あなたのWordPressサイトが伸びない理由は、「記事の質」ではなく、見えないところで検索流入を自分で削っている可能性が高いです。しかも、その多くは本人が気づかないまま、数ヶ月〜半年単位で機会損失を出し続けます。
実際の現場では、次のようなサイトが毎月のように見つかります。
- 検索エンジンでの表示をOFFにしたまま、半年運営されていたブログ
- テーマ変更やパーマリンク変更後、リダイレクトを組まずに放置され、指名キーワードまで順位が落ちたコーポレートサイト
- Search Consoleのエラー通知を1年以上無視し続け、クロールエラーを量産していたオウンドメディア
これらはすべて、「WordPress SEO対策は最低限やったつもり」のサイトで起きています。
設定記事をなぞり、SEOに強いテーマを選び、人気のプラグインを一通り入れている。それでも検索から人が来ない。記事数が30本を超えても、100本近く書いても、PVが横ばいか微増で止まっている。ここにこそ構造的な欠陥があります。
多くの解説記事は「やるべきことリスト」で終わり、途中で起きる事故と、その復旧プロセスにはほとんど触れません。
しかし、あなたに必要なのはマニュアルではなく、次の3点を結びつけて理解する「実務の地図」です。
- 立ち上げ〜3ヶ月/30記事/100記事以降というフェーズごとに、どこで何がボトルネックになりやすいか
- テーマ変更・リニューアル・プラグイン整理など、運用中に起こす一手が検索評価にどう効くか
- Googleのアルゴリズム視点で、今どこ(クロール/インデックス/評価)で詰まっているのか
この記事では、WordPress特有の落とし穴を「初期設定」「プラグイン」「テーマ変更」「記事100本の壁」という実務単位で分解し、実際にあった相談ケースをLINE/メール形式で再現しながら、事故パターンと復活パターンをペアで提示します。
読み進めれば、次のような判断が自分でできるようになります。
- 今すぐ潰すべき致命的ミスと、後回しでいい細かい改善の線引き
- 伸びない原因が「記事の中身」なのか、「構造・設定」なのかの切り分け
- これから90日間で、どの順番で何を直せば、ムダなく検索流入を増やせるか
この下の表だけでも眺めておけば、「この記事を読むか読まないか」でどれだけ差がつくかが瞬時に分かります。
| セクション | 読者が手にする具体的な武器(実利) | 解決される本質的な課題 |
|---|---|---|
| 記事の前半(落とし穴・初期設定・プラグイン・テーマ変更・100本の壁・実例) | インデックス阻害やテーマ変更ミス、プラグイン入れすぎなど、検索流入を殺している要因を自力で特定し、即日つぶせるチェックリスト | 「何が悪いのか分からないまま、設定や記事数だけ増やし続けている」という、構造的な迷走 |
| 記事の後半(アルゴリズム視点・90日プラン・チェックシート) | Googleの見ている優先順位に沿って、今日から90日でやるSEO対策のロードマップと、やめていいことリスト | 施策の優先順位がバラバラで、時間も予算も結果も中途半端になる状況の固定化 |
ここから先は、一般論ではなく「現場で何度も見た失敗と、その後の復活パターン」だけに絞って話します。
WordPress SEO対策で、これ以上ムダな半年を作らないために、順番に確認していきましょう。
- WordPressのSEO対策、99%がハマる「見えない落とし穴」から先に暴く
- 【初期設定編】最初の30分でSEO的に“やってはいけないこと”を潰す
- プラグイン沼から抜け出す:入れすぎが順位を落とすリアルなメカニズム
- テーマ変更・リニューアルで検索流入を自殺させないためのチェックリスト
- 「記事を100本書いたのに伸びない」サイトに共通する3つの誤解
- 現場で実際にあった相談ケースを分解する【LINE/メール風やり取り付き】
- Googleのアルゴリズム視点で見る「WordPress SEO対策の優先順位」
- フェーズ別:今日から90日でやることリスト【立ち上げ〜停滞期脱出まで】
- 他社記事の「ここが足りない」を埋める、現場ならではのチェックシート
- 執筆者紹介
WordPressのSEO対策、99%がハマる「見えない落とし穴」から先に暴く
「記事も書いた、プラグインも入れた、テーマも“SEOに強い”って書いてあった。なのに検索から人が来ない。」
このパターンは、才能不足でも根性不足でもありません。“見えない初期ミス”を抱えたまま走り続けているだけです。
個人ブロガーでも、中小企業オーナーでも、検索流入が伸びないサイトをチェックすると、ほぼ必ず次の3つのどこかでつまずいています。
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初期設定が「やったつもり」で止まり、致命傷を抱えたまま公開している
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テーマの“SEOに強い”という売り文句を、魔法の杖として信じている
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サーバー公式ブログが触れない、WordPress特有のリスクを知らない
ここを潰さないままコンテンツ量産をしても、アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態から抜け出せません。
よくある“設定だけやって満足パターン”が危険な理由
WordPressの相談を受けると、最初の5分で確認するのはキーワードでも文章力でもなく、環境と設定です。
理由は単純で、以下のような“設定ミス系トラブル”が、本当に頻発しているからです。
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「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」にチェックが入ったまま半年運営されていた
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SEOプラグインは入っているのに、タイトル・メタディスクリプション・noindexの設定が初期状態のまま
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テーマ変更やパーマリンク変更をしたのに、リダイレクトを一切設定せず放置
私の視点で言いますと、立ち上げ3〜6ヶ月で伸び悩んでいるサイトの3割前後は“ライティング以前の問題”を抱えています。
よくある「やったつもり」チェックを整理するとこうなります。
| 項目 | よくある状態 | SEOへの実害 |
|---|---|---|
| 検索エンジン表示設定 | 最初だけ確認、その後ノータッチ | そもそもインデックスされない |
| SEOプラグイン | インストールして安心 | タイトル重複、noindex誤設定 |
| Search Console | 導入だけ済み | エラー通知メールを1年以上無視 |
| パーマリンク | 雰囲気で決定 | 後から変更して全URL分断 |
怖いのは、「設定はやったから大丈夫」と思った瞬間に、誰も二度と見なくなることです。
WordPressは、テーマ変更、プラグイン追加、固定ページ構成の変更など、触るたびにSEO条件が変化します。
一度きりの設定ではなく、「事故が起きていないかを定期点検する」発想に切り替えない限り、どこかで必ずつまずきます。
「SEOに強いテーマ=勝てる」はなぜ半分ウソなのか
「SEOに強いテーマに変えれば上がりますか」という質問も定番ですが、現場感としては半分だけ正しく、半分は完全に誤解です。
テーマが貢献しているのは主に以下の部分です。
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モバイルフレンドリー対応
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基本的なHTML構造の整備(見出し、パンくずリスト、構造化データの一部)
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コアウェブバイタルを意識した軽量コーディング
一方で、テーマを変えても全く解決しない、むしろ悪化することすらあるのがこちらです。
| 項目 | テーマ変更で解決するか | 現場での落とし穴 |
|---|---|---|
| キーワード選定 | 解決しない | 思いつきタイトルのまま |
| 重複コンテンツ | 一部補助はあるが本質は解決しない | カテゴリ乱立で同じ内容を量産 |
| 内部リンク設計 | 自動出力はあるが不十分 | 重要記事にリンクが集まらない |
| 既存URLの評価 | 適切なリダイレクトをしない限り引き継げない | テーマ変更と同時にURL構造を壊す |
よくあるのが、「最初は順調に伸びていたのに、デザインを良くしようとテーマ変更した途端、検索流入が急落した」というパターンです。
原因を追うと、テーマを変えたタイミングでHTML構造と内部リンクの配置がガラッと変わり、さらにリダイレクトもしていないという“トリプルコンボ”になっているケースが少なくありません。
SEOに強いテーマは、あくまでマイナスを減らす土台であって、プラスを自動的に生み出す魔法の箱ではないと捉えた方が実態に近いです。
サーバーブログが教えてくれない、WordPress特有のリスク一覧
サーバー会社や公式マニュアルは、どうしても「トラブルが起きにくい無難な設定」や「一般論」の説明に寄りがちです。
ただ、WordPress運用の現場で繰り返し観測されるのは、そこには書かれていないグレーゾーン寄りのリスクです。
代表的なものを整理します。
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テーマ・プラグインの相性問題
- 有名テーマと有名キャッシュプラグインの組み合わせで、重要なページだけnoindexになる事例
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便利プラグインの入れすぎで表示速度が劣化
- アクセス解析、SNSボタン、ランキング表示などを積み上げ、CLSやLCPが悪化
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パーマリンクとカテゴリの“後出し変更”
- 記事が30〜50本たまってから、「やっぱりURLを日本語から英語に変えたい」と思い立つ
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Search Consoleの警告を無視した長期放置
- カバレッジレポートでエラーが増えているのに、誰も見ないまま1年経過
これらは、サーバーやテーマの公式が責任を取りきれない領域なので、あまりはっきり書かれません。
だからこそ、個人ブロガーや中小企業サイトが「知らないまま踏んでしまう地雷」になっています。
WordPressでSEOを戦略的にやるなら、最初に覚えるべきなのはテクニックよりもこの一文です。
“設定を触るたびにSEO条件は変わる。変えた瞬間こそ、一番リスクが高い”
この感覚を持てるかどうかが、立ち上げ3〜6ヶ月で静かに死んでいくサイトと、着実に伸び続けるサイトの分かれ目です。
【初期設定編】最初の30分でSEO的に“やってはいけないこと”を潰す
最初の30分をミスると、その後半年の努力が丸ごと0点になるのがWordPressの怖さです。
ここは「伸ばす設定」ではなく、「自分で自分の首を締めないための最低限の防御」を固めるフェーズだと捉えてください。
検索エンジンの表示OFF問題:本当にあった半年間インデックスゼロのサイト
「記事は増えているのに検索流入がまったく増えない」
現場で原因を追うと、驚くほどの頻度で出てくるのがこれです。
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設定 → 読み込み設定 → 検索エンジンでの表示
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「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」
ここにチェックが入ったまま3〜6ヶ月進行しているケースが、私の視点で言いますと毎月のように発見されます。
チェックが入っていると起きることは1つだけです。
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Googleのクローラーが来ない
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インデックスされない
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どれだけ良い記事を書いても検索結果にそもそも出ない
つまり、SEOの前提条件すら満たしていません。
今すぐ確認すべきチェックポイント
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本番公開前に「一時的にON」にしたままになっていないか
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テーマや高速化プラグインで、追加のnoindex設定をされていないか
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会員限定ページだけnoindexにして、公開コンテンツまで巻き込んでいないか
このOFF問題は、一度ONに戻してもすぐには評価が追いつきません。半年OFFなら、そこから数ヶ月は「スタートラインに立ち直す期間」になります。最初の30分で防げば、そのロスはゼロにできます。
パーマリンクとカテゴリ設計で、後から泣かないための最低ライン
WordPressでいちばん“やり直しコスト”が高いのがURL構造です。
テーマ変更より厄介になることも普通にあります。
最低限これだけは決めておくべき項目
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パーマリンク設定 → 投稿名(/%postname%/)を基本にする
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日本語URLを避け、英数字とハイフンで作る
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カテゴリ名をURLに含めない(カテゴリ変更でURLが変わる事故を防ぐ)
初心者がやりがちな失敗を整理すると、次のようになります。
| 項目 | よくある失敗 | 何がまずいか |
|---|---|---|
| パーマリンク | 日付付き(/%year%/%postname%/) | 古い記事と判断されやすい、URLが長い |
| URL文字列 | 日本語タイトルそのまま | 共有時に文字化け、リダイレクトが増えやすい |
| カテゴリ | 「未分類」のまま乱立 | サイト構造が伝わらず、内部リンクが整理できない |
カテゴリ設計は「集客したいキーワードの大きな箱」です。
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ブログ: 3〜7個程度に絞る
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中小企業サイト: 事業・サービス単位で構造を作る
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雑記ブログ: 稼ぎたいジャンルを優先してカテゴリ化し、日記カテゴリは1つにまとめる
ここで迷ったら、「メニューに乗せられる数だけ」に絞るのが安全です。
カテゴリが増えるほど、クローラーもユーザーも迷います。
XMLサイトマップとインデックス管理、“入れたら終わり”にしない運用視点
XMLサイトマップは、Googleに「このサイトにはこういうページがあります」と伝える地図です。
導入しただけで安心してしまうサイトが非常に多いですが、本質は“更新の追跡”と“エラー検知”にあります。
最低限押さえるポイント
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XMLサイトマップを1つに統一する(プラグインとWordPress標準の二重送信を防ぐ)
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noindexページ(タグアーカイブ、検索結果ページなど)をサイトマップから除外
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Search Consoleで「送信されたURL」「インデックス登録の有無」を毎月チェック
| 状態 | 放置したときのリスク | 見るべき画面 |
|---|---|---|
| 404が大量発生 | クロール予算の浪費、評価低下 | Search Console → ページインデックス |
| noindexの混入 | 重要ページが永久に検索結果に出ない | サイトマップと実際のインデックス数の差 |
| URL重複 | canonical任せで評価が分散 | 重複コンテンツ警告、URL検査ツール |
現場では、Search Consoleを導入したのに通知メールを1年以上無視しているサイトも珍しくありません。
XMLサイトマップとSearch Consoleは、「作ったら終わりの設定」ではなく、月1回は見る“健康診断”です。
最初の30分でここまで押さえておけば、少なくとも「立ち上げ3〜6ヶ月なのにゼロスタート」という悲劇だけは確実に回避できます。
プラグイン沼から抜け出す:入れすぎが順位を落とすリアルなメカニズム
「SEOプラグインも高速化プラグインも全部入れたし、これで万全」
そう思った瞬間から、あなたのWordPressサイトは“見えない減点”を食らい続けているケースが本当に多いです。
私の視点で言いますと、伸び悩むブログやコーポレートサイトのかなりの割合が「プラグインの整理」でだけPVと検索順位を戻しています。
「入れているのに設定されていない」SEOプラグインあるある
SEO対策のつもりで導入したプラグインが、初期設定のまま放置されているだけの箱になっていないか、まず疑った方がいいです。
代表的な“やらかしパターン”を整理します。
| 状態 | ありがちな症状 | 検索エンジンへの影響 |
|---|---|---|
| タイトルテンプレ未設定 | サイト名だけが検索結果に出る | クリック率が低く評価がつきにくい |
| ディスクリプション自動生成まかせ | 重要キーワードが欠落 | 意図した検索ユーザーに届かない |
| noindex設定の誤用 | 一部カテゴリ・タグがインデックスされない | 内部構造が分断される |
| canonical誤設定 | 一覧と投稿が同一URL扱い | 評価が分散・重複コンテンツ扱い |
特に多いのが「noindex」「canonical」の誤設定です。
検索エンジンから見ると、クロールしても評価すべきURLが分からないサイト構造になり、内部リンクの力もほとんど伝わりません。
チェックの優先度は次の順が効率的です。
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タイトルテンプレート(title)の構造
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メタディスクリプションの自動生成ルール
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noindexが付いている投稿タイプとカテゴリー
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canonicalがどのURLを指しているか
まずはSearch Console(サーチコンソール)の「カバレッジ」「インデックス登録」付近と実際のソースを突き合わせ、プラグインの設定とズレていないかを確認しましょう。
表示速度を落とす“便利プラグイン”と、その見抜き方
WordPressは「足すのが簡単、減らすのが恐い」CMSです。
表示速度が遅いサイトの多くは、SEOと関係なさそうなプラグインがCore Web Vitalsを直撃しています。
| プラグインの目的 | よくある問題 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 目次自動作成 | 不要なCSS/JSを全ページに読込 | LCP・FIDに悪影響 |
| SNSシェアボタン | 外部スクリプト大量読込 | モバイル表示速度低下 |
| スライダー/カルーセル | 画像サイズ過大・JS重い | ファーストビューが極端に重い |
| アクセス解析系 | 本体と別にスクリプト読込 | アナリティクスと二重計測 |
| キャッシュ系多重 | 複数導入で競合 | HTMLが壊れる、更新が反映されない |
「便利そうだから入れた」「公式ブログがおすすめしていた」程度の理由で導入したプラグインは、PageSpeed InsightsでURLごとに読み込まれているスクリプトを確認してください。
チェックのコツはシンプルです。
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使っていない機能を提供しているプラグインは即停止
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テーマ側に同じ機能がある場合は、プラグインを削除
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シェアボタンは軽量スクリプト型か、静的アイコン型を選ぶ
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目次は1つだけ、キャッシュも1つだけに統一
「入れる前に一度立ち止まる」「入れたらPageSpeed Insightsで計測」という2ステップを習慣にすると、表示速度の悪化をほぼ防げます。
プラグインを減らしただけでCore Web Vitalsが改善したケース
派手なテクニックを使わなくても、プラグイン整理だけでスコアが劇的に上がるパターンは珍しくありません。
運用現場で見かける“改善の型”を、数字イメージベースでまとめておきます。
| 施策内容 | Before(モバイル) | After(モバイル) | ポイント |
|---|---|---|---|
| SNSシェア+目次+スライダーを削除、軽量テーマ機能へ集約 | LCP 4.5秒 CLS 0.25 | LCP 2.3秒 CLS 0.05 | ファーストビューのJS削減が直撃 |
| キャッシュ系2種→1種、画像圧縮プラグインを停止しサーバー側圧縮へ | FID不安定 | FID安定 | 過剰最適化をやめるだけで安定 |
| アクセス解析系プラグイン停止、gtag.jsに一本化 | 総リクエスト100超 | 総リクエスト60前後 | 不要な外部リクエストを削除 |
ポイントは、「何かを足す」のではなく捨てる順番を決めることです。
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直近90日で触っていない設定画面のプラグイン
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テーマの機能と役割が重複しているプラグイン
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なくてもコンテンツの価値が落ちない装飾系プラグイン
この3つから優先的にオフにして、表示・機能・検索順位を確認する流れを取れば、安全にスリム化できます。
SEOで勝ち続けるWordPressサイトは、プラグインを盛ったサイトではありません。
「最低限で速く、壊れず、検索エンジンが迷わない構造」に削ぎ落とされたサイトが、静かに上位を取りにいきます。
テーマ変更・リニューアルで検索流入を自殺させないためのチェックリスト
テーマ変更やリニューアルは「見た目を整える作業」ではなく、検索エンジンから見たら“別サイトに生まれ変わるイベント”です。ここを甘く見ると、3年育てた指名検索まで一夜で吹き飛びます。
テーマを変える前に、最低でも次の3ブロックでチェックを済ませておくと事故率が一気に下がります。
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指名検索・主要キーワードの順位と流入の現状をメモしておく
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URL構造と内部リンクの現状を洗い出す
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noindex・canonical・リダイレクトの設計を先に決めておく
ここから、現場で頻発している“やらかしパターン”を分解します。
デザイン刷新で指名検索まで落ちたサイトの共通点
ブランド名で検索してもトップに出ない。これはSEOの赤信号です。
デザイン刷新後に指名検索が落ちたサイトには、だいたい同じクセがあります。
指名検索が落ちるサイトの共通パターン
| 共通点 | 何が起きているか | 検索エンジンからの見え方 |
|---|---|---|
| トップページのタイトル変更 | 「会社名+サービス説明」から、キャッチコピーだけに変更 | 何のサイトか一発で分からない |
| メインコンテンツをファーストビュー画像中心に | テキスト情報が激減 | 評価対象のコンテンツが薄くなる |
| 旧トップへの外部リンクを無視 | URL変更+リダイレクトなし | 信頼が新URLに引き継がれない |
指名検索が落ちたケースでは、「デザイナーのセンスは最高、SEOの視点はゼロ」になっていることが多いです。
特にトップページのtitle・meta description・見出し構造は、ブランド名とサービス内容をきちんと含めた上で、キャッチコピーを添えるくらいで十分です。
テーマを変える前に、今のトップページのソースを保存し、タイトルと見出しのキーワードだけは必ず引き継ぐ設計にしておきましょう。
見た目は同じでもHTML構造が変わると何が起きるのか
「デザインほぼ同じで作り直したから大丈夫」という相談ほど危険なものはありません。
検索エンジンは見た目ではなくHTML構造と内部リンク構造を読んで評価します。
例えば次のような変化が起きると、順位は静かに落ち始めます。
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h1が記事タイトルからロゴに移動し、記事タイトルがh2になっていた
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関連記事リンクがテンプレートから外れ、本文末の数リンクだけになった
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パンくずリストが消え、階層構造がGoogleに伝わらなくなった
「構造が変わると何が起きるか」を、検索エンジン側の処理ステップで見ると分かりやすいです。
| ステップ | 旧テーマ | 新テーマでありがちな失敗 |
|---|---|---|
| 1. クローラーが読む要素 | h1に記事タイトル、h2で小見出し | h1がロゴ、記事タイトルはdiv |
| 2. コンテンツの主題判定 | 見出しごとにテーマを理解 | 主題がどこか分かりづらい |
| 3. サイト構造の理解 | パンくず+カテゴリで階層を把握 | 階層情報が薄く、評価が分散 |
| 4. 内部評価の集約 | サイドバー関連記事で回遊が増える | 孤立ページが増え、評価が貯まらない |
私の視点で言いますと、「見出しタグの崩壊」と「関連記事ブロック消失」だけで、半年かけて積み上げた内部評価がスカスカになるケースを何度も見ています。
テーマ変更前に必ずやるべきは次の3つです。
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旧テーマの代表記事1〜3本で、h1〜h3の使われ方をキャプチャしておく
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パンくずリストとカテゴリ表示の位置をメモする
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関連記事や人気記事の出し方を一覧化しておく
新テーマ適用後は、これらが同じ構造で実装されているかをソースレベルで確認してください。
リダイレクト・URL変更・noindexの「抜け漏れ」が招く長期低迷
「リニューアル後、なぜか1年たっても戻らない」という長期低迷は、派手なアルゴリズムアップデートではなく、小さな設定漏れの複合事故であることが多いです。
特に致命傷になりやすいのが次の3つです。
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パーマリンク変更なのに、301リダイレクトをしていない
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ステージング環境で使ったnoindexが本番にも残っている
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canonicalの自動設定が変わり、別URLを正規扱いにしてしまっている
よくある事故パターンと、すぐできる対策をまとめます。
| 事故パターン | 何が起きるか | 最低限やるべき対策 |
|---|---|---|
| /%postname%/から別構造へ変更 | 旧URLが404、被リンクと評価が消失 | .htaccessかプラグインで301一括リダイレクト |
| テスト環境のnoindexが本番に残る | クロールされてもインデックスされない | Search Consoleの「除外」→noindexページの洗い出し |
| canonicalがトップ固定 | 全記事がトップページ正規扱いになる | テーマ側のcanonical自動出力を確認し、記事単位の正規URLに修正 |
Search Consoleを導入していても、「通知メールを1年以上放置して、大量のクロールエラーに気づかなかった」ケースは珍しくありません。
テーマ変更・リニューアル後は、最低1〜2週間は毎日Search Consoleを開き、インデックスとエラー状況を確認する運用に変えてください。
たった1回のリニューアルで、WordPressサイトは一気に“別人”として扱われます。
デザインより先に、URL・構造・インデックスの3点セットを守ることが、検索流入を殺さない唯一の安全装置です。
「記事を100本書いたのに伸びない」サイトに共通する3つの誤解
「100記事書けば伸びるはず」が崩れる瞬間は、才能ではなく設計ミスがバレただけ、というケースが圧倒的に多いです。ここからは、現場で何十回も見てきた“停滞サイトの型”を解体します。
キーワード選定が“タイトルの思いつき任せ”になっていないか
PVが伸びないサイトは、ほぼ必ず検索キーワードの設計図がない状態で記事が量産されています。
よくあるパターンを整理します。
| 状態 | 停滞サイト | 伸びるサイト |
|---|---|---|
| 記事テーマ | その日の気分 | キーワードリスト起点 |
| タイトル | キャッチコピー風 | 検索意図+ベネフィット |
| キーワード | 実質ノープラン | 月間検索数と難易度を確認 |
| 見出し構造 | 思いつきで追加 | 想定クエリから逆算 |
私の視点で言いますと、「キーワードリストがないWordPress運営は、地図なしで山に入っている」のと同じです。最低限、次だけは押さえてほしいです。
-
Search Consoleの検索結果レポートで「すでに露出している語」を洗う
-
ラッコキーワードなどで関連キーワードを一覧にする
-
1記事1テーマ(1主キーワード+関連サブキーワード)のルールを決める
タイトルは「キーワード+読者の得たい未来」で組み立てます。
例)
「WordPress SEO対策 初心者」→「WordPressのSEO対策入門|初心者でも3ヶ月で検索順位を上げる設計図」
カテゴリとタグが乱立してクロール効率を自分で下げている話
100記事前後で伸び悩むサイトの多くは、カテゴリーとタグが“くずかご”状態になっています。検索エンジンのクローラー視点では、これが致命傷になります。
-
カテゴリー:サイトの骨格(大分類)
-
タグ:補足的な横断ラベル(小ネタ)
ここが逆転しているサイトが非常に多いです。
| 項目 | やってはいけない例 | 最低ラインの基準 |
|---|---|---|
| カテゴリー数 | 15以上 | 3〜7個に抑える |
| タグ数 | 100超 | 本当に必要な20〜30個 |
| 孤立カテゴリ | 記事1〜2本 | 最低5本以上を前提に作成 |
| 一記事のタグ数 | 10個 | 3個前後まで |
クロール効率を上げたいなら、次を実行してみてください。
-
カテゴリーを「検索ユーザーの目的」単位に再設計
-
タグで検索結果ページが量産されている場合はnoindexを検討
-
Search Consoleでクロール済みインデックス未登録が増えていないか確認
WordPressの機能としてタグは自由度が高いですが、SEO目線ではインデックスさせるページを厳選する作業が欠かせません。
リライトすべき記事と、触らない方がいい記事の見分け方
100記事あるサイトで全記事を一斉リライトすると、評価が育っているページまで壊すリスクがあります。リライト対象の判断は、データで線を引くのが安全です。
| 種類 | リライト候補 | 触らない方がいい記事 |
|---|---|---|
| 表示回数 | あるのにクリックが少ない | ほぼ表示されていない |
| 掲載順位 | 11〜30位周辺 | 1〜5位をキープ |
| 更新日 | 1年以上放置 | 直近で改善して伸びている |
| 役割 | 収益・集客の柱候補 | 指名検索を取っているページ |
具体的な手順はシンプルです。
- Search Consoleで検索結果→ページごとの表示回数・CTR・掲載順位を確認
- 「表示回数は多いがCTRが低い」ページからタイトルとディスクリプションを改善
- 「20〜30位」あたりの記事は、検索意図を再調査して見出し構造と内部リンクを強化
- 1〜5位の記事は、内容の追記はしてもタイトルの大幅変更は避ける
リライトは「Googleが惜しいと思っている記事」を押し上げる作業です。闇雲に書き換えるのではなく、データを見て優先順位を決めた瞬間から、100記事が一気に“資産”として働き始めます。
現場で実際にあった相談ケースを分解する【LINE/メール風やり取り付き】
相談1:立ち上げ3ヶ月、月間PV300。何から直すべき?(個人ブロガー編)
「記事は30本、毎日更新してるのに検索から誰も来ないんですが…」
LINE
クライアント「PV300って終わってますよね?」
私「終わってるかどうかより、“原因がどこで詰まってるか”を切り分けましょう」
クライアント「キーワードもタイトルも頑張ってるつもりです」
私「まずSearch Console、インデックス数は何ページ出てます?」
クライアント「……0って出てます」
私「それ、SEO以前に“存在しないサイト”扱いです」
ここで確認すると、WordPress管理画面 > 設定 > 表示設定 > 検索エンジンがサイトをインデックスしないようにするにチェックが入ったまま。
検索エンジンのクローラーから見れば、シャッター閉めたまま「お客さん来ない」と騒いでいる状態だ。
原因と対処を整理すると次の通り。
原因と対処の対応表
| 見直しポイント | 状態 | 優先度 | 対処 |
|---|---|---|---|
| 検索エンジンの表示 | OFF | 最優先 | すぐにチェック解除 |
| Search Console | 未導入 | 高 | その場で登録 |
| XMLサイトマップ | なし | 中 | プラグインで自動生成設定 |
| パーマリンク | 日付入り | 中 | 投稿名に変更(今なら被害最小) |
このフェーズでやるべきSEO対策は、「評価を上げる」より「評価テーブルに載る」こと。
記事の質云々は、その後でも巻き返せるが、インデックスゼロ期間が半年続くと、立ち上がりが1年単位で遅れるケースが出てくる。
相談2:制作会社任せのコーポレートサイト、指名検索しか流入がない(中小企業編)
メール
担当者「制作会社に“SEO対応済み”と言われたのですが、社名でしか検索結果に出ません」
私「社名で出るのは“ほぼ名刺”。集客サイトにするなら、診療内容・サービス名で拾いたいですね」
担当者「WordPressは触らないでと言われていて…」
管理画面とSearch Consoleを一緒に確認すると、次のパターンが揃っているケースが多い。
よくある中小企業サイトの罠
| 項目 | 状態 | SEOへのダメージ |
|---|---|---|
| 各ページのタイトル | 「サービス|会社名」で固定 | どのページも同じキーワードで競合 |
| ディスクリプション | テンプレ一括 | クリック率が上がらない |
| 見出し構造 | H1がロゴ、H2が電話番号 | コンテンツの主題をGoogleが理解しにくい |
| ブログ機能 | 未使用 | 継続的な内部リンクと更新シグナルがゼロ |
ここでやるべきは、「デザインは触らず、中身だけ変える」。
私の視点で言いますと、制作会社を敵に回さずにSEOを強化するコツは「コードをいじらず、管理画面からできる範囲に絞ること」だ。
優先して修正したことの例
-
事業ページごとに、狙うキーワードを1テーマに絞ったタイトルへ書き換え
-
代表的なサービスだけでも、ブログでQ&A形式の記事を作成し、サービスページへ内部リンク
-
H2見出しを「よくある症状」「料金」「対応エリア」のように、検索ユーザーの疑問に沿う構造へ変更
これだけで、「駅名+業種」キーワードの表示回数が3〜6ヶ月で数倍に伸びるケースが現場では繰り返し出ている。
相談3:テーマ変更後にアクセス半減、副業ブロガーの“よくある一手”の裏側
LINE
ブロガー「有名な“SEOに強いテーマ”に変えた瞬間、PVが半分になりました」
私「テーマ変更前後で、URLと内部リンクの状態はチェックしましたか?」
ブロガー「見た目もスッキリしたし、デザイン的には完璧だと思います」
私「SEOは“見た目”ではなく“クローラーから見た骨格”が壊れていないかが勝負です」
確認すると、次のような状態になっていることが多い。
テーマ変更後に起きがちな崩壊ポイント
-
アイキャッチ画像が全て遅延読み込みになり、LCP(表示速度指標)が悪化
-
パンくずリストの階層が変わり、カテゴリ構造がGoogleに再評価されている
-
旧テーマのショートコードが本文に残ったまま「くず文字」が大量発生
-
一部のカテゴリページにnoindexが自動付与され、重要な一覧ページが検索結果から消える
Search Consoleの「カバレッジ」「ページのインデックス登録」「ウェブに関する主な指標」を見ると、テーマ変更の翌月から差分が一気に出る。
ここでやることはデザインの微調整ではなく、「構造とインデックス状態の棚卸し」だ。
メール/LINEのやり取りから見える、「素人が必ず見落とすポイント」
相談を横断して見える共通点は、“記事の中身”より前のレイヤーでつまずいていることだ。
見落とされがちなチェックポイント
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検索エンジンの表示をONにした「あと」のインデックス数を、Search Consoleで追っていない
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テーマ変更・パーマリンク変更の際、301リダイレクトとURLの統一(www/https/canonical)をセットで考えていない
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noindex設定やXMLサイトマップを「一度入れたら終わり」にして、通知メールを1年以上無視している
SEOは、記事を100本書く前に「評価テーブルに正しく載せるための技術的下地」を整えておかないと、努力の大半が空振りになる。
ここを押さえておく人だけが、WordPressのSEO対策で遠回りせずに済んでいる。
Googleのアルゴリズム視点で見る「WordPress SEO対策の優先順位」
「記事も書いた、プラグインも入れた。なのに検索結果が静か。」
この状態は、Google側の“どの段階で止まっているか”を見抜けるかで未来が変わります。
クローラビリティ・インデックス・評価のどこで止まっているかを見抜く
Googleの流れをざっくり分解すると、この3ステップです。
- クローラーがURLを発見・巡回(クローラビリティ)
- インデックス登録(検索エンジンのデータベース入り)
- コンテンツ評価・ランキング決定(検索順位の決定)
WordPressサイトで止まりやすいポイントを整理すると、こうなります。
| フェーズ | WordPressで起こりがちなブレーキ | ざっくり症状 |
|---|---|---|
| クローラビリティ | noindexの付け過ぎ / XMLサイトマップ未整備 / 内部リンク不足 | そもそもURLが発見されない |
| インデックス | 重複URL(カテゴリ・タグ・パラメータ) / canonical不適切 | インデックスされない or 変なURLが登録 |
| 評価 | 薄いコンテンツ / 内部構造ぐちゃぐちゃ / 表示速度遅い | インデックスはされているが順位が上がらない |
クローラビリティを見る最速チェックは、「site:自分のドメイン」検索とSearch Consoleのインデックス状況をセットで確認することです。
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表示されるURLの種類が、投稿名より「カテゴリ」「タグ」「アーカイブ」に偏っている
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タイトルが重複したページが大量に出てくる
このどちらかが起きていたら、インデックス前後でWordPressの構造が足を引っ張っているサインです。
Search Consoleの“どの画面だけ”見ればよいかを現場目線で限定する
Search Consoleは全部追おうとすると挫折します。
サイト立ち上げ3〜6ヶ月や記事数30〜100本クラスなら、まずは次の4画面だけで十分です。
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検索パフォーマンス
- クエリ・ページ・国・デバイスの4タブ
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インデックス登録 → ページ
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エクスペリエンス → モバイルユーザビリティ
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設定 → 所有権の確認・アドレス一貫性チェック(www / https)
私の視点で言いますと、停滞サイトは「通知メールを無視して、インデックスエラーを1年以上放置」しているケースが本当に多いです。
最低限チェックしたいのは次のポイントです。
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「検出 – インデックス未登録」が多く、該当URLがタグ・カテゴリ・検索結果ページだらけ
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「クロール済み – インデックス未登録」が、品質の低い短文記事に集中
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モバイルユーザビリティで「テキストが小さすぎます」「クリック可能要素同士が近すぎます」が常時出ている
ここを潰すだけで、クローラーの巡回効率とインデックス品質が一気に整います。
内部リンク・構造化・スマホ対応…小さな修正で効いた打ち手だけ抽出
アルゴリズム視点でコスパの高いWordPressのSEO対策は、次の3つに集約できます。
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内部リンクの再設計
- 各カテゴリーに「ハブ記事」を1本作り、その記事から関連コンテンツへ内部リンク
- サイドバーや関連記事ウィジェットの「自動任せ」を減らし、手動で主要ページへのリンクを配置
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構造化・メタ情報の最適化
- title・ディスクリプションを、狙うキーワードと検索ユーザーの意図に合わせて手入力
- パンくずリストを設置し、構造化データ(構造化マークアップ)に対応したテーマかを確認
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スマホ表示と表示速度の底上げ
- 不要なプラグイン削除とキャッシュ・画像圧縮の導入でCore Web Vitalsを改善
- モバイルでのフォントサイズ・ボタン間隔をテーマ側で調整し、「ピンチズームしなくても読める」状態を担保
特に、内部リンクとハブ記事の整備は、記事数30〜100本帯で一気に効きやすい施策です。
検索エンジンのクローラーに「このサイトの軸はここ」「このカテゴリーで推したいページはこれ」と明示できるため、インデックスと評価の両方がスムーズになります。
フェーズ別:今日から90日でやることリスト【立ち上げ〜停滞期脱出まで】
「とりあえず記事を書く」モードから抜けない限り、WordPressのSEOはいつまでもギャンブルのままです。
ここからは、立ち上げ〜停滞期脱出までを90日でぶち抜くための、フェーズ別チェックリストだけを冷静に並べます。
0〜30日:環境と初期設定で“致命傷だけ避ける”期間
この30日は「伸ばす期」ではなく“やらかし防止期”。ここでミスると、その後6〜12ヶ月ずっと血を流します。
やることは多くありませんが、1つ抜けると致命傷になる項目ばかりです。
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検索エンジンでの表示を禁止していないか(設定▶表示設定▶検索エンジンでの表示)
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パーマリンクを「投稿名」に統一し、途中変更しない前提で設計
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カテゴリー階層を深くしすぎない(2階層までを目安)
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XMLサイトマッププラグイン(またはSEOプラグイン機能)の導入とSearch Console登録
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レンタルサーバーの表示速度(Core Web Vitals)の初期チェック
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常時SSL(https)とwww有無の統一、canonicalの確認
特にインデックス関連の初期ミスは、後から気づいた時には手遅れになりがちです。私の視点で言いますと、半年インデックスゼロや、Search Consoleのエラー通知を1年以上放置しているWordPressサイトは、現場では珍しくありません。
下の表を「0〜30日チェックシート」として使ってください。
| 項目 | 確認場所 | できていない時のダメージ |
|---|---|---|
| 検索エンジンの表示ON | 設定▶表示設定 | そもそもインデックスされない |
| パーマリンク投稿名 | 設定▶パーマリンク | 後から変更で全URL崩壊 |
| XMLサイトマップ送信 | SEOプラグイン/専用プラグイン | クロールが遅く、評価開始が遅延 |
| SSLとcanonical統一 | サーバー/SEOプラグイン | URL重複で評価が分散 |
| 表示速度の初期計測 | PageSpeed Insights | 遅いテーマ選定に気づけない |
30〜90日:検索データを見ながら記事と内部構造を整える期間
この期間でやるべきは「闇雲に記事数を増やすこと」ではなく、Googleの反応を見てサイト構造を微調整することです。
やるべき作業は次の3カテゴリに絞るとぶれません。
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記事ごとに狙うキーワードの明文化(タイトルに1クエリ、欲張らない)
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カテゴリー構造の整理(アクセスゼロのカテゴリーは統合、タグ乱立は削除)
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内部リンクの設計(関連記事リンクを「読んでほしい順番」に貼り替える)
ここで役立つのがSearch Consoleとアナリティクスです。ただし、見る画面を絞らないと秒で迷子になります。
| ツール | 見る画面 | 目的 |
|---|---|---|
| Search Console | 検索パフォーマンス▶クエリ | どのキーワードで「ちょい見」されているか把握 |
| Search Console | カバレッジ/ページのインデックス | noindexやクロールエラーの早期発見 |
| アナリティクス | ランディングページ | 入り口記事と直帰率の確認 |
ここでやってはいけないのは、プラグインを足すことで解決しようとすることです。表示速度低下やキャッシュの競合で、Core Web Vitalsを自分で悪化させてしまうサイトが現場では多く見られます。
90日〜:伸びる記事を増やし、捨てる記事を決める判断軸
90日を過ぎたあたりから、「何を書いたか」ではなく「何が読まれているか」で勝負するフェーズに入ります。
ここからは、記事を増やすよりも選別と強化が仕事です。
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クリックがあるのに掲載順位が低いページ → タイトルとディスクリプションを改善
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表示回数はあるがクリックされないページ → 検索意図とコンテンツ内容のズレを修正
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3ヶ月経っても表示回数ゼロのページ → リライト候補か削除候補としてマーク
判断の目安をシンプルにすると次のようになります。
| 状態 | 施策 | ポイント |
|---|---|---|
| 露出あり+クリックあり | リライトで上位狙い | 見出し構造と内部リンクを強化 |
| 露出あり+クリックほぼゼロ | タイトル/説明文の改良 | キーワードを変えず訴求を変える |
| 露出ほぼゼロ | 記事の役割を再定義 | 似た記事と統合か、撤退判断 |
このフェーズで強いのは、「書いた記事を全部守ろう」としないサイトです。
アクセスを連れてくるエース記事に内部リンクと構造化データを集約し、弱い記事は“くずかご”に送る勇気が、WordPress SEO対策の伸び悩みを抜ける最後の一押しになります。
他社記事の「ここが足りない」を埋める、現場ならではのチェックシート
「WordPress SEO対策を全部やってるはずなのに伸びない」
ここから抜け出せない原因は、“やることリスト”ばかり見て、“やめることリスト”を持っていないからです。
この章は、読み終わった瞬間から“やめる・続ける”を切り替えるための、現場直結チェックシートです。
サーバー公式ブログが触れない“グレーゾーン施策”との付き合い方
サーバー公式ブログやテーマ公式マニュアルは、安全寄りの解説しかできません。ところが、実務のSEOでは次のようなグレーゾーン施策と向き合う場面が頻出します。
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サテライトブログからの外部リンク
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古い低品質記事のnoindex or 削除
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カテゴリページへのcanonical設定
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意図的な内部リンクの集中的な設計
安全度とリターンを整理すると、打ち手の優先度が見えます。
| 施策種別 | 例 | リスク | リターン | 判断の軸 |
|---|---|---|---|---|
| ホワイト | 内部リンク最適化、表示速度改善、構造化データ | 低 | 中〜高 | 毎月継続 |
| グレー | サテライトサイト運営、一部ページnoindex | 中 | 中 | メインドメインを守れるか |
| ブラック | 自動生成コンテンツ、大量相互リンク | 高 | 一時的 | 完全に排除 |
WordPress運営者が意識すべきは、「コアな集客はホワイトで作り、どうしても必要な一部だけグレーで微調整する」というバランスです。
私の視点で言いますと、グレーをやる前に、内部リンク・カテゴリ構造・表示速度・画像圧縮・title/ディスクリプションの改善を“本気でやり切ったのか”を必ず確認した方がいいです。
「全部やりましょう型」マニュアルが、現実には続かない理由
よくある「SEO対策100項目チェックリスト」は、個人ブロガーも中小企業オーナーも途中で燃え尽きる設計になっています。原因は3つあります。
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優先順位が書かれていない
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フェーズ(0〜30日/30〜90日/100記事〜)が分かれていない
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効果が「検索順位アップ」としか書かれていない
そこで、“やるかどうか”を5秒で決めるための軸を用意しておきます。
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30日以内に結果を確認できるか
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Search Consoleで変化を測れるか
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1記事あたりの手間に対して、PVか収益に直結するか
この3つのどれにも当てはまらない施策は、今は後回しで問題ありません。
典型例として、開始3ヶ月・記事20本で「スキーママークアップを完璧に」と悩んでいるケースがある一方で、パーマリンクが日付のまま、カテゴリとタグがぐちゃぐちゃということがよく見られます。
この状態では、検索エンジンにとって“サイトの骨格”が崩れたままです。
今日この記事を読み終わった人が、すぐにやめていいこと・続けるべきこと
最後に、「もうやめていいこと」と「明日も続けるべきこと」を仕分けします。
すぐにやめていいこと
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テーマやプラグインを毎週のように乗り換えて試す
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Search Consoleの警告メールを“見なかったこと”にする
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記事タイトルを、自分の思いつきだけで決める
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1ページに外部リンクを詰め込み過ぎて、内部リンクをおろそかにする
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表示速度が遅いのに、スライダーやアニメーションを増やす
続けるべきこと(優先度高)
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インデックス状況とnoindex設定の確認(週1でSearch Consoleチェック)
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パーマリンクとカテゴリ階層の見直し(大改造前に必ずリダイレクト設計)
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クリック率の低いが表示回数が多い記事の、タイトルとディスクリプション改善
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Core Web Vitalsを悪化させているプラグインの洗い出しと削減
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伸びている記事へ、関連コンテンツへの内部リンク追加
このチェックシートを90日間だけでいいので運営の「ものさし」にすると、
「何となく忙しいのに、SEO効果が見えない状態」から確実に抜け出せます。
執筆者紹介
WordPress×SEOで複数の中小企業サイト・個人ブログの立ち上げ〜リニューアルを継続支援してきた、現場寄りの運用担当者です。特定テーマやサーバーに属さず、環境がバラバラな案件で「初期設定ミス」「テーマ変更・パーマリンク変更後の失速」「プラグイン入れすぎによる速度低下」といった事故と復活パターンを横断的に見てきました。本記事では、そうした現場で繰り返し観測される失敗と改善の型だけを抽出し、「今日どこから直せば検索流入を無駄にしないか」という実務基準で解説しています。


