---|---|---|
| 展示会出展 | 出展料・装飾・人件費・移動費など | 30〜100件前後 | 高めだが名刺の熱量は高い |
| リスティング広告 | クリック課金・運用工数 | 月10〜50件前後 | クリック単価次第で変動大 |
| SEO施策 | コンテンツ作成・内部対策・運用工数 | 月10〜数十件へ徐々に増加 | 立ち上がり遅いが長期で低下 |
展示会は「一気に名刺をかき集める一発花火」、広告は「蛇口をひねると水が出るホース」、SEO施策は「時間をかけて水路そのものを引く土木工事」に近いイメージです。
現場でよくある失敗は、展示会と広告だけに予算を集中させて、土木工事にあたるWeb施策を“余り予算”で回してしまうパターンです。結果として、展示会1回分と同じくらいの金額を毎年払っているのに、資産として残るコンテンツやサイト改善がほとんど進まない状態になりがちです。
製造業のSEO対策で受注単価や粗利から逆算する投資の上限ラインの考え方
どのくらいまでかけていいかは、「1件受注した時の手残り(粗利)」から逆算すると判断しやすくなります。
-
平均受注単価
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粗利率
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年間に取りたい新規案件数
をざっくり出して、次の視点で見ます。
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1件あたりの粗利 × 何件分を「集客コスト」に回せるか
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その中で、展示会・広告・SEO施策をどう配分するか
たとえば、1件あたりの粗利が大きい加工案件を扱う企業であれば、1件分の粗利の一部を使って半年〜1年のSEO施策を走らせる判断も現実的になります。展示会1回の費用と、半年間のコンテンツ制作+内部改善の費用が近いケースも多く、「今年は展示会を1回減らし、その分をWebの土台づくりに振る」という意思決定が選択肢に入ってきます。
私の視点で言いますと、数字を出す段階で営業責任者と一緒に「この単価の案件なら何件増えれば元が取れるか」をホワイトボードに書き出すと、社内の合意形成が一気に進みます。
製造業のSEO対策で内製と外注の費用バランス 何を社内で握り何を任せるか
投資額を決めたら、次は「どこまでを社内で持ち、どこからを専門会社に任せるか」です。ポイントは、変えにくい部分は外注、変え続ける部分は内製寄りにすることです。
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外注した方が効率的な領域
- サイト構造の設計やHTMLの最適化
- キーワード分析や検索意図の整理
- 初期のテンプレート作成や計測設計
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社内で握るべき領域
- 加工技術や製品の強みの言語化
- 事例のヒアリングと写真・図面の準備
- 技術コラムのネタ出しと一次情報の提供
この役割分担をせずに丸投げしてしまうと、業界の現場感が薄い記事が量産されてしまい、アクセスは増えても商談につながらない「中身の薄い集客」になりやすくなります。逆に、解析や内部対策まで完全内製にしようとすると、担当者の工数がパンクし、半年ほどで更新が止まるケースも少なくありません。
月々の予算を検討する際は、
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固定的にかかる外注費
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社内担当者の工数(人件費)
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それに対して期待できるリード数と粗利
をひとまとめにして、「このコストで、この水路を何年使い回せるか」という視点で見ると、展示会や広告とのバランスがぐっとつかみやすくなります。
製造業のSEO対策に強い会社の選び方と、社内に残すべきノウハウとは
展示会1回分の費用で、何年も問い合わせを取り続ける体制をつくれるかどうかは、「誰に任せるか」と「社内に何を残すか」でほぼ決まります。広告代理店任せの感覚で選ぶと、アクセスだけ増えて営業は動けない、という状態になりがちです。
製造業のSEO対策に強い会社を見極める質問リスト
打ち合わせの最初の10分で、相手の本気度はかなり見抜けます。次の質問をぶつけて反応を確認してみてください。
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御社が支援した製造業案件で、「一般キーワードからの問い合わせ比率」はどう変わりましたか
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技術名・用途・課題のどれを軸にキーワードを設計しますか。その理由は
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図面PDFやCADデータを含むページの対策で、具体的にどこを改善しますか
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展示会・広告と比べたときのリード単価の考え方をどう説明しますか
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社内の営業・技術メンバーには、どこまで関わってもらう設計ですか
ここで数字とストーリーがセットで返ってこない会社は、製造業に「慣れていない」サインです。
製造業のSEO対策でレポートだけの会社か現場と一緒にコンテンツを作る会社か
同じ費用でも、「レポート会社」と「伴走会社」では、1年後に残る資産がまったく違います。
| 観点 | レポート中心の会社 | 現場と作る会社 |
|---|---|---|
| 提供物 | 検索順位・アクセスの報告 | 打ち合わせメモ・原稿・改善案 |
| 会議内容 | グラフ説明が中心 | 技術テーマの掘り下げ |
| 社内に残るもの | 数字のファイル | ノウハウと文章テンプレ |
| 担当者の変化 | 毎月聞くだけ | 自分で企画できるようになる |
私の視点で言いますと、月次レポートだけを丁寧に説明する会社は、広告運用の延長線で考えていることが多く、BtoBの技術情報を翻訳して文章に落とすところまでは踏み込んでいません。逆に、打ち合わせのたびに「次の事例はどの業界を狙いましょうか」「この用途は図面より写真の方が伝わります」と議論できている会社は、コンテンツ制作もセットで見ていることがほとんどです。
製造業のSEO対策で営業や技術部門を巻き込んだ社内体制づくりと会議体の組み方
外部パートナーを活かせるかは、社内の会議体で決まります。おすすめは次の3層構造です。
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月1回:マーケ・営業・技術・外部会社での「テーマ決定会議」
- 直近の引き合い傾向、失注理由、展示会で多かった質問を共有
- 次月に作成する事例・コラムのテーマとターゲット業界を決定
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週1回:マーケ担当と外部会社での「原稿レビュー」
- 図面・写真・用語のチェック
- 事例ページの課題・導入効果の表現をすり合わせ
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四半期ごと:経営層を含めた「投資対効果レビュー」
- 問い合わせ件数だけでなく、商談化率・受注粗利まで確認
- 展示会や広告との予算配分を見直し
この形が回り出すと、SEO対策は単なるアクセス施策ではなく、「営業の言葉」と「設計現場の言葉」を翻訳して、Web上に資産として残していくプロジェクトに変わります。社内に残すべきノウハウは、ツールの使い方ではなく、「どの顧客に、どの課題と解決策を、どの順番で見せると商談につながりやすいか」という設計図そのものです。
SEO対策だけで終わらせない DXとオフィスインフラまで繋げる製造業のウェブ戦略
展示会頼みから抜け出そうとしても、社内ネットワークが遅くて画像1枚開くのに数十秒かかる。この時点で、どれだけ立派なSEO戦略を引いても“初動負け”が始まっています。ウェブ集客を本気で伸ばすなら、検索順位と同じくらい社内インフラを見直した方が早いケースが多いです。
製造業のSEO対策でネットワークやセキュリティや情報共有環境が運用に与える影響
BtoBの製品サイトは、図面データやCAD、加工事例の画像など重いファイルのオンパレードです。ここでボトルネックになるのがネットワークと情報共有の設計です。
代表的な差は次の通りです。
| 項目 | 整備されていない環境 | 整備された環境 |
|---|---|---|
| ネットワーク | 社内VPNが遅く画像アップに数分 | 画像最適化と回線増強で数秒 |
| セキュリティ | 「怖いから全部NG」で外部ツール禁止 | ポリシー設計で必要ツールは許可 |
| 情報共有 | 図面が個人PCとファイルサーバーに点在 | NASやクラウドで版管理と共有を統一 |
| Web更新 | 担当者だけがファイル場所を知っている | 誰でも検索できる台帳やナレッジ化 |
ネットワークが詰まると、画像最適化やページ更新そのものが後回しになり、検索エンジンから見た「鮮度」「更新頻度」が落ちます。セキュリティも、ただ締めれば良いわけではなく、アクセスログや権限設計を整えた上で、必要な外部サービスを使える状態にしておくことが運用スピードに直結します。
製造業のSEO対策でウェブ集客と業務効率化とオフィス環境最適化を一体で考える視点
現場の相談を聞いていると、ウェブ集客の悩みと業務効率の悩みが、1本の線でつながっているケースがよくあります。
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営業が使う提案資料とサイトに載せる製品情報がバラバラ
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加工条件や成功事例が紙のファイルと共有フォルダに分散
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画像やCADを探すのに毎回10分かかる
この状態でコンテンツ制作を増やしても、担当者の負荷だけが膨らみます。むしろ、次の順番で考える方が成果に近づきやすくなります。
- 営業資料や図面を「検索しやすい形」で社内整理する
- そこで整理した情報を、ユーザー視点に翻訳してWebコンテンツにする
- 作ったページを営業が商談でそのまま使える形にする
社内の情報整理が進むほど、コンテンツ作成のスピードが上がり、営業活動も効率化されます。結果として、アクセス増と商談化率の両方に効く“二重の投資効果”が生まれます。
Digital Portで発信している「技術とビジネス現場を繋ぐ」考え方の応用
私の視点で言いますと、製造業のウェブ戦略は「技術情報を誰に、どう翻訳して渡すか」が9割です。高度な加工技術そのものよりも、技術と現場、そしてオフィス環境をどう橋渡しするかで成果が決まります。
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技術者が持つノウハウを、営業とマーケ担当が理解できる言葉に翻訳する
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その翻訳された内容を、設計者や購買担当が検索する言葉に再翻訳する
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この往復を支えるのが、社内ネットワークや情報共有基盤というインフラ
この流れを意識すると、「SEO施策の一部としてネットワークやファイルサーバーを見直す」という発想が生まれます。ページを1本増やす前に、図面フォルダと社内回線の状態を確認する。こうした地味な一手が、最終的には検索順位だけでなく、問い合わせ件数と受注単価の底上げにつながっていきます。
この記事を書いた理由
著者 – 平井 悠介 | 株式会社アクスワン 広報 / 『Digital Port』編集・運営
製造業の方から「展示会に出ても名刺は集まるのに、その後の商談が続かない」「サイトからの問い合わせは自社名検索ばかり」という相談を受けることが少なくありません。
Web制作やSEOの支援をすると、図面PDFとスペック表だけが並び、技術者同士なら伝わる内容なのに、検索エンジンにも新規の担当者にも届いていないページ構成に何度も出会ってきました。私自身、営業と技術部門の間に立ってヒアリングを進める中で、「用途や課題の言葉に翻訳した瞬間に、検索からの問い合わせが動き出す」変化を経験しています。
同時に、せっかく集客が軌道に乗っても、社内のネットワークやセキュリティ、情報共有の環境が整っていないために、商談化や受注プロセスが滞るケースも見てきました。
だからこそ、本記事では単なるSEOのテクニックではなく、展示会頼みから脱却し、Web集客と社内体制、オフィスインフラまでを一連の流れとして設計する視点をまとめました。技術とビジネス現場の橋渡し役として、現場で悩む経営者や担当者の判断材料になればと考えています。

